刺激を受けた監督の言葉
──中臺さんが手がけた「Sora」の歌詞については、どのような印象を持ちましたか?
坂井 「メカバース:少年とロボット」を観させていただいたんですけど、映画にマッチしているのはもちろん、私たちにも当てはまるところがあるなと思いました。日々何かをがんばってる人には誰にでも刺さる歌詞だなって。それと同時に、「そらを駆け抜けていこう」とか、メロディと同様に歌詞も壮大なんです。
吉川 主人公のカイはアカデミーの落ちこぼれで、そんなに強い人じゃないんですよね。でも、すごく大きなものに立ち向かっていく姿が描かれている。歌詞の中に「私は何者でもない」という言葉がありますが、私自身もアイドルをやってはいるものの、普通の人間だし、何者でもないと感じることがあるんです。そんな中、ファンの方に「笑顔にしてくれてありがとう」と言ってもらったりして……映画を観たあとに「Sora」を改めて聴いたときにこの歌詞が心に響いたし、自分とカイに重なるところがあるなと感じました。映画と合わさって歌詞の深みが増しているように思います。
菅田 映画では仲間を思いやる精神、努力すること、挑戦することの大切さが描かれていて。いろいろと感情が動かされる作品でした。カイとパートナーのロボットのリトルドラゴンが2人で一緒に強くなっていく、その絆にいろんなものを感じました。それに加えてユニークな要素もたくさんちりばめられていて、すごく面白かったです。
杏 一見厳しくて怖いんだけど、愛情深い一面もあるアカデミーの曹長とか、個性豊かなキャラクターたちがたくさん出てくるんです。壮大なSF映画なのに、親近感を持ちやすい作品だと思いました。話も理解しやすいし、どんな世代の方でも受け入れられる映画だなって。
辻野 そんな映画の最後に自分たちの歌声が流れていて、今でもワクワクが止まらないです。
坂井 ちなみに、「メカバース」の監督のリッチ・ホーさんには「Sora」のレコーディングのときにお会いしたんですよ。すごく優しいし、面白くて笑顔がかわいい方でした。監督さんも自ら映画に出演してるんです。それもすごくカッコいい役で。
小泉 監督はラーメンが好きということで、シンガポールでラーメンパーティをしましょうと約束をしました(笑)。会話のほとんどが英語だったので、おっしゃっていた話の内容すべてはわからなかったんですけど、「Ramen party」だけはしっかり聞き取れました(笑)。
坂井 「メカバース」は監督が11年かけて完成させた作品なんですけど、「夢に向かってがんばっているとき宣に主題歌を歌ってもらえることがうれしいです」と言っていただけて私たちもうれしかったです。自分の夢をあきらめずに追い続けてきた方に、そういうことを言ってもらえるなんて、私たちももっとがんばらなくちゃなって刺激を受けました。
もっともっと忙しくなりたい
──「メカバース」の主題歌の話以外にも、最近はニッポン放送でのレギュラーラジオ番組「超ときめき♡STYLE」や、テレ朝動画「logirl」での新番組「ときめき♡プレシャス」など、次々に新しい仕事が決まっていますね。
小泉 ホントにありがたい限りです!
菅田 とき宣に関わってくださる方が増えているので、その力を将来につなげていけるにようにがんばらなきゃという気持ちです。
杏 宣伝部員さん以外の方にも、私たちを知ってもらえるきっかけがどんどん増えていてうれしいです。実際に、いろんなものが宣伝部員さんの入り口になっているのを感じています。前からとき宣を応援してくださっている方にも、ライブがない時期も含めてずっと楽しんでいただけるよう、たくさんのコンテンツを通して“ときめき”を届け続けていきたいです。
──今のとき宣はYouTubeも含め、毎日のように何かしらのコンテンツを配信しているのがすごいですよね。供給不足にならないよう、常に動き続けていて。
辻野 宣伝部員さんたちが忙しく感じてないか心配なくらいです(笑)。ちゃんとコンテンツを追えてるかなって。
──メンバー自身もどんどん忙しくなっているのでは?
辻野 はい。とてもありがたいです。ライブのリハーサルがなくてもスケジュールがいっぱいで、それは前と大きく変わったところですね。
坂井 毎日違う収録や撮影があって。
菅田 もっともっと忙しくなりたいです! スケジュールの隙間がなくなるくらい。
──頼もしいですね。夏のアイドルフェス「@JAM EXPO 2023」では大トリを務めましたし、とき宣がグループとして着実にステップアップしていることが感じられます(参照:超ときめき♡宣伝部が大トリ務めた「@JAM EXPO」、横アリで200組以上のアイドルが熱演)。
坂井 「@JAM EXPO」は当日までは楽しみな気持ちしかなかったんですけど、出演者の方々が皆さんすごく素敵で、ステージに全力で向き合っている姿を見て、私たちが大トリなのかと思ったら直前になってかなり緊張しました。大トリとして恥じないパフォーマンスをしないとって。しかも、横浜アリーナのスタンド席の隅のほうで出演アイドルの皆さんがとき宣のパフォーマンスを観てくださっていて、気合いが入りました。今までだったら「メインステージに立てるようにがんばろう」というマインドだったけど、今回は特別な緊張感がありましたね。
菅田 衣装のリボンにあるハートマークを「ときめきスイッチ」と名付けて、それをお互いに押し合って気合を入れました(笑)。
──バックステージの動線を歩いているときも、ほかのアイドルの方から「かわいい!」と口々に言われたりしていましたし、同業者からの注目度が上がっていることを感じたんじゃないですか?
