メンバー自身も勇気付けられる新体制初楽曲
──皆さんが体制や環境の変化を楽しんでいることが、新体制初の楽曲「進め!乙女は止まらない」からも感じられます。この曲は“泣いても立ち上がる少女たちの勇気”を描いたアッパーチューンで、8人のはつらつとした歌が印象的です。
上田 りるみゆが加入したあとに最初にリリースしたのが「ばりかたプライド」という曲だったんですけど、そのときと同じように新体制一発目の楽曲でポジティブな思いを歌えることが、自分たち自身も心強いです。あと、コロナ禍の時期は前向きな曲というよりは、聴いてくれる人に寄り添うイメージの曲が多かったんですね。だけど、今回の「進め!乙女は止まらない」は寄り添いながらも「一緒にがんばろうね」と伝えるイメージで、今まで歌ってきた楽曲の要素をぎゅっと詰め込んだ印象があります。
希山 歌詞を読んで自分自身も勇気付けられたので、聴いてくださる方にも「がんばろう!」と思ってもらえたらうれしいです。
春乃 歌詞に対して私が感じていることと、新メンバーが感じていることはちょっと違うと思うんです。それを考えると、聴く人の年齢やそれまでの経験、バックグラウンドによって受け取り方が変わってくる曲なのかなって。
柳 私たちにとってとても大切な曲で、ライブの大事な場面でこの曲を歌いながら泣いている未来が想像できます。それくらい感情移入できるし、この曲とともに思い出をたくさん作っていきたいです。
蒼井 振付が新鮮なので、パフォーマンスの新しい見せ方に挑戦しています。今までは全身で踊る曲が多かったんですけど、今回は手振りとか、上半身だけの振りがたくさんあって。振り入れのときに、これまで使っていなかった頭の神経を駆使しました(笑)。かわいい振付なので、ライブでぜひ注目してほしいです。
──新メンバーの3人からも「進め!乙女は止まらない」の印象を聞かせてください。
浅井 振付については、私も今までのばっしょーの曲とは違うなと感じました。ばっしょーのダンスは足のステップが複雑な印象が強かったけど、今回は手を使った振付が多くてかわいいです。あと、私たち新メンバーは自分の歌声が入った曲を聴くのが初めてで……!
──レコーディング自体、初めての経験だったんですよね?
浅井 はい! もうドキドキでした。ホントに! わー!
逢里 初めて曲を聴いたときはすごくポップでキャッチーだなと思ったんですけど、歌詞にたくさんの意味が込められていて。今の自分たち自身と重なる歌詞だなと感じました。特に「すれ違った日も迷った日も すべてが宝物 いつか笑ってそう思える」という歌詞が好きで、今うまくいかないことがあっても、数年後には笑い話になるんだなと思うと、心がやすらぎます。「進め!乙女は止まらない」は私たちにとっての応援ソングでもあるなって。
日南 勇気やパワーをもらえる曲です。かわいい振付も含め、ライブで私たちの新しい一面を見てもらえると思います。
──メンバーカラーを全面に打ち出した衣装も新鮮ですね。
上田 私たちも新鮮に感じています。この人数でメンバーカラーのない衣装を着て踊ると、お客さん側から見てメンバーの判別がしにくくなるんですよ。それは6人体制のときと大きく違うところだなと実感しました。6人のときはあえてメンバーカラーを強調せず、統一感を大切にしていましたが、初めてライブを観てくださった方が「この色の子いいな」と思って、そこからばっしょーに興味を持ってくれたらうれしいです。
「これからも応援したい」と思ってもらえる10周年ライブに
──8月3日にはLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で結成10周年記念ライブが開催されます。新体制になってからすでにワンマンライブは経験していますが、会場の規模がぐっと大きくなりますね。ライブに向けて現在の心境はいかがですか?
春乃 新体制初ワンマンからさらにレベルアップした、観に来てくれた方をあっと言わせるようなパフォーマンスをお届けしたいですね。10周年ということで、ばっしょーに出会ったときの思い出がよみがえるような特別なライブにしたいです。
上田 ばっしょーのことを応援してくれている隊員さんはもちろん、「10周年だし、行ってみようかな。これから応援しようかな」と思って来てくださる方も楽しめるライブにしたいです。なので、新体制になってからばっしょーのことを知った方、まだワンマンを観たことがない方にもたくさん来ていただきたいです。誰も置いてきぼりにしないようなライブにします。
逢里 LINE CUBE SHIBUYAは新体制初ワンマンの会場(東京・恵比寿ザ・ガーデンルーム)よりキャパが大きいですし、10周年ライブということで“重み”も違ってくると思うんですよね。私たち新メンバーは加入してからまだ半年も経ってないですけど、お姉さんたちが積み上げてきた10年の歴史があり、その中にいろんな物語がある。グループにとって集大成のライブになると思うので、しっかりいいものをお届けして、隊員さんに「これからも応援したい」と感じてもらえるライブにしたいです。
浅井 新体制になったことについてはこれまでのライブでたっぷりアピールしたので、10周年ライブではとにかく、ばってん少女隊としていいライブができたらいいなと思います!
