ライブナタリーとZIMAによるライブイベント「ZIMA MUSIC FIGHTERS meets ライブナタリー」が、9月から10月にかけて全国5都市で行われる。
イベントは全公演対バン形式で、King Gnu、フレンズ、パノラマパナマタウン、向井太一、SHE IS SUMMERらが各地で組み合わせを変えて競演する。本イベントの開催にあわせて、音楽ナタリーでは全公演の出演者同士による対談連載企画を展開。第2回となる今回は、10月5日に大阪・LIVE HOUSE Pangeaで対バンするSHE IS SUMMERのMICOとCzecho No Republicの武井優心(Vo, B)、タカハシマイ(Syn, G, Vo)による座談会を企画した。2組は初競演することへの意気込みに加え、大好きだというお酒の話題で盛り上がった。
取材・文 / 清本千尋 撮影 / 山崎玲士
共通点は植物園
──SHE IS SUMMERとCzecho No Republicが競演するのは今回の「ZIMA MUSIC FIGHTERS meets ライブナタリー」が初となるそうで。そもそも面識はありましたか?
MICO(SHE IS SUMMER) マイちゃんとは昨日たまたま番組の収録で一緒になって、「明日よろしくお願いします」って話していたんです。武井さんとお会いするのは今日が初めて。
タカハシマイ(Czecho No Republic) そうそう。
武井優心(Czecho No Republic) はじめまして。
MICO ところでそのサングラスは……(笑)。度は入っているんですか?
武井 (色付き部分を上下させながら)入ってないです。
──つかみはバッチリと言ったところでしょうか(笑)。MICOさんはCzecho No Republicにどんなイメージを持っていましたか?
MICO みんなでワイワイ聴けるような音楽で、すごくハッピーなマインドを持って活動しているバンドだなという印象でした。
武井 うれしいですね。僕はSHE IS SUMMERについてキュートなポップアイコンというイメージがあって。海外には女性ソロアーティストが多いですけど、日本はそんなに多くはないんですよね。MICOさんがもともとやっていたふぇのたすのことも知っていたんですけど、関わる機会がなかったので、ライブにも行けず。本当は渋谷CLUB QUATTROでやったライブとか気になってたんですよ。
MICO そうだったんですか。ありがとうございます!
タカハシ 私はSHE IS SUMMERという名前を見たときに新しいおしゃれなバンドが出てきたんだなと勝手に思っていて。で、ちょっと調べてみて「ソロなの!?」ってびっくりしたんです。
MICO YouTubeのコメント欄を見ると、ミュージックビデオを観た人でもバンドだと思っていることがあるんです。なんなら私がボーカルだとも思っていない人もいて。
タカハシ えー、女優さんやモデルさんだと思われていたのかな?
MICO どうなんでしょうか。最初はリップシーンが少なかったこともあって、伝わらなかったのかも。だから歌っていることがわかるように、最近のMVはリップシーンを増やしました。
武井 最新曲の「CALL ME IN YOUR SUMMER」のMVは韓国で撮ったんですね。アーティスト写真も外国で撮ったんですか?
MICO いやこれは国内のフラワーパークなんですよ!
タカハシ えー、そうなんだ。外国っぽい。
武井 俺らのジャケ写は板橋区の植物園で撮ったんですよ。あ、僕ら“植物園で写真を撮ったアーティスト”なのが共通点ですね。
ありそうでなかった組み合わせ
──この組み合わせでのツーマンライブが決まったときの気持ちを教えていただけますか。
MICO まだスタートしてから2年ちょっとしか経っていないSHE IS SUMMERというプロジェクトで、第一線のバンドとしてキャリアを積んできたCzecho No Republicと対バンできるっていうのは自分にとってすごくうれしいことでした。女性ソロってどうしても、なかなかバンドシーンに入り込んでいくのが難しくて、それに悩んでいた時期もあったくらいで。どちらかの自主企画に呼ぶ形では実現しなかった組み合わせだと思うし、ZIMAとナタリーのイベントだからこその対バンだなと思いました。本当に呼んでいただけてうれしかったです。
武井 気持ちとしては今MICOさんがお話した通りで、僕らとSHE IS SUMMERはやる機会がありそうでなかったので、今回実現できてうれしいですね。MVや音源だけでは伝わらないことがたくさんあると思うし、MICOさんは歌声がすごく魅力的なので、ライブで実際に聴いたらどんな感じなのか、当日はリスナー目線でも楽しみたいです。
タカハシ SHE IS SUMMERのライブはバンド編成なんですよね。YouTubeに上がっていたライブ映像を観ました。
MICO そうなんですよ。バンドセットで。
タカハシ お客さんを巻き込んでいくようなライブをしているのを観て、音源やMVとはイメージが全然違ったんですよね。それがすごくいいなと思って。一緒にライブをできるのも、SHE IS SUMMERのライブを観られるのもどっちも楽しみです。
──お互いのファンはどんな感じの方が多いんですか?
MICO 私のファンは同世代の女の子が多いですね。半分くらいはそうじゃないかな?
タカハシ みんな歌詞を聞きに来るんでしょうね。
MICO そうみたいです。恋愛で悩んでいるときにSHE IS SUMMERの音楽に出会って、それからずっと聴いてますって子が多いですね。
武井 うちは女子のほうが多いですけど、男の人もいるし、年配の夫婦もいるし……いろいろですね。でもみんな優しい顔をしてステージを観てますよ。
MICO それなら安心です。同世代の女の子たちはワンマンライブにはよく来てくれるんですけど、対バンだとライブの雰囲気がわからないからか来にくいと言う子も多くて。お話を聞いている限り、Czecho No Republicのファンとは相性がよさそうなので、そういう女の子たちも今回は勇気を出して来てほしいなあ。
女子対決が勃発!?
──当日はどんなライブ内容になりそうですか?
MICO 初めてライブに来る人は私がバンドセットでパフォーマンスをすることを知らない人も多いんですよ。だからライブならではのバンドらしさを体感してもらいつつ、ソロならではの盛り上げ方も楽しんでほしいです。
武井 うちはかわいくてポップでハッピーな感じが第一印象にあると思うんですけど、根っこにあるロックやパンクが好きな部分や音源ではなかなか感じることのできないグルーヴを感じに来てほしいですね。あとは……女子対決ですかね。
タカハシ え、なにそれ? やだよ。
MICO 勝手に対決にされた!(笑)
武井 女子対決勃発ということで……よくわかりませんが(笑)。
タカハシ 対決じゃなくて何か一緒にできたらいいなあ。
MICO 準備が間に合えば、何か一緒にやりたいですね。
武井 えー、女子対決は?
タカハシ だから何の対決?
MICO じゃんけんとか……? 女子対決の内容も考えておきます(笑)。
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思い出の大阪城野音、ついついつられる関西弁