ナタリー PowerPush - DISH//

メジャー戦線を突っ走れ! 理事長&ヒャダインからの激励

ライブに寸劇を取り入れてからグループが活気付いた

──グループ内に上下関係はあるんですか?

TAKUMI

全員 ないですね。

TAKUMI DISH//にはみんな同い年で接するっていうルールがあるので。

──そのルールは自分たちで決めたんですか?

RYUJI はい、あるときに話し合ってそうしたんです。

──最初はギクシャクしてた?

To-i 俺が気まずかったくらいですね。もともとこの3人(TAKUMI、MASAKI、RYUJI)はずっと一緒にいたから。

TAKUMI そう、この3人はけっこう昔から一緒にいたんですよ。RYUJIは僕と8年、MASAKIと僕は6年くらい。3人はずっとおんなじチームだったんで、DISH//ができた頃はTo-i絶対気まずいだろうなって思ってました。

MASAKI 最初はほんとに、3人がしゃべってる中にTo-iが入ってきてたまにしゃべるっていう感じだったんですよ。でもだんだんTo-iの魅力に惹かれてっていうか。

TAKUMI To-iがいないとしゃべんないくらいになりましたね。

To-i

To-i お前らさ、ほめすぎだよちょっと! ヤなんだけど、怖い怖い(笑)。

──To-iくんはいつ頃からグループを引っ張るタイプになったんですか? 何かきっかけとかありました?

To-i そうですね……最初は、3人が前で弦楽器持って踊ってて、俺だけDJで後ろにいるっていう状況でどういう立ち回りをしたらいいのかわかんなくて。どうしたらいいのかなって悩んでるときに、スタッフさんに「一番後ろで全然目立たないと思ってるかもしれないけど、あなたが一番目立ってるからもっとはっちゃけたほうがいいよ」って言われたんですよ。それをきっかけに、この立ち位置はどういう役割なのかっていうことを自分の中で整理し直して。いろいろ考えたら……こうなってました(笑)。

──その頃からDISH//全体も変わっていったのでは?

TAKUMI そうですね。僕らはもともとダンスをやってたんで、最初はギター持って踊って歌ったらただのダンサーみたいになっちゃって。ずっとそこが課題だったんですけど、途中からライブに寸劇とか新しいことを取り入れ始めてから、DISH//の活気がどんどん上がってったというか。そのあたりからみんなのDISH//に対する「絶対売れてやるぞ」っていう気持ちがだんだん強くなって、To-i含めDISH//が変わっていった感じはありますね。

──寸劇を取り入れる、というのはメンバーのアイデアですか?

TAKUMI そうですね。寸劇をDISH//名物にしようとして始めたんです。

──名物を寸劇にしようと思ったのはなぜ?

TAKUMI もともとみんな演技をやってたし、ライブに笑いも取り入れたいなって。そしたらコメディチックな寸劇になっていきましたね。

動揺、感涙、プレッシャー、決意のメジャーデビュー

──そしていよいよメジャーデビューと。デビューについてはライブ中にサプライズで発表されましたね(参照:ももクロ弟分DISH//メジャーデビュー!NARUTOのEDに決定)。発表の瞬間は正直どんな気持ちでしたか?

TAKUMI 完全にスタッフさんのドッキリだったんで、動揺を隠せなかったですね。硬直でした。

MASAKI

MASAKI 何が起きてるのかわからなかったです、ほんっとに。

To-i いつも俺がドッキリ仕掛ける側なんですけど、今回は人生で初めてって言っても過言ではないくらいのドッキリで……死に物狂いで泣きました(笑)。

RYUJI うれしい気持ちと、やっぱりまだ信じられない気持ちもあって。いろんな気持ちがパッパッパッって入れ替わって、すごい複雑な心境でしたね。いろんなことが頭でぐるぐる回っちゃって、ほんとに動揺しました。

──インディーズデビューから1年でメジャーデビューというスピード出世ですが、デビューできるのはどうしてだと思いますか?

To-i スラッシャー(DISH//のファン)や、周りの方々のおかげです。

TAKUMI スタッフさんも含め。

──自分たちの力だとは思わない?

MASAKI 僕らほんとにまだまだなんで……。

TAKUMI まず、ももクロさんが作ったレールができてたんですよ。ももクロさんが激売れしているから、僕ら弟分にもレールができた。そこをどう歩いていくかって感じでした。

──シビアに考えてるんですね。

左からMASAKI、TAKUMI。

TAKUMI 僕ら3rdのリリースツアーで自分たち自身どんどんレベルアップしていると感じていたので、4thシングルは「今まで以上に団結してがんばって、DISH//やばいね、最高だねって言わせてやる」と思っていたんです。でも突然メジャーデビューって知って……あのときは動揺と硬直と、後々になって不安とか自信とかが来ましたね。もうほんとに、ただただスラッシャーとスタッフさんに感謝です。

──じゃあ堂々と自信を持ってメジャーデビューというよりは、プレッシャーを抱えつつ。

TAKUMI そうですね。もちろんうれしいし、もうあのときは感動のあまり言葉も出ないくらいだったんですけど、それに張るくらい不安とプレッシャーがあります。

MASAKI 僕らダンスも歌も全然まだまだですし、もっとお客さんを盛り上げるパフォーマンスもできると思うし。まだ成長途中なんでこの先どうなるか不安ですけど、絶対売れてやるっていう気持ちはあるんです。それはどのアーティストさんよりも勝ってると思ってます。

バンドバージョンとダンスバージョンを両立させる

──皆さん今はエアバンドとして活動していますが、本当は楽器弾けるんですよね?

