ナタリー PowerPush - Civilian Skunk
合い言葉は「アッチャメダンシン」老若男女を踊らせるキラーチューン完成
対バンのファンの方がポカンとしてるんですよ
──そしてカップリングの「絶叫教室」は、スカのリズムを取り入れたダンスロック的な楽曲で。この曲もまた新たな扉を開いてますね。
ジュンタ この曲は音源になる前からライブでずっとやっていて。聴いた人はサビの「Zombies!」っていうフレーズを覚えてくれて、よく「ゾンビの曲のCDないの?」って聞かれてたんです。「絶叫教室」も「ハレンチ学&祭」同様、シベスカの新しい武器になってます。
チカラ ライブでがんがん暴れまくってくれることを想像しながら書いた2曲なので、ライブでがんがんやっていきたいですね。
ジュンタ ただ、シベスカのファンはいいんですけど、イベントで対バンのファンの方がこの2曲を聴くとポカンとしてるんですよ(笑)。
ユウイチ インパクトが強すぎて(笑)。
チカラ ジャブから入らず、いきなりアッパーから入るからな。
ジュンタ そうそう(笑)。でも演奏が終わったらすごく拍手をしてもらえて。そうやってどんどん浸透していけばいいなって思ってます。もっとライブで成長できる曲だと思うし。
3曲ともちゃんと学園テーマでつながってる
──インパクトの強い2曲に続いて、3曲目には変拍子を取り入れた「END」が登場します。
ジュンタ 「END」は高校生のときに書いた曲なんです。前半2曲で新しいことに挑戦しつつも、ここで自分たちのルーツもしっかり見つめてるという。
チカラ この曲は「SCHOOL ROCK PROJECT」のテーマ曲なんです。「ハレンチ学&祭」「絶叫教室」と学園モノで攻めて、「END」は一見学園とは関係ないかと思いきや、ちゃんと学園テーマでつながってる。そういう意味では、今回のシングルって本当にテーマがしっかりしてるんですよ。
──歌詞は前2曲から一変して、インディーズ時代の代表曲「01」にも通ずるテーマのシリアスな内容です。
ジュンタ 実は高校時代に書いたときから歌詞を書き直していて。学園テーマということもあって、高校時代に感じた気持ちを残しつつ現在の形に仕上げました。
──「ハレンチ学&祭」「絶叫教室」で何も考えずに楽しんで、「END」でハッとされられる。この歌詞に共感する学生も多いんじゃないかという気がします。
ジュンタ そう言っていただけると、もううれしい限りです。
──アレンジも変拍子が入っていて、かなり複雑な演奏ですよね。
チカラ ライブで演奏すると、この曲でもまたお客さんがポカンてするんですよ(笑)。手拍子してると、サビの前で1拍ズレちゃうし。
ジュンタ でもこの曲をライブで聴きたいって言ってくれる人が多くて。そこはビックリですね。
──リズム隊は特に演奏が大変そうですが。
ユウイチ いや、大変ですよ!
ジュンタ あはは(笑)。
──それこそ普段ステージ上で動き回ってるマーサーくんでも、この曲のときは演奏に集中してしまうのでは?
マーサー この曲のときは動けないですね。最近は1人のベーシストっていうよりもシベスカのベーシストっていう考え方で、ライブでもパフォーマンスを重視するようにしていて。だから「END」みたいな曲があると逆にありがたいと思います。腰を据えて演奏して、クールな一面を見せることができますからね。
音楽を作るからには、喜怒哀楽のすべてを表現したい
──シベスカはメジャーデビューからの1年ちょっとで3枚のシングルをリリースしましたが、インディーズ時代と比べても確実に音楽の幅が広がっていると思います。そうなると、この先に控えているであろうメジャー1stアルバムがどういった内容になるのか、非常に気になるわけですが。
チカラ 実はリリースしてない曲がめちゃくちゃ多くて。「Skun-Crew」っていうファンクラブサイトで月イチで未発表曲を配信していて、アルバムを作るときはここからも出したいんだけど、また新しい曲もできるだろうからどうなってしまうのか(笑)。
ジュンタ 単純に考えて、2枚組になっちゃう(笑)。ただ僕ら自身もどんどんレベルアップしているので、以前配信で出した曲にも改善したいところがたくさんあって。アルバムかあ……どうなるんでしょうね(笑)。想像が付かない。でもいろんなタイプの曲を1枚のアルバムにまとめられるかどうか、そういう勝負にも挑んでみたいし。
マーサー まとまんなくていいんだよ、もう。
チカラ デコボコしたものを作ればいいんだよ。
──そのデコボコした要素が、シベスカとしての個性になるわけですし。
チカラ 1、2枚目のシングルはメッセージ性も曲調も全然違うんですけど、色としてやっぱ明るいものがあって。それこそがシベスカがやりたい音楽ではあるんですけど、そういった曲にあまり興味を持ってくれない人もたくさんいると思うんです。でもシベスカにはそういう人にも響く曲がまだまだあると思ってるので。今は表に出ているのは喜怒哀楽の中の“喜”や“楽”だけど、俺たちも人間だし“怒”や“哀”も持ってるわけです。やっぱり音楽を作るからには、喜怒哀楽のすべてを表現したい。まだ世に出ていない曲にはそういった要素を持つ曲もたくさんあるので……まあ今からアルバムの話をしてもおかしいんですけど(笑)、ぜひ一度シベスカのライブを観ていただいて、いろんなメッセージを持ったバンドなんだということを知ってもらいたいです。
収録曲
- ハレンチ学&祭
- 絶叫教室
- END
- ハレンチ学&祭~DRAGON BOY MIX~
Civilian Skunk(しべりあんすかんく)
沖縄出身のチカラ(Vo)、ジュンタ(G)、マーサー(B)、ユウイチ(Dr)からなる4人組バンド。2008年、中学校で出会った4人で結成され、オリジナル曲を制作する傍らライブを精力的に行っていく。2010年にテレビ番組「ストリートファイターズ」主催の「Hジェネ祭り」沖縄地区大会で2位に。同年、「アジア国際音楽祭 musix」のイベント内で開催された「Okinawa Teens Live 2010」で優勝したほか、沖縄県内の中高生が熱いバトルを繰り広げる「FIGHTING OF MUSIC」で優勝するなど、数々のオーディションで賞を総なめにする。2011年にインディーズミニアルバム「01」をリリース。また地元沖縄ではインディーズとしては異例の、「ブルーシール」「沖縄ファミリーマート」のCMに出演し、知名度を高めていく。2012年8月にシングル「DRAGON BOY」でメジャーデビュー。翌2013年3月に発売された2ndシングル「ひまわり / JET」の収録曲「ひまわり」は、沖縄復帰40年企画作品映画「ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~」の主題歌に採用された。そして同年10月、3rdシングル「ハレンチ学&祭」をリリース。同曲はTBS系「CDTV」の10月度エンディングテーマとしてオンエアされている。