辻野 私たちのグッズを持ってくれている子もいましたし、とき宣のことを好きと言ってくださるアイドルさんが増えていて。同業者の方々に好きになってもらえるのはやっぱりうれしいですね。
坂井 だからこそ、がっかりされたくないという思いがあるんです。同じアイドルだと普通のお客さんとはライブを観る視点が違ってくるだろうし、「こんなものか」って思われるのが一番悔しいから。「憧れます」とか「好き」ってずっと言ってもらえるようにがんばらなくちゃいけないですね。気が引き締まります。
メンバーの名前を覚えてもらうことが今の課題
──最後に、もう1つ質問させてください。今回、映画の主題歌としてバラード曲を歌うというとき宣にとって新しい挑戦があったわけですが、今後チャレンジしてみたいジャンルはありますか?
吉川 なんだろう……最近はいい意味でとき宣のイメージが固まってきていると思うんですけど、「Sora」みたいな楽曲を新曲としていただけると私たちも新鮮に感じますし、宣伝部員さんたちの反応も楽しみになります。
坂井 最新シングルの「かわいいメモリアル」もそうでしたけど、とき宣はイケイケな曲もあればかわいい系の曲もあって。確かに「Sora」みたいなバラード系は今までなかったけど、ほかの系統の楽曲はけっこういろいろやってきたよね。
──では、今後新たにチャレンジしてみたい海外での活動は?
小泉 「メカバース」の続編が作られたら、キャストとして出たいです!(笑)
坂井 まずシンガポールでライブをしたい! そしてゆくゆくはワールドツアーをやりたいですね。いろんな国でライブをやって国ごとの反応を楽しみたい。
菅田 英語をがんばらなきゃ……。
坂井 ほら、ジュリアがちょっとできるから。
──そうなんですか?
杏 そのはずだったんですけど……「メカバース」の監督さんとちょっとお話ししてみようと思ったら、全然単語が出てこなくて。最近は英語の勉強もちょっとがんばってるんですよ。でも、たぶん中2のレベルくらいまで英語力が落ちた気がしています。
小泉 ジュリアが中2だったら、私たちはどうなっちゃうの(笑)。小学生?
杏 (笑)。ちゃんと勉強して、海外の人たちともつながっていきたいです。
坂井 でも、インドネシアに行ったときはどうにかなったよね。何もうまくしゃべれてないのに現地の人に「上手だね」って言われて(笑)。コミュニケーションはやっぱりハートが大事というか、愛と笑顔でいけるもので……あ! 曲の話に戻るんですけど、海外でも歌えるような自己紹介ソングが欲しいです。
菅田 欲しい!
坂井 自分の自己紹介パートだけだったらなんとか英語で歌えるはず……(笑)。それに日本でも、とき宣のことを知っていて「すきっ!」も知ってるけど、メンバーの名前までは覚えていないという方が多くて。メンバー1人ひとりの名前を多くの方に覚えてもらうことが今のとき宣の課題なんです。横浜アリーナに向けて、国内にも海外にも私たちのことをどんどん発信していきたいです!
ライブ情報
超ときめき♡宣伝部のどきどきクリスマスパーティー2023
- 2023年12月16日(土)神奈川県 神奈川県民ホール
- 2023年12月17日(日)東京都 豊洲PIT
行くぜ!超ときめき♡宣伝部 at 横浜アリーナ!
- 2024年1月27日(土)神奈川県 横浜アリーナ
- 2024年1月28日(日)神奈川県 横浜アリーナ
プロフィール
超ときめき♡宣伝部(チョウトキメキセンデンブ)
スターダストプロモーションに所属する辻野かなみ、杏ジュリア、坂井仁香、小泉遥香、菅田愛貴、吉川ひよりからなる6人組グループ。2020年4月に菅田を“新入部員”に迎えると同時に、グループ名をときめき♡宣伝部から超ときめき♡宣伝部に改名した。2021年に入ると楽曲「すきっ!~超ver~」がTikTok上で大きなブームになり、海外の音楽ストリーミングサービスでチャート上位にランクインした。2022年10月には千葉・幕張メッセ イベントホールでワンマンライブ「行くぜ!超ときめき♡宣伝部 in 幕張メッセ!~星をめざして~」を開催。チケットをソールドアウトさせ、約7000人を動員した。2023年11月にシンガポール発のロボットバトル映画「メカバース:少年とロボット」の主題歌「Sora」を配信リリース。2024年1月には神奈川・横浜アリーナで2DAYSのワンマンライブを行う。
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