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「Coming Next Artists」#27 ココロオークション|「音楽とは何か」の答えを追い求めて

須賀健太

パーソナリティ
須賀健太

「Coming Next Artists」第27回には、3月28日に1stフルアルバム「Musical」をリリースしたココロオークションが登場。インタビューは兼ねてからバンドのファンを公言している須賀健太が担当した。「音楽とは何か」という命題に取り組みながら作り上げられたアルバムについてメンバーに話を聞いたほか、「Musical」と銘打たれた今作の魅力について役者として活躍する須賀が語るなど、表現者同士のクロストークが展開された。

取材 / 須賀健太 文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 後藤壮太郎

Coming Next Artists #27

ココロオークション
ココロオークション
粟子真行(Vo, G)、テンメイ(G)、大野裕司(B)、井川聡(Dr)の4人からなるロックバンド。関西地区でのライブ活動を経て、2014年4月には初の全国流通盤である3rdミニアルバム「七色のダイス」が「タワレコメン」に選出され、大きな注目を集めた。2016年4月には1stミニアルバム「CANVAS」でメジャーデビューを果たし、「RUSH BALL 2016」「COUNTDOWN JAPAN16/17」「RADIO CRAZY」といった大型の音楽イベントに多数出演した。2017年には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「RISING SUN ROCK FESTIVAL」といった夏フェスに参加。2ndミニアルバム「CINEMA」、3rdミニアルバム「夏の夜の夢」をリリースする。2018年3月にメジャー1stフルアルバム「Musical」を発表した。

「音自体を情景にしてやる」

──僕、「ナゾノクサ」を聴いてココロオークションさんにハマって、すぐに「七色のダイス」(2014年4月リリースの3rdミニアルバム)を買いまして。いつも聴かせていただいています。

粟子真行(Vo, G) ありがとうございます。

井川聡(Dr) めっちゃうれしいですね。

──ココロオークションさんって、夏が似合うバンドだなと勝手に思ってるんです。僕の中では雨が降った次の日に聴きたくなるバンドなんですよ。雨が降るといつも「明日はココロオークションを聴くぞ」って思うんです。

ココロオークション、須賀健太。

大野裕司(B) 確かに、夏をイメージした曲は多いかもしれないですね。

テンメイ(G) 「蝉時雨」とか「夏の幻」とか。

──それとココロオークションさんの楽曲って、景色が目に浮かぶ曲が多いですよね。

大野 情景が浮かぶかどうかはメチャメチャ意識しているところです。今までも「情景が見える音だ」と言われることがあって、それが得意やし好きやったから作ってたんですけど、今作「Musical」は「情景が見えるレベルじゃなくて、音自体を情景にしてやる」って思っていたくらい、突き詰めて作ったアルバムなんです。

──「音自体を情景にする」ってことは、曲のもとになる風景が実際にあるわけですか?

大野 音を作るときのたたき台として、必ず風景はイメージしてます。例えば「砂時計」って曲は「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に「SOUND OF FOREST」ってものすごく素敵なステージがあって、ここで鳴らす曲を作りたいと思って、フェスの帰りの車の中で作った曲なんですよ。逆に冬の曲を作るときはパソコンのデスクトップをかまくらの写真にしてみたり。

──そんなところでも、曲作りのムードを高めているんですね。

大野 ちょうど真夏に冬の曲を作るタイミングがあって。クーラーもなくて、どんどん暑苦しくなるときだったので、見た目だけでも……と思って。せめて形から入っていかないと、「音を情景にする」なんて大層なことはできないですから。

音楽とは何か

──資料を見てハッとしたんですけど、ココロオークションさんがフルアルバムをリリースするのは今回が初めてなんですね。

粟子 そうなんです。でもフルアルバムだからってそんなに意識したことはなくて。

大野 フルアルバムって、普通に作ると過去に発表した曲を集めつつ新曲も入れた集大成的な作品になりがちなんですけど、僕らとしてはミニアルバムを出していく中でどんどんステップアップしてきた自信があって。だからフルアルバムを作るときは今までの曲をまとめるのではなくて、次の一歩に進むための曲を作ろうってイメージがずっとあったんです。

──「Musical」というタイトルにまず感動したんですよ。“演じる”って僕にとって、個人的に身近なワードでもあるから。どうして「Musical」というタイトルにしたんですか?

大野裕司(B)

大野 アルバムを作る頃、4人でずっと音楽の話をしてたんですよ。しかもけっこう深い話を。

粟子 「音楽とは何か」みたいな。

大野 音の並びがなぜ音楽になるのか、なぜ芸術として人に求められるのか、音楽の真理を見つけることはできるのか、そもそも音楽とは何か、みたいなことをずっと語り合うような時期があったんです。それで「Musical」ってタイトルにしました。

──「音楽とは何か」という哲学的な問いの答えは出たんですか?

大野 「音楽とは〇〇だ」って言葉で表現することは、今の僕らにはまだできないんですけど、僕らはバンドとしてそれぞれの楽器や歌で得ていくものや考えていることがあって。「音楽とは何か」という問いかけをしていく中で、それぞれが一歩進んだ感覚があるんです。どうやった?

テンメイ 今回は僕の中でギターの見方が変わりました。簡単に言うと「CINEMA」とか「夏の夜の夢」って、いっぱい音が鳴っていた作品なんです。シンセサイザーとかベースとか、いろんな音が鳴っているところにギターの音を乗せていたんですけど、今作「Musical」ではギターの音を乗せるんじゃなくて、この曲に対してギターの立ち位置はここなんだっていうのを明確に示せた手応えがありました。もちろん独りよがりになってしまっては意味がないので、4人で意識している曲の方向性を根本的には大事にしています。

井川聡(Dr)

井川 1つの音に対するこだわりがこれまでよりかなり増えましたね。ドラムに関しては、今まで自分がなんとなく出してた音を一度見直して、この音は自分にはどう聴こえているのか、メンバーにはどう聴こえているのか、CDを聴く人にはどう聴こえているのか、ライブでどう聴こえているのかをすごく意識するようになった。4人全員がそういうことを考えるモードだったんだと思います。

大野 平たく言えば「スーパー客観的になる」ってことなんです。自分が思ってることとか、自分がやってるつもりになっていることなんて、世界中に何十億人といる中で自分1人しか知らん話なんです。だから自分が出してるつもりになってる音と、みんなに伝わってる音、その2つをちゃんと理解して、その差を埋める作業にメンバーそれぞれが取り組んできたんです。だから「こうやってるつもりやったのに、今まで俺がやってたことはこんなんやったんや」って、ある意味ショックを受けることもあったと思います。

ココロオークション「Musical」
2018年3月28日発売 / BOGUS RECORDS
ココロオークション「Musical」

[CD]
2500円 / TECB-1007

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収録曲
  1. Entr'acte
  2. 砂時計
  3. 少年と夢
  4. 今日もわたしは
  5. ハローグッバイ
  6. 星座線
  7. コインランドリー
  1. Interlude
  2. かいじゅうがあらわれた日
  3. 妖精のピアス
  4. フライサイト
  5. 景色の花束
  6. musical