BUDDiiS「Magic」インタビュー&MV密着|“10人の歌声”から生まれる魔法 「Magic」で見せる新しい形

BUDDiiSが5月10日に新曲「Magic」を配信リリースした。

BUDDiiSにとって2023年1発目の新曲となる「Magic」は、恋の始まりの予感を歌う、春らしいさわやかさに満ちた1曲。10人全員がボーカルをとるという新たな試みに挑戦した楽曲で、SHOOTが出演した人気ドラマ「君の花になる」の劇中グループ・8LOOMの楽曲の制作を担当していたUTAが作詞および作曲編曲を手がけた。

全員歌唱というスタイルで表現するこの曲に、BUDDiiSはどのような思いを込めたのか? 音楽ナタリーではメンバー全員にインタビュー。さらに、「Magic」のミュージックビデオ撮影の現場に密着し、「Magic」が完成に至るまでをつぶさに追いかけた。

取材・文 / 三橋あずみ撮影 / 上野留加(P1、2)、三橋あずみ(P3)

新たなスタートを切れたような感覚

──まずは4月に行われた「バディフェス!!」のお話から伺えれば。バラエティ要素が盛りだくさんの、今までにない形のライブイベントでしたが、やってみていかがでしたか?(参照:BUDDiiSの“ドタバタスクールライフ”を彩るバディの歓声、10人が新境地見せた「バディフェス!!」大成功

FUMIYA 楽しかったよね!

SEIYA ライブ以外にもいろんな要素をぎゅっと詰め込んだイベントで、やっている僕らもすごく楽しかったです。バディ(BUDDiiSファンの呼称)も楽しんでくれてね。声出しもOKだったので、皆さんの歓声も相まって盛り上がったなと思います。

FUMINORI 制作段階から「楽しいに振り切ろう」と話しながら進めていたんです。コントなどは初めての挑戦だったから、僕らとしては緊張の瞬間もありましたけど、普段のライブよりもメンバーそれぞれがフォーカスされて「このメンバー、まだこんな顔があったんだ!」とか、バディにとっても新しい発見ができたイベントになったんじゃないかなと思います。

BUDDiiS

BUDDiiS

KEVIN コントをライブでやるという挑戦も、ファンの皆さんが声を出せる環境になったからこそできたことだと思いました。ほかにも、声で反応をもらえるからこそできた企画が多かったよね。今までのライブではそういうコミュニケーションを取れなかった分、ここでまた新たなスタートを切れたような感覚もあって。すごくいいイベントになったと思います。

FUMINORI その場の空気感の中でバディと一緒に笑いを作っていくっていうのが「バディフェス!!」の形だったよね。僕たちも気負わず、楽しむ前提で臨めたし、こうやってファンの方を巻き込みながら進んでいく形はBUDDiiSに合ってるなって思いました。

濃い10人を伝えられたのは貴重な経験

──FUMINORIさんの言うように、普段のライブではなかなか見られないメンバーの皆さんの一面や新たな顔を知ることができたのも印象に残っていて。「バディーズの主張」というコーナーでは“衝撃告白”が続出していましたね。

FUMINORI SHOWが「年末に体重が70kgありました」って告白したりね(笑)。

SHOW 事前アンケートの「暴露」の欄に、正直に記入したんです。その結果があれでした(笑)。

FUMINORI ほかのメンバーがスリムなだけで、別に太ってる体重ではないんだけどね。それを自分でネタにして発表できるっていうのは素敵だし、ちゃんと面白かった。SHOWってすごく面白い子なんですよ。徐々に知られ始めてはいるけど、「バディフェス!!」きっかけでさらに伝わってくれたのかなと思います。かわいかった(笑)。愛おしかったですね。

FUMIYA それで言ったら、コントのときのHARUKIくんも。普段も一発ギャグとかはやってくれるんですけど、あんまりふざけるイメージがなかったから、コントで振り切っていたのがめちゃくちゃ面白かったです。

HARUKI コントでは、自分の奥底に眠っていたサイコパス感が出せたのかなって。

SHOW 自分で言うの(笑)。

HARUKI もちろん台本がある中ですけど、自分らしさも出せたかなっていう実感があります。

HARUKI

HARUKI

──コントを観ていて、皆さん総じて演技力が高いなと思いました。

FUMIYA 普段の僕たちの姿に近いんですよ。よく、ああいうおふざけをやっているので。

FUMINORI 寸劇、好きなんですよねえ。

──TAKUYAさんの熱演も心に残っています。

TAKUYA あまり演技経験がないメンバーもいたけど、それぞれがふざけつつ楽しみながらできたのかなって。「バディチャン」(YouTubeチャンネル)などを観ていればそれぞれの性格もわかるかもしれないけど、イベントを通じて濃い10人を伝えられたのは貴重な経験だなって思いました。

SHOOT 僕はYUMAと一緒にコントのキーマン的な立ち位置をやったんですけど、普段は静かめなYUMAもコントになると意外に乗ってきてくれたんで僕もやりやすかったですし、みんなもすごく笑ってくれました。そういう意味ではYUMAも1つ殻を破ったんじゃないかなと。

SHOOT

SHOOT

YUMA そうですね。僕、普段はああいう感じのことはあまりしないので。でもライブの中でやったことだから、変なことをしているという感覚もなくて。普通に楽しむことができました。

──「仲舞立高等学校」なる学校での生活を描くというコンセプトも面白くて、FUMINORIさんの先生役もすごく合っていましたね。

FUMINORI 先生役は最年長の僕しかいないって感じで(笑)。いつもの関係性でコントができたのでやりづらさみたいなものもなかったし、アドリブも楽しかったです。

SHOOT そう、アドリブけっこう入れてたよね。

FUMINORI 確かに僕はけっこう入れてたかもしれない! いつもはふざけないメンバーも乗っかってきてくれたのがうれしかったし、心地よかったんですよね。

──MORRIEさんは、一番後ろの“特等席”からコントに参加していました。

MORRIE 僕、学校で一番後ろの席に座ったことってあまりないんですよ、実は。いつも前に座らされてましたね。先生の目につきやすいところ(笑)。

FUMINORI そこに置いとかないといけない生徒だったわけね。

MORRIE そうそう。

MORRIE

MORRIE

──俯瞰で見る“仲舞立高校”の教室の景色はいかがでしたか?

