音楽ナタリー Power Push - Da-iCE
一歩ずつ踏みしめ上るステップ Da-iCE、3rdアルバムで“NEXT PHASE”へ
リアリティを感じてほしい
──また「NEXT PHASE」では想太さんが作詞をされていますが、「Free Falling」は大輝さんが作詞をされているんですよね。
颯 大輝くん作詞ですね。Da-iCEのシングル曲って明るくてキャッチーな歌詞のものがけっこう多いんですけど、この曲は完全にその真逆を行ってる。
──冒頭から「そうやってお決まりの前向き思考で ただ走ってりゃ良いワケじゃないよbaby」とあります。
颯 ある意味現実的なのかなって思うけど……まあマイナスな考え方ですよね。
一同 あはははは(笑)。
大輝 ええ。マイナスもマイナスですよ。
颯 でも誰しもこの歌詞みたいな思いを抱くことはあると思うよ。
大輝 制作段階で「普段シングル曲じゃ書かないような歌詞を」っていうリクエストがあったのも1つの要因なんですけど、僕が「夢に向かって突き進もう」みたいな歌詞を書いても胡散臭いかなって。僕らも普通の男だし、「こういうことを考えることもあるよ」っていうリアリティを感じてほしいと思って書きました。いつもキラキラしてるわけじゃなく泥臭い側面も持ち合わせてて、それでも前を向いて進んでるよっていうのをわかっていただけたらうれしいですね。
──大輝さんはほかのアーティストさんへ楽曲提供をされたりもしていますけど、メンバーが制作に関わる機会は増えていますか?
大輝 2016年は特に多かった気がします。初めて想太と一緒に作詞をしたりもしましたし。新たなチャレンジが多かったかもしれないです。
想太 これからはもっといろんな組み合わせでやってみたいよね。僕と雄大くんで詞を書いたりとか。2人で「僕の奇跡」という曲の歌詞を書いたんですけど、それが6年前……Da-iCE結成当初、まだこの5人が集まってないときだったので。雄大くんが書いた歌詞を見たいから、2017年は実現させたいな。
雄大 そうだね。それは2017年絶対やることというか。創作の面にしっかり参加するのはマストですね。
想太 自分たちの表現がより楽しくなるよね。
“階段飛ばし”じゃなく、1段1段着実に上がってきた
──武道館ワンマンの話に戻るのですが、以前「Billion Dreams」のリリース時にインタビューさせてもらったとき(参照:Da-iCE「BILLION DREAMS」インタビュー)、大輝さんが武道館への憧れを語っていたのをすごく覚えていて。Perfumeの武道館ワンマンに感銘を受けて「自分もこのステージに立ちたい」と思ったと。
大輝 そうですね。そう思うと感慨深いなあ。客席で泣いていた立場の自分がステージに立つんですもんね。
──「Dream Fighter」で泣いたとおっしゃっていました。
大輝 ええ、泣きましたね。
──掲げた大きな目標を達成できるっていうのは、すごいことだよなと思います。
大輝 そうですね。僕らはここまで“階段飛ばし”じゃなく、1段1段着実に上がってきた感じがあって。それこそ武道館でのライブが発表された当初は「大丈夫かな?」とも思っていたんですけど、そのあとも自分たちは進歩していると思うし、今は武道館の先にある景色も見えてきているというか。なので今は自分がどうこうというより来てくれる方にいかに楽しんでいただくか、とか、そういう方向に気持ちがシフトしていますね。
──1つひとつの活動が、自分たちの成長だったり自信につながっている。
大輝 そうですね。特に2016年はイベントライブでも大きなステージに幾度となく立たせてもらい、そういった場所でもちゃんと経験値を溜められたので、武道館にも「立つべくして立つ」のだと思いたいです。
徹 そうだね。
──大きな舞台でのイベントライブというと、10月に東京・国立代々木競技場第一体育館であった「日テレ HALLOWEEN LIVE 2016」でのDa-iCEのステージ(参照:「代々木は僕たちが守る!」超特急、Da-iCEら登場ハロウィンライブにヒーロー続々) はインパクトがありました。ヒーロースーツに長靴で「Da-iCEレンジャー!」と決めポーズして、そのまま「FIGHT BACK」を歌うという……。
想太 Da-iCEレンジャーのくだりは、前日に何よりも入念な打ち合わせをしました。
大輝 ネタなのにね(笑)。
──ゴム長靴で踊るの、めちゃくちゃ大変じゃないか?と思いながら観ていました。
想太 それが、グリップが効いてて踊りやすいんですよ。
雄大 「意外とアリだな」と思ったよね(笑)。
大輝 「作業靴ってすごい!」ってね。
──そうなんですね(笑)。で、そのステージで印象的だったのがMCで皆さんが「Da-iCEはこういうこと(仮装)やるの、初めてなんですよ!」と言っていたことで。いつもの和気あいあいとした雰囲気からコメディ要素の強いパフォーマンスも経験があるのかなと思っていたのですが、ライブパフォーマンスに関しては“真面目”を貫いていたんだなと思いました。
大輝 いやあ、やっと普段のDa-iCEのノリをステージで見せられたなって(笑)。そういうノリのステージは自分たちのツアーでしか見せてこなかったと思うので、あのライブは初の試みでした。2017年もぜひやりたいなって思います。
自然体でいることが譲れないこと
──ちなみに、Da-iCEとしてパフォ―マンスをするうえで、皆さんが「ここは譲れない」と思っているものはあるのでしょうか?
