皆さんの力になれるような応援ソング

──「キズナ」はチキパ流の応援歌で、端々に“ヤンキーっぽさ”を感じるというか。

鈴木真　その通りで、最後のキメポーズはまさにヤンキーを意識してやってます。実は実際のヤンキーさんの画像をみんなで調べて参考にしてるんです（笑）。

渡辺亜紗美　本当にリーゼントの人たちの写真ばかり見て研究したんですよ。

鈴木真　あとエールを送る振りのところは本物の応援団の映像も参考にしました。

──女の子が応援団の動きをするのはなかなか難しいと思うんですけど、皆さんはすごくさまになってるように感じました。

島崎　でも真凜は何度やってもうまくできなくてね（笑）。

山本真凜　そうなんです。あの応援団の動きがすっごい下手くそで。もう怒った赤ちゃんにしか見えないんですよ（笑）。でもライブを重ねてきてようやくできるようになってきたかなと。貫録が出てきた（笑）。

──歌唱パートを多く担当してる人は慣れない振りと歌唱で大変そうですね。

鈴木友　大変ですけど、この曲はすごく大事にしたいと思っていて。いつもチキパは応援してもらってる側だから、皆さんの力になれるような応援ソングを歌いたいってずっと思っていたんですよ。そういう気持ちを込めて熱く歌っていきたい曲ですね。

──応援しながらも歌詞には「勝利」や「栄光」「頂点」というワードが散りばめられていて、グループとして“さらに上へ”という上昇志向を感じられます。

鈴木友　その通りで、応援しつつも半分は私たち自身にも言い聞かせている部分がありますね。

山本　この曲はみんなを応援するだけじゃなくて、自分たちもがんばるから一緒にがんばろうぜっていう気持ちを伝えているんですよ。だから曲の後半になるに連れてすごいテンションが上がっていくんです。

──だんだんとギアを上げていくような。

山本　だから最後はこんな感じで（ハンドル位置の高いバイクに乗ってるポーズ）！

全員　あはははは（笑）。

──昭和のにおいのするヤンキーっぽいPVを見てみたいですね。

関根　（永井）日菜とか絶対似合いそう！

永井日菜　まかせて！

──ライブでも盛り上がるし、みんなの気持ちも燃え上がるような1曲ですよね。

鈴木真　熱くなりますね。表情から「がんばるぞ！」って感じになっちゃうので。

溝呂木　それにスルメ曲なんですよ。聴けば聴くほどいいし、ライブは観れば観るほどハマると思う。ダンスもよく見ないとわからないところが多いし。

鈴木友　あ、「勝利の方程式」というところがあるんですけど、みんな手で数字とか記号を作っていて。

溝呂木　前から順番に計算していくと100になるんですよ。

鈴木真　この方程式の謎に気付いた人はまだそんなにいないんじゃないかな。

溝呂木　みんな動いてるから一瞬で計算するのは難しいしね。この曲はちゃんと意味がある振りが多いんですよ。「上向いて行くんだ」っていうところでは地面を殴ってるんですけど、それは「下なんか向かないから！」っていう強い意志を表していて。

──本当に細かい振りと意味がたくさん隠されているんですね。

島崎　だからこの曲の振りは難しいんです。まだまだいっぱいあるので1つずつ私たちの振りをちゃんと見てほしいですね。

鈴木真　「Here we go!」のところはモヒカンを投げてるとかね！

──それ、どういうシチュエーションなんですか（笑）。

島崎　いつも私たちの振りを作ってくれているばい菌持ってる鳩さんの振り付けはやっぱり面白いです。

鈴木真　最近はばい菌さんの振り付けが本当にハマっていて。毎回面白くて深い振付けなのでうれしいです。

私たちだって恋愛したいんだよ！

──そしてもう1曲、「CANDY POP GALAXY BOMB!!」は曲の長さが7分半もあるんですね。

溝呂木　長いです（笑）。曲のサンプル版を聴いてて「いつ終わるの？」って感じだったんですけど、レコーディングが終わった頃から7分半っていう時間をあまり意識しなくなって。この曲、もも（小鷹狩百花）と真梨耶から始まるんですけど、そこから1人ずつの担当パートが押し寄せてくる感覚が楽しくて。

──最初はバラードだけど、そこから転調の連続で。

溝呂木　だから長いけど全然飽きないと思うんですよ。何曲も違う曲を聴いてるような感覚が味わえるっていうか。でも不思議とチキパっぽいんです。

──曲自体が物語になっているように感じたんですけど、メンバーごとに細かい設定がありそうですよね。

小鷹狩百花　メンバー1人ひとりの個性にあった感情が設定されてます。真梨耶だったら“太鼓持ち女子”でみんなを盛り上げるっていう担当。だから自分のパートをラップで盛り上げてるんです。ちなみに私は“うっぷん女子”（笑）。

渡辺　心に溜まっている嫌なことを吐き出しちゃう系女子ね。

小鷹狩　私のパート、すごいいい歌詞なんですよ。「恋愛デートNGなんて本当にBAD！」っていう。もうそのとおりだなって！ アイドルとしては恋愛とかデートとかしちゃいけないじゃないですか。でもね「私たちだって恋愛したいんだよ！」っていう気持ちを代弁してるんです！ そういうアイドルの皆さんの思いを私が背負わせていただいております。

──けっこう大胆な内容の歌詞だったんですね（笑）。ちなみにほかのメンバーはどんな役割で？

永井　私はいつもハイテンションの“盛り上げ女子”です。曲が一旦落ち着くところがあるんですけど、すぐに「ヘイヘイ！」ってテンションあげちゃう系で。八方美人とも言われました。

山本　私は“いやいや女子”です。もうずっと「嫌だ嫌だ！」言ってますね（笑）。歌詞を読んだときも“嫌”っていう文字しか書いてないから「これマジか」と思って。

──普段からそんなに「嫌だ嫌だ」言ってるんですか？

山本　私もホンマにそう見えてるのかもと思ってメンバーに確認したんですけど、ももが「……見える」って（笑）。

全員　あはははは（笑）。

山本　ももにはそう見えてました。でも、めっちゃやる気ありますから！