Da-iCEにとってのTOKYO

──曲中には「Dream city TOKYO」というフレーズが出てきます。Da-iCEの5人は全員東京以外の出身ですが、東京にはどんなイメージを抱いていますか？

想太　僕たちは出身地が全員バラバラだけど東京で活動していて……5人の第二の故郷が東京なんですよね。Da-iCEの故郷は東京なので、この土地への思い入れはやはりあります。キラキラしているイメージも、やっぱりありますよ。僕の地元は22時とか23時になったら、人っ子一人いなくなっちゃうんで。

──では、「TOKYO MERRY GO ROUND」で描かれる東京は想太さんの思う東京に近い？

想太　そうですね。実際はキラキラの中に寂しさもあったりするけど、この曲はそういう寂しさを吹っ飛ばすような明るさがある曲だから、そういった温かみみたいなものもちゃんと伝えていけたらな、なんて思います。

大輝　僕のイメージだと、この曲で描かれている東京は非日常に連れて行ってくれる東京、みたいな感じですね。扉を開けたら別世界っていう……僕はダンサー時代にクラブに行ってそれをすごく感じましたし、ライブ会場もそう。そのイメージは、この曲のミュージックビデオに表れているかな。

悪口を言っているようでただのろけているだけ

──では次に、カップリング曲の「わるぐち」について伺えたら。想太さんが初めて単独で作詞を担当された曲ですが、曲の世界観はこの曲が主題歌として使われているドラマ「花にけだもの」ありきで？

想太　そうですね。作品を観させてもらって、そこで得たインスピレーションをもとに書いていきました。ドラマを観て、登場人物みんなが素直じゃないなって感じたんですよ。恋愛しているときって、相手を面と向かって褒めることはなかなかできないけど、悪口っぽくのろけることってあるじゃないですか。そういう、「悪口を言っているようでただのろけているだけ」っていう状況を曲にしたいなと思って書き進めた感じですね。

──特に気に入っているフレーズはありますか？

想太　「テレビの中のあの人を 見つめる君の横顔 チャンネル変えて抱き寄せたい」っていうフレーズがあるんですけど、これってきっとカップル特有のあるあるなんじゃないかなって。相手が誰か違う人を見いるのを見て胸がザワザワすると言うか。でも、男はそれをカッコ悪いと思って人には言わないし、我慢するんですよね。このザワザワ感をあえて歌詞にしてみたので、共感してもらえたらいいなと思ってます（笑）。

雄大　この曲、デモが上がってきた段階からすごくいいメロディラインとトラックだなと思って、僕すごく好きだったんですよ。そこに想太の歌詞の世界観が加わって、振付が加わってさらに肉付けされて……最高の状態で届けられるのがうれしいですね。

大輝　今まで僕と想太で作詞した曲とかは、自分たちでアイデアを練って言いたいことを言うって感じだったけど、今回はドラマありきだから作品に沿わないといけない。そういった部分も鑑みつつしっかり書けるっていうのはすごいなって思いました。作品に寄り添うように彼は何回も書き直していて、それは今までの書き方とは違うところだから皆さんに知ってほしいですね。

──何度も推敲をされたんですか？

想太　そうですね。トータル1カ月以上かけて書いたと思います。

大輝　2人で書いた「DATE」（2016年発売のシングル「パラダイブ」のカップリング曲）の歌詞は、1日でできたもんね？

想太　そう。基本的に早いほうなんですよ。わりとサクサク進むんですけど、書きたいことがあるはずなのに1カ月以上かかったので、そのぶん思い入れも大きいと言うか。何度も何度も書き直したから、完成までの形が何パターンもあるんです。だから、本番でそっちのパターンを歌いそうですごいドキドキする（笑）。

──この曲はワールド記念ホールで初披露されたんですよね。パフォーマンスについてはいかがですか？

徹　めちゃくちゃいいですよ！ 僕はDa-iCEの曲の中でトップ5に入るくらい好きです。Da-iCEの曲って、曲に2人のボーカルが乗って、ダンスが乗って完成するけれど、この曲は特にどの要素もすごく引き立て合っていると言うか。歌詞の世界観ももちろんだし、振付にはメンバーそれぞれの“キュンキュンポイント”みたいなパートも入っているので、そういうところも新鮮だなと思います。