DEAR KISS|歌とダンスに自信あり メジャーデビュー曲は会心のディスコファンクナンバー

正直、かなり病んだ

──シングルのカップリング曲である「スパークルグリッター」「World Smile」についても話を聞かせてください。まず「スパークルグリッター」は疾走感あふれるロックサウンドのナンバーですね。

山田 加入後にDEAR KISSの曲をひと通り聴いたとき、「スパークルグリッター」が歌詞も含めて特に好きになって。この曲をCDで出してほしいと思っている方がたくさんいるんじゃないかとTwitterで検索してみたら、実際にそういう声をたくさん見かけたんですよ。なので、この曲をリリースできてすごくうれしいです。

ののこ 「スパークルグリッター」はさわやさがありつつ、エモい雰囲気もある曲で、ライブでは最後のほうに披露することが多いですね。後ろを振り返らずに前に進もうと歌っている前向きな曲なので、歌っていて気持ちいいです。

──一方、「World Smile」は遠く離れていてもファンとつながって笑い合っていたいという願いが込められた楽曲です。この曲のミュージックビデオは公開後、50万回再生を超えるほどの反響を呼びました。

齋藤 「World Smile」はまさにコロナ禍の中で生まれた曲です。スタッフさんから「コロナとDEAR KISSの状況を歌詞にしたいんだけど」という連絡をいただいて、メンバーからも歌詞について提案をしました。1番に出てくる「何もない日常に差す唯一の光」という部分はネットサイン会を通してもらったみんなからのパワーを表していて、そういうふうに当時の自分たちの状況を歌詞にはめていったんです。自分たちの思いが反映されている分、パフォーマンスしていて「笑顔を届けたい」という気持ちを表現しやすい1曲です。

──この曲が作られた当時、皆さんの心理状態はどんな感じだったんですか? ライブができないもどかしさを感じていたり、モチベーションを保つのが難しかったりしたんでしょうか?

伊山 私はモチベーションが低下することは一切なくて、この期間だからこそできること、気付けることがいっぱいありました。自分自身やパフォーマンスについて見つめ直し、今まで以上に高めていける期間でした。

齋藤 逆に、正直私はかなり病んでました……。「マイクを握ってるのが当たり前だったのに、なんでペンを握ってるんだろ」みたいな。

ののこ なんかラップみたい(笑)。

齋藤 (笑)。でも、ホントにそう思って悩んじゃったんです。「自分の仕事ってなんだっけ?」って考えれば考えるほど切りがなくて。でも、今みたいに取材を受けると、普段メンバー間で話さないようなこともそれぞれ言葉にするじゃないですか。その言葉が自分の中で大きくて、結果としてメンバーに助けられました。「あっ、こういうふうに考えればいいんだ」と明るい気持ちになって。普段、ホントにメンバーと真面目な話をしないんですよ。

四島 この子、変なところで悩み始めちゃうんです。

伊山 そうやって悩んじゃうときに聴いてほしいのが、まさに「World Smile」ですね。私も昔はけっこう落ち込むことが多かったんですよ。この曲では「1人じゃないよ。一緒に前を向いて笑顔で進んでいこう」と歌っているので、いろんな方に聴いてもらって前向きになってほしいです。

齋藤 そうだね。歌ってる本人が落ち込んでちゃダメだもんね(笑)。

DEAR KISS

ファンに恩返ししていきたい

──今後の活動の中で実現させたいことなど、メジャーデビュー後に思い描いていることはありますか?

齋藤 DEAR KISSには今回のシングルの収録曲以外にも音源化できていない曲がたくさんあるんですよ。ホントにどれもいい曲で、ファンの方たちからも「あれも音源化してほしい」という声を聞くので、ぜひアルバムという形で音源化したいです。

──DEAR KISSはいわゆる“楽曲派“のグループに分類されることは少ないですが、耳の肥えたそちら界隈のリスナーに届ききっていないのがもったいないですよね。

伊山 ありがとうございます。まずはメジャーデビューシングルを多くの方に聴いてもらいたいですね。そしてこの先コロナがどういう状況になるかわからないですけど、CDを手にとってくれた方に感謝の気持ちを伝えていきたいです。

ののこ 私はライブをもっとやりたいです。大きな会場のステージに立って、ファンの方たちと一緒に素敵な景色を見ていきたくて。この1年でライブができるのがホントに幸せなことだと実感したので、直接思いを届けて恩返しをしていけたらと思います。

四島 メジャーデビューすることで前よりDEAR KISSのことを多くの方に知っていただける機会が増えると思うんです。それに伴い、全国ツアーも開催して、パフォーマンスを直に届けていきたいです。

山田 ネットサイン会を通してたくさんの出会いを得ることができたので、私もその方たちに会いに行きたいです。でもそれはすぐには難しいと思うので、テレビとかにも出て、全国に私たちの存在をアピールできたらいいですね。

DEAR KISS