左からTAKUMI、RYUJI。

TAKUMI 弾けます!

──まだライブでは弾かないんですね。

To-i まだ、まだ……。

TAKUMI まだあっためてます。

──バンドのお披露目はいつ頃になりそうですか?

TAKUMI いつでしょう? 僕の中ではギター、ベース、DJがいて、僕がハンドマイクで歌うっていうバンド体形が目標なんですよ。“ダンスロックバンド”じゃなくて、バンドバージョンのDISH//。最終的にはバンドバージョンとダンスバージョンを両立させたいです。

──でもバンドもダンスも極めるのはすごく大変なことですよね。

TAKUMI まずギター持って踊ってる時点で、誰も見たことないと思いますし。もう大変なのは承知でやってるので、全然大丈夫です。

僕たちはアイドルじゃないです!

──思い切って聞きますが、自分たちはアイドルだと思いますか?

RYUJI

TAKUMI アイドルではないです。僕らは「非アイドル」でずっとやってきたので。でも僕らがやってることを、もしかしたら「いやアイドルだろお前ら」って捉える人もいるかもしれないんですけど……まあ、なんと言われようとこれがDISH//だと。意識としてはバンドですね。

RYUJI 踊れるバンド。

To-i 俺らが「非アイドル」って言ったら非アイドルなんですよ、誰がなんと言おうと(笑)。

MASAKI アイドルじゃないです!

──なるほど、強い意志が伝わりました。では今後DISH//をどんなグループにしていきたいですか?

MASAKI ダンスもやりつつバンドもできて、最終的に自分たちの曲も自分たちで作れるぐらいになりたい。僕の夢が作曲をすることなので、例えば僕が作曲して、TAKUMIが詞を書いて、To-iが編曲して、RYUJIがその曲に振りをつけるっていうこともやってみたいなと思います。

TAKUMI 僕はそうですね……初見で鳥肌が立つというか、僕らのこと知らなくても「うわあ、いい!」って思ってもらえるようなグループ。今ありがたいことに新しいファンがどんどん増えてるので、自己満足や内輪ノリじゃなくて、初めて観た方を取り込めるようなライブを作っていきたいです。

RYUJI 初めて僕たちのライブを観た方に、「こうやって一緒に騒げたらいいなあ」じゃなくて、「一緒に騒ぎたい」って思ってもらえるようなパフォーマンスができるグループになりたいですね。僕たちが楽しむってのはもちろんなんですけど、それを観たお客さんも楽しんでくれたら、僕らも「あっ、喜んでくれてる。じゃあもっとがんばろう」って思えるんで。

To-i 今はメンバーそれぞれ不安とかあるかもしれないですけど、それをかき消せるくらい楽しいライブをやって、メジャーデビューしてるアーティストさんたちに勝っていきたいです。ももクロ姉さんもエビ中姉さんもいますけど、気にせずDISH//の道を突っ走っていきたいと思います。売れます、絶対!

──わかりました。今後の活躍に期待してます!

全員 ありがとうございます!

左からMASAKI、TAKUMI、RYUJI、To-i。
デビューシングル「I Can Hear」/ 2013年6月19日発売 / Sony Music Records
初回限定盤[CD+DVD] 1500円 / SRCL-8285~6
通常盤 [CD] 1200円 / SRCL-8287
CD収録曲
  1. I Can Hear
  2. こくっちゃえっつーの!
  3. TENKOUSEI
  4. I Can Hear ~Instrumental~
初回限定盤DVD収録内容

「I Can Hear」ミュージックビデオ・スペシャルバージョン+メイキング

DISH//(でぃっしゅ)
DISH//

TAKUMI、MASAKI、RYUJI、To-iからなる4人組ユニット。2011年にスターダストプロモーションに所属する音楽集団「EBiDAN」からの選抜メンバーで結成され、楽器を持ちながら踊るという“ダンスロックバンド”として活動を開始する。2012年6月に1stシングル「It's alright!」でCDデビュー。2013年1月にはTOKYO MXにてレギュラー番組「超×D」(現「超×D music+」)のオンエアがスタートする。2013年2月、前山田健一がプロデュースを手がけた3rdシングル「ギブミーチョコレート!」をリリース。同年6月、テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のエンディングテーマに採用されたシングル「I Can Hear」でソニー・ミュージックレコーズよりメジャーデビューを果たす。ライブ中に盛り込まれる寸劇や紙皿を投げるパフォーマンスが話題を呼び、着実にファン層を拡大している。