ナタリー PowerPush - Chicago Poodle
遊び心満載「シナリオのないライフ」で5周年イヤーの幕開け飾る
ツアーで完成した「おやすみ」
──もう1曲の「おやすみ」は、アルバム「3.0」収録の「おやすみ（仮）」をその後の全国ツアー中に完成させたという珠玉のバラード。以前は確かサビだけでしたよね。
花沢 そうです。
辻本 当時は次につながる何か仕掛けをしたいってことで、デモ音源の曲を入れたらいいんじゃない？って話になって。あと、たまたまそのとき山口が先に歌詞を書いて花沢がメロディをつけるっていう通常と逆の形で作ってたデモがあったので、それをツアー中にアップデートさせていこうということになったんです。「今日は2番のAメロまで作ってみました」とか、ちょっとずつ成長させていって、ツアーファイナルでようやく完成しました。
──毎公演、その時点でできた段階のものを披露していったと。
山口 はい。だから気持ち悪いところで終わってる日もあるんですよ。
辻本 2番のBメロで終わってたり（笑）。
山口 「最後まで聴きたかったらツアーファイナルに来てください」っていう触れ込みでやってたんです。
花沢 でも厳密に言うと、ファイナルの1カ所手前でアップデートが全部終わってしまったんですよ。だから最後はアウトロにギターソロを付け加えて（笑）。
辻本 ファイナルに来てくれる人に申し訳ないからな（笑）。
──歌詞もツアー中に書いていったそうですが、心がポッと温かくなる優しいラブソングですね。
山口 僕、昔はバラードっていったら失恋の曲しか書かなかったんですけど。最近はそういう気持ちにあまりならないというか。わりと穏やかな表現に変わっていってるかもしれないですね。
辻本 僕ら基本的にメロディ先行なんですけど、この曲は逆だからこそ山口のストレートな言葉が素直に出た歌詞やなって。それがこのメロディを生んだとも言えると思います。言葉がスッと入ってくる、すごくナチュラルな仕上がりですよね。
花沢 辻本の言う通り、本当にこれは言葉が生んでくれたメロディですね。歌詞のイメージ的にがなって歌うことはしたくなくて、どこか耳元でささやいてるというか。そこまで音域を広くせず、ささやける範囲で歌えるようなメロディを意識しました。
多くの人のエネルギーになる曲を
──2月22日にはChicago Poodle恒例の企画ライブ「犬（ONE）フェス」が、4月からは「Chicago Poodle 5th Anniversary TOUR ～シナリオのないライブ～」が開催されます。
花沢 どちらも詳しい内容はまだ決まってないんですが、2014年はメジャーデビュー5周年なので。2013年は2年半ぶりにアルバムとシングルを出して僕ら的にも飛躍できた年だったので、2014年はそのさらに上を行きたいなと思ってます。
山口 2013年はものすごい数のライブをやって、車でものすごい距離を移動したんです。青森～大阪間とか。それを経て、今はもうどこでも行けるのかな？って気持ちがでかくなってます（笑）。2014年、攻めていきたいですね。
辻本 もっともっとChicago Poodleの音楽をたくさんの人に聴いてもらって、多くの人の前でライブをしたいって気持ちはずっと持ってるので。2014年はそのために何をしたらいいのか？ってことも考えながら活動していきたいです。
──ちなみに、2013年の怒涛のライブで得られたものってなんでしたか？
花沢 その前の年がリリースしかしてなくて、僕ら的にも活動してる感じがあんまりしなかったんです。でも2013年は再始動というか、全国を細かく回ることができて。こうしてChicago Pooodleのことを待っててくれる人がいるんやなって思えたことが大きな原動力になりました。
山口 ライブ中、「タカラモノ」を聴いた年配の女性の方が僕らの目の前で泣かれてたことがあって。あとでお話を聞いたら「主人を亡くしたんですけど、やっとちょっと前に進むことができそうです」って。ビックリして、僕らこそ泣きそうになりましたけどね。たまたま通りかかって聴いた人がそういう感想を持ってくれたことがすごくうれしかったです。
花沢 これからもそんなふうに、多くの人のエネルギーになる曲を作っていけたらなって。そういう人たちがいる限りは、僕らもとことんがんばって曲を作っていかなあかんなって改めて思わされましたね。
- ニューシングル「シナリオのないライフ」 / 2014年2月5日発売 / GIZA
- 初回限定盤 [CD+DVD] / 1575円 / GZCA-4137
- 通常盤 [CD] / 1260円 / GZCA-4138
CD収録曲
- シナリオのないライフ
- Endless Journey
- おやすみ
初回限定盤DVD収録内容
- 「シナリオのないライフ」Music Clip＋「シナリオのないライフ」メイキング映像
※通常盤初回生産分のみ“5周年記念ツアー連動Chicago Poodleオリジナルグッズ引換券”封入
- 犬（one）フェス2014in OSAKA～3 PEACE NIGHT～
- 2014年2月22日（土）大阪府 森ノ宮ピロティホール
OPEN 16:45 / START 17:30
- Chicago Poodle 5th Anniversary TOUR ～シナリオのないライブ～
- 2014年4月18日（金）石川県 Kanazawa AZ
OPEN 18:30 / START 19:00 - 2014年4月19日（土）新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2014年4月26日（土）徳島県 徳島市シビックセンター
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2014年4月27日（日）愛媛県 松山キティホール
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年4月29日（火・祝）福岡県 ROOMS
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年5月5日（月・祝）宮城県 enn 2nd
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年5月6日（火・祝）東京都 原宿アストロホール
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年5月17日（土）北海道 BESSIE HALL
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2014年5月25日（日）愛知県 池下CLUB UPSET
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年6月7日（土）広島県 ナミキジャンクション
OPEN 17:00 / START 17:30 - 2014年6月8日（日）岡山県 MO:GLA
OPEN 16:30 / START 17:00 - 2014年6月12日（木）大阪府 BIGCAT
OPEN 18:30 / START 19:00 - 2014年6月13日（金）大阪府 BIGCAT
OPEN 18:30 / START 19:00
Chicago Poodle（しかごぷーどる）
花沢耕太（Vo, Piano）、山口教仁（Dr）、辻本健司（B）の3人編成バンド。花沢が作曲、作詞を山口と辻本が手がける制作スタイル。1980年代の洋楽ポップスのエッセンスが感じられる懐かしくも切ないメロディと、リズム隊が織りなす都会的なアンサンブルで注目を集める。2009年3月にデビューシングル「ODYSSEY」、同年11月に1stアルバム「僕旅」をリリース。その後もコンスタントに作品を発表し、2011年11月には活動の集大成となるベストアルバム「HISTORY I」をリリースした。2013年4月に発表したアルバム「3.0」の収録曲「タカラモノ」のヒットを受け、同年8月に両A面シングルとして発売。もう一方の表題曲「君の笑顔がなによりも好きだった」はテレビアニメ「名探偵コナン」のエンディングテーマに採用された。2014年2月、通算7枚目のシングル「シナリオのないライフ」をリリース。4月からは本作を携えた全国ツアー「Chicago Poodle 5th Anniversary TOUR ～シナリオのないライブ～」を開催する。