MORRIE ちょっと、先生の息がコーヒー臭かったかな。職員室で飲んできたのかなって……。

FUMINORI 先生あるあるだけど、もりぴ(MORRIE)の席まで届くわけないのよ!(笑)

一同 あはははは!

FUMINORI まあ、こうは言ってますけど、彼は率先して場を散らかしてくれていたんで。もりぴがあえて場を荒らしてくれているシーンがたくさんあって、先生としては助かっていました。彼の1つひとつのアドリブも、すごく効いてましたね。

MORRIE あれは、小学校のときからずっと教室でやってたことなので。

FUMINORI あのまんまの生徒だったんかい! ハチャメチャやな(笑)。

──もし実際にこのメンバーが同じクラスだったら、どんな雰囲気の教室になりそうですか?

FUMIYA いや、ヤバいでしょ。収集つかないだろうなあ(笑)。

FUMINORI 担任の先生がかわいそうです(笑)。

──なるほど(笑)。では、小川先生(FUMINORI)に今回のイベントの点数を付けてもらえたら。

FUMINORI 100点だとは思うけど、ここはあえて50点かな。反省点もあるので、先を見据えて50点。

SHOOT ありがとうございます!

FUMIYA アザス!

FUMINORI 僕含めみんな楽しめたと思うので、ここからさらに成長していけたら。ライブを重ねるごとにメンバーそれぞれがしゃべれるようになってきていることは実感しているので、さらに経験を積み重ねていけば、グループとしてまた1つレベルアップできると思う。終わってみて改めていいイベントだったなと思いますし。普段のライブとは違う頭の使い方をして、人としても一歩進化できたんじゃないかなと思いますね。

FUMINORI

FUMINORI

僕たちもこういう曲を待っていた

──ではここからは、新曲「Magic」のお話を。4月29日のライブ「EBiDAN THE PARADE」で、告知なしにサプライズ披露されるそうですね(取材は4月中旬に実施)。

FUMINORI 早くバディに聴かせたいですね。「Magic」は、思い焦がれる相手に距離を感じている主人公が「魔法を使えたら」と歌う曲で。かわいらしさもありつつ、1つ大人になったBUDDiiSを見せられると思います。10人全員で歌う曲になっていて、入れ替わり立ち替わり歌うのも楽しいです。僕たちもこういう曲を待っていたし、バディのみんなもこういう曲を待っていたんじゃないかな?って。

FUMIYA 確かに!

FUMINORI 曲が完成したとき、そういうワクワク感を感じたんですよね。未来が見える曲だなって。

TAKUYA すごくさわやかな曲なんですよ。BUDDiiSのさわやかな曲と言うと「Under The Sea」(2021年8月リリースの配信シングル)をイメージする方が多いかなと思うんですが、「Under The Sea」よりも大人な感じに仕上がっているのが特徴かなと思います。ダンスでも、カッコよさを見せつつキャッチーな動きも取り入れていて。既存の僕らのよさを残しつつ、新たな挑戦もしている感じです。

BUDDiiS

BUDDiiS

──作詞作曲を担当されたのは、BUDDiiSへの楽曲提供は初となるUTAさんです。UTAさんと言えば、SHOOTさんが出演されたドラマ「君の花になる」の劇中グループ・8LOOMの曲を手がけられていますが……。

FUMINORI そうなんです。SHOOTがつなげてくれたご縁で。

SHOOT ドラマ撮影時から、UTAさんは僕がアーティスト活動をしていることを知ってくださっていて、「ぜひBUDDiiSの曲も担当できたら」と声をかけてくれていたんです。「ぜひお願いします」なんて話をしていたら、こんなに素敵な曲を書いてくださって。すごくありがたいなと思います。

FUMINORI SHOOTが僕らの思いを全部UTAさんに伝えてくれて、そこからUTAさんが「Magic」を書いてくださったんです。

──そうだったんですね。SHOOTさんはUTAさんにどんな思いを伝えたんでしょう?

SHOOT 僕らはダンスボーカルグループである以上「みんなでマイクを持って歌って踊る」という方針でやっていきたいという思いが最近強く芽生えてきているんです。全員で歌う曲はまだ「OZ」(2022年7月に配信リリースされた楽曲)しかないので、まずはメンバー間で「曲を提供してくれるUTAさんに失礼のないように、ちゃんと練習をたくさんしてがんばろうね」ということを話し合いました。そこからUTAさんへ向けて「UTAさんの曲に寄り添って、みんなで楽しく歌っていけたらと思います。ご迷惑をおかけする点もあるかもしれないけど、力を貸してもらえたらうれしいです」とお伝えしたら、UTAさんは「全然。そんなふうに思ってくれて、みんなにとって素敵な曲になったらうれしいよ」と、素敵な言葉を返してくれて。本当に僕らに携わってくれてうれしいですし、お願いすることができてよかったなと思いました。

2023年5月12日更新