言葉遊びの結末

──満を持してのオールタイムベストのリリースだと伺いました。

CLIEVY　これまでリリースしたオリジナルアルバムのタイトルを並べると、縦読みで「CK IT'S A JAM」になるっていう言葉遊びが前作の「CK MUSIC」で完成したので、ベストじゃないにしても総集編的な内容のアルバムにしようと思っていましたね。

──この言葉遊びは1stアルバムから狙っていたのですか？

CLIEVY　「CK JUNGLE!!!」くらいからだね。

KEEN　そうだね。「IT'S A J～」ってなるじゃん、と気付いて、そこからは狙ってタイトルを付けていきました。「どんなメッセージになるんだ？」って、お客さんが楽しめるものになればいいかなって。

──そうだったんですね。ではなぜ「CK IT'S A JAM」をベスト盤として発表することにしたんですか？

CLIEVY　スタッフに「ベスト盤出そう」って言われたんで……。

KEEN　あはは（笑）。いや、「いい機会だから」って感じだよね。僕らベストを出せるほどの“ベストスコア”はまだ叩き出していないし。僕らをまだ知らない人たちに「CKってこういうユニットです」と知ってもらえる1枚を出すことによって、何か新しい扉が開けるんじゃないかなと思って決めました。

──選曲はどのように進めていったのですか？

KEEN　スタッフの意向と僕らの意向を足して2で割ったような感じですね。「みんな、何を聴きたいんだろう？」って、自分たちだと案外わからなかったりするんですよ。客観視ができる人たちの意見を聞きながら決めていきました。

CLIEVY　ライブに行きたくなることを目標とした選曲になっていると思います。「C&Kってどんなヤツなんだろう？」っていうときに、バラードも歌えばアッパーな曲も歌うよっていう、僕らの特長をまんべんなくちりばめた感じですね。

KEEN　曲順もね。僕ら、アルバムの曲順はライブをイメージした流れにしたいんですよ。

CLIEVY　そう思うと、コンセプトアルバムと言われるようなものは作ったことがないね。「曲間は絶対に何秒！」っていうようなこだわりもないし（笑）。

ずっと音楽をやれたらいいな

──今回の作品がオールタイムベストということで、これまでのC&Kの歩みをインタビューでも振り返れたらと思うのですが、ユニット結成当初、お2人の中には「デビューして活躍したい」といったような明確な目標はあったのですか？

KEEN　僕はなかったですね。CLIEVYに誘われて軽い感じで始めたので、いつの間にかこうなってたというか……活動を続ける中で「だんだんすごいことになってきたぞ」と思い始めて。

──「すごいことになってきたぞ」と感じ始めたのはいつぐらいの時期でしょう？

KEEN　大学を卒業するくらいですかね。それまではこんなふうに音楽活動をすると思っていなかったから、僕、就職活動をしてたんですよ。職場も決まりかけていたんですけど、そんなところに母から「あんた、ホントは歌いたいんでしょ？」って連絡があって。その言葉に、とっさに「はい」って言ってしまったところから、本気で音楽をやろうという方向に向かっていきました。それと、その頃に九州男くんに出会って「曲作ってみなよ」って言われたんです。そのことも、歯車が動き出したような大きな出会いだったかなって思いますね。

──そうだったんですね。では、KEENさんを誘ったCLIEVYさんは「音楽で食っていくんだ」というような思いは当初から持っていたのでしょうか？

CLIEVY　そんなに強い思いはなかったですね。ただ遊びでもなんでも、ずっと音楽をやれたらいいなとは思っていました。だから、活動が軌道に乗り始めたくらいから「もう1つ上のステップでもっと真剣にやろう」と思い始めたかな。

──なぜKEENさんを誘ったのですか？

CLIEVY　サークルが一緒だったんですよ。最初は「イベントに出よう」って、軽い感じで声をかけて。

──当初から、2人の声の相性のよさに手応えを感じていたのでしょうか？

CLIEVY　うん。

KEEN　そうですね。よく2人してカラオケに行ったりもしてましたよ。フリータイムで入って、ずっとハモりながら歌い尽くすっていう。