毎週出たいぐらい好き

──では、この作品の幹と言えるような曲を上げるとすると？

武井　「Dream Beach Sunset」かな。

──1990年代っぽいシンセサウンドで、音のバランスが繊細な楽曲ですよね。

武井　アダルトというか、若くない感じになりましたよね。フランスのアーティストでM+Aっていうシンセユニットがいて、僕このユニットを推しているんですけど……なぜか人気がないんですよ、とんでもなくカッコいいのに。この曲は、その人たちが作りそうなリフをイメージして、テンポを上げて作ってみた曲です。

八木　夏っていうコンセプトがあったので、俺も軸は「Dream Beach Sunset」だと思いますね。歌詞にしてもメロにしても、夏に聴く曲っていう感じがすごくして、そこが好きかな。

タカハシ　私は先行シングル曲の「Forever Dreaming」です。幹になっているかはわからないけど、シンガロングの曲でチェコらしいなって感じるし、こういう曲があったほうが、お客さんにも楽しんでもらえるかなって。

──本当に、これからのフェスの季節へ向けて、聴き手が楽しめる作品なのではと思います。次は皆さんそれぞれのフェスの楽しみ方を教えてもらえますか？

八木　僕は好きな洋楽のアーティストを最前で観るのが一番好きですね。

──過去、もっともテンションが上がったのは？

八木　Tame Impalaです。2年前だったかな、「FUJI ROCK FESTIVAL」のRED MARQUEEの最前列で観てたんですけど、自分がこれまで観てきた中で一番のライブでした。気が付いたら拳を上げて泣きそうになってて（笑）。あの衝撃はすごかった。

タカハシ　立ち尽くしたよね、あのときは。

武井　あれはすごかった。

──皆さんでご覧になっていたんですか？

武井　この3人で。俺は後ろのほうで観てました。

──どうして後ろに？

武井　トイレが近かったんですよ。俺は飲みまくってトイレが近くて、前に行けなかった（笑）。

──武井さんは過去、ライブで最前に行ったことってありますか？

武井　それがないんですよ、人生で1回も。Vampire Weekendは15列目くらいまで行ったことがあるんですけどね。前のほうだとそれぐらいかなあ。

──高校時代にパンクにハマっていた武井さんだったら、最前線に行った経験はありそうと思っていたのですが。

武井　あ、GOING STEADYのライブだったら2列目まで行ったことあります！ そういえば俺、GOING STEADYの「若者たち」っていう曲のミュージックビデオに映ってますよ。モッシュ中にダイバーに潰されて、画面から消えていくんですけどね（笑）。

──では、チェコがライブをした過去のフェスで、印象的だったのは？

タカハシ　どれが一番かは選べないけど、2年前の「RUSH BALL」のメインステージに出たとき、お客さんのムードがすごくよくて会場も開放的な雰囲気があって……っていう光景にすごく感動した思い出があります。今年またいろいろなフェスに出られるのがすごくうれしくて楽しみですね。

武井　フェスは毎週出たいぐらい好きです。

タカハシ　明るい時間に野外でライブをやるのとかって、すごくハッピーなんですよ。聴くほうも楽しくないですか？ 昼間からお酒飲んだりして、自由な感じ。そういうのがすごくいいですね。