大輝 僕らは……ないよね?
雄大 ないね。逆を言えばそうやって自然体でいることが譲れないことかも。
大輝 キャラを作らず、いかにナチュラルでいられるか。みんなまったく自分を偽っていないから、それをいかに続けられるか、というところだと思います。
──わかりました。では最後に、Da-iCEの“NEXT PHASE”について教えてください。これからどんなところに向かっていくのか、今見えている目標があれば。
大輝 次のホールツアーがもう決まっているので、まずはそこですね。初めてのホールツアーでの経験や5人がそれぞれにいろんな場所で刺激を受けてインプットしてきたものを、今度はどう表現するか。レベルアップした姿を見せられるホールツアーをやりたいですね。
雄大 結局、目指す先にあるのはライブですね。
大輝 ね。やっぱり自分たちの戻ってくる場所はライブ会場だね。
- ニューアルバム「NEXT PHASE」 / 2017年1月25日発売 / UNIVERSAL SIGMA
- 初回限定盤A [CD+DVD] / 4600円 / UMCK-9889
- 初回限定盤B [CD+DVD] / 4100円 / UMCK-9890
- 初回限定盤C [CD+DVD] / 4500円 / UMCK-9891
- 初回フラッシュプライス盤(Da-iCE ver.)[CD] / 2150円 / UMCK-9892
- 初回フラッシュプライス盤(ヴォーカル ver.)[CD] / 2150円 / UMCK-9893
- 初回フラッシュプライス盤(パフォーマー ver.)[CD] / 2150円 / UMCK-9894
CD収録曲
- NEXT PHASE
- WATCH OUT
- Step Back!
- Chocolate Sympathy
- Free Falling
- FANTASY
- 恋ごころ
- REASON
- BOND
- TWO AS ONE
- パラダイブ
初回限定盤A DVD収録内容
- 「WATCH OUT」Music Video
- 「パラダイブ」Music Video
- 「恋ごころ」Music Video
- 「Into You」Music Video
- 「BOND」Music Video
- 「TWO AS ONE」Music Video
- 「WATCH OUT」Dance Edit.
- 「パラダイブ」Dance Edit.
初回限定盤B DVD収録内容
- ふざけちゃって五面なサイ~Da-iCE HOUSE in与論島~
初回限定盤C DVD収録内容
- ふざけちゃってミアンなサイ~弾丸韓国旅行~
初回フラッシュプライス盤(Da-iCE ver.)ボーナストラック
- A WHOLE NEW WORLD
- Into You
初回フラッシュプライス盤(ヴォーカル ver.)ボーナストラック
- 366日(花村想太ソロ)
- Desperado(大野雄大ソロ)
初回フラッシュプライス盤(パフォーマー ver.)ボーナストラック
- 決意の朝に(岩岡徹&和田颯)
- 100回のKISS(工藤大輝ソロ)
Da-iCE(ダイス)
2011年に結成された、ボーカリストの大野雄大、花村想太、パフォーマーの工藤大輝、岩岡徹、和田颯の5人からなるダンス&ボーカルユニット。クラブやライブハウスを主な活動の場として年間100本を超えるライブを行い、2012年にはAAAのツアーのオープニングアクトに抜擢される。同年12月にミニアルバム「Da-iCE」でインディーズデビュー。2013年にメジャーデビューが発表され、2014年1月にユニバーサルシグマからメジャー1stシングル「SHOUT IT OUT」をリリースした。10月には1stアルバム「FIGHT BACK」を発表し、精力的にライブ活動とCDリリースを重ねる。2016年1月には2ndアルバム「EVERY SEASON」を発表。7月からは全国各地を回る初のホールツアーを行い、このツアーの最終公演として2017年1月に初の日本武道館公演を実施した。武道館公演の1週間後に、3rdアルバム「NEXT PHASE」をリリース。