「ジェラっちゃう民」＝「ジェラルミン」

──その後はシングル曲が続き、中盤には超ド級のインパクトを持った「ジェラルミン」と「POP☆CORN」が。いやあ、この2曲には笑わせてもらいました（笑）。

僕はここを「バラエティゾーン」って呼んでるんですけど（笑）。普段アーティストだけじゃなくいろんな活動をさせてもらって、皆さんいろんなイメージを持ってると思うんですよ。バラエティのイメージが強い人ももちろんいるだろうし。だからこういう曲の振り幅があったほうが、たぶんみんななじむんじゃないかなって。

──こういう曲も歌いそうだよね、みたいな？

そう。もし俺が硬派なロックミュージシャンだったら大問題になる曲たちだけど、俺だったらいいんじゃない？って（笑）。

──「ジェラルミン」はついついジェラシーを感じちゃう男心をユーモアに描いた曲ですが、これはDAIGOさんの恋愛観そのものですか？

ですね（笑）。「ジェラっちゃう民」と書いて「ジェラル民族」みたいな意味なんですけど、好きだからこそ嫉妬したり心配しちゃう気持ちをわかってほしいというか。束縛しちゃう理由とか、世界一好きな人の魅力を一番知ってるからこそ、ほかの男が好きにならないわけがないっていう……要はすごい惚れちゃってるわけですよ（笑）。

──歌詞に出てくる男性＝DAIGOさんは、ジェラる度がけっこう高めということですね。

うーん、高いかもしれない。やっぱ街は危ないからね（笑）。危険がいっぱいあると思う。

──例えば？

ほかの男と2人で食事に行くとかはホントに意味がわからない。だって行く必要がないし、なんで2人なのかっていう疑問がありますよね。あと例えば友達の彼氏と3人でとか言っても、そこには罠があるから。友達の彼氏が友達を呼んだりして、それがまた新たな出会いになっちゃう、みたいな（笑）。

──あー、確かに（笑）。ちなみに中盤の「DAIGO!!」という女性のかけ声は誰が？

モバイルサイトの会員で抽選に当たった人がレコーディングに参加してくれたんです。僕も現場に行って、こういう感じで……ってレクチャーをさせてもらって。ライブでもここをみんなで言ってほしいし、CDでもかなりライブ感が味わえると思います。「ジェラルミン」はこのコーラスが入って完成した曲ですね。

ポップコーン屋さんで使ってくれないかな

──バラエティゾーンのもう1曲「POP☆CORN」はいかがですか？ サウンドはピコピコしたゲーム音楽のようで、歌詞はポップコーン愛にあふれた内容で。「ポポポポッポッポッポッポッポップコーン」のリフレインも頭から離れません（笑）。

いやー、ありがたいっす。音はすごいファミコンみたいな感じですよね。この曲は姉と話してたときに「なんかかわいい曲作ってみれば？」みたいなことを言われて、じゃあ作ってみようかなって思ったことが発端。で、俺はポップコーンが好きだし、家にいつもあるし、そのときも目の前にあったし（笑）。これはポップコーンの曲にするしかないと思って、♪ポポポポッポッポッーって歌いながらメロディを作ったんです。途中、パンケーキも好きだからそれとも迷ったんですけど、いつか同じメロディのパンケーキバージョンも出せたらいいなとか思いながら（笑）。

──最近、巷では専門店に行列ができるほどのポップコーンブームですが。

ですよねー。だからそういうポップコーン屋さんでぜひ使ってくれないかなって。ここまでポップコーンに寄せた曲ってなかなかないと思うし。

──しかも「僕もいつかポップコーンみたいに弾けられるかな」とか、歌詞も意外と深いんですよね。

そう、そこなんです！ 僕が一番伝えたかったところは（笑）。やっぱりね、シャイで弾けられない人もいると思うんですよ。実はちょっと真面目なメッセージも込められてるんだぞっていう曲ですね。

AKIHIDEとSHINPEIは対照的

──BREAKERZのAKIHIDEさんとSHINPEIさんがギターで参加しているのも今作の注目点だと思うのですが、これはどういった経緯で？

「ジェラルミン」はSHINPEIがギターとアレンジで参加してくれたんですが、それを誰に頼もうって思ったときにたまたまSHINPEIが近くにいて。「ちょっとやってよ」っていう自然な流れでお願いしちゃいました（笑）。メインのリフやギターのフレーズとかもSHINPEIが考えてくれたんですけど、この曲の持つキャッチーさとか、そのへんをちゃんと理解してアレンジしてくれたなって。SHINPEIは「こうしてほしい」っていうことをすぐやってくれるし、すごい頼りになるなって改めて思いました。

──「Realize」ではAKIHIDEさんがギターを弾いていますね。

この曲は収録が決まって、一番弾いてほしいの誰かな？って考えたときに浮かんだのがAKIHIDEさんだったんです。ある意味、曲が呼んでたというか。BREAKERZは今みんなソロをやってるんですけど、仲が悪いわけでもないし、曲が輝くのであればぜひやってほしいなと思って。「Realize」みたいなロックナンバーってAKIHIDEさんのギターがすごい合うし、実際すごくカッコいい、想像を超えてくるギターを弾いてくれましたね。

──AKIHIDEさんとSHINPEIさんのギターをそれぞれ言葉で表現するなら？

AKIHIDEさんのギターは憂いがあるというか。エッジが効いてて、マイナー調のクールなロックチューンとかにピッタリなんですよ。影や月の光を感じさせるような、どっちかというと夜のイメージがありますね。SHINPEIは対照的に、明るくて太陽っぽい感じ。元気でガッツのあるギターだなと思います。