日南 加入してからまだ半年も経っていないですし、私たち3人はまだまだ“新メンバー”だと思いますが、いい意味で“新体制”という印象をなくせるようにがんばります!
──ちなみに、新メンバーの3人はライブの前に緊張しますか?
浅井 します……! ステージに立っちゃったら全然大丈夫なんですけど……。
日南 ライブの直前だけします。
逢里 私は緊張しないです。楽しみな感情のほうが勝ちます。もちろん不安な気持ちもありますけど、今日はどんな景色が見えるんだろうってワクワクしますし、「おら!」って気合いが入ります。
上田 私たちお姉さんメンバーのほうが緊張しているかもしれない(笑)。
希山 ワンマンライブでステージに登場するとき、上手と下手に分かれることがあるんですけど、心細くなってイヤモニを通してずっとしゃべってます(笑)。
上田 中野サンプラザ公演で1人ずつ箱から登場したときも、箱の中から「かんばろうね……!」って励まし合っていました(笑)。頼もしい先輩になれるようにがんばります。
柳 私は緊張しないほうだと思っていたんですけど、新メンバー3人の堂々とした姿を見ていたら、私のほうが緊張してるかも!と思いました。
蒼井 私は新体制お披露目のイベントのとき、メイクが終わった段階ですでに緊張でお腹が痛かったです(笑)。大緊張でした。
浅井 自分より緊張しているりるあちゃんを見ると、いつも安心します(笑)。
お姉さんメンバーから新メンバーに聞きたいこと
──最後に、先輩メンバーから新メンバーへ質問を投げていただけますか? 10周年ライブに向けて、さらに距離を縮めてもらえたらなと。
柳 じゃあ、私からいいですか? アヤネちゃんは見ての通りいつも元気じゃないですか。私はお仕事の移動中とか寝ちゃうことが多いんですけど、アヤネちゃんが眠っている姿を一度も見たことがなくて。ずっと元気だけど……夜は寝てるの?
浅井 寝てます! 一応人間なので(笑)。バスの中で眠ることも普通にありますよ。15分くらい。でも、私が起きるとみんなまだ寝てる。
柳 私の寝たあとに寝て、私が起きる前に起きてるんだ。
逢里 美舞ちゃんがいっぱい寝てるだけかも。
蒼井 でも、私も加入したての頃は移動中に眠れなかった。いつかぐっすり眠れる日が来るよ!
上田 バスの中で起きているとき、りるあちゃんはキョロキョロしてるだけだったけど、アヤネちゃんはずっとしゃべってるよね。エネルギーがすごい。
浅井 底なしかもしれないです。
逢里 1人でずっと話しているから、独り言なのかこっちに話しかけてるのかわからないときもあります。
上田 夜寝ているかどうか?みたいな話で言うと、心那が一番プライベートやパーソナルな部分が見えづらいかも。年齢が離れているし、例えば朝起きるのが得意なのかどうかとか、まだ知らないことが多いです。
日南 朝はいつも同じ時間にしっかり目覚めます。
上田 夜寝る時間は?
日南 夜はバラバラです! 遅いときも早いときもあります。
逢里 確かに、同じ新メンバーから見ても、心那はちょっとミステリアスかもしれないです。
浅井 でも、さっき少しずつ殻が破れているという話も出たし、ちょっとずつ素が見えてきたよね。ふわふわしてるときもあれば、シャキッとしているときもあって。
逢里 しゃべり方も変わったよね。
上田 新メンバーが成長しているのと同時に、りるみゆがすごくお姉さんになったなと感じます。
柳 りるあちゃんと心那ちゃんの絡みがすごく面白いです(笑)。甘えている心那ちゃんに対して、りるあちゃんが「今じゃないから」みたいな対応をすることがあるんですよ。
上田 心那ちゃんが「大好きです」と伝えてるのに、りるあちゃんは「わかったわかった」と返したり(笑)。その一方で、珍しくりるあちゃんのほうから心那ちゃんに「ありがとう、大好きだよ」と言っているのを目撃したことがあるんですけど、心那ちゃんは「あはは……」みたいな塩対応でした。
蒼井 そうなんですよー! りるあからの愛は受け付けていないみたいで(笑)。
──(笑)。お姉さんっぽく振る舞おうと意識している部分はあるんですか?
蒼井 今までは何も考えずに、と言ったら語弊がありますが、自分のことだけを精一杯がんばっていたんですけど、今は周りが見えて、いろんなことを考えるようになりました。頭の中がすごく動いてます!(笑)
柳 余裕が出てきました。私は家族の中で末っ子だから、新メンバーにいろいろと教えたりしている自分が新鮮で……その姿をお姉さんメンバーに見られるのがちょっと恥ずかしいです(笑)。
春乃 初期メンバー3人はばっしょーの中で後輩になった経験がないから、りるみゆが新メンバー3人をサポートしてくれるのはすごく心強いです。
蒼井 「頼りにしてるよ!」「中間管理職大事だよ!」みたいなことを言われても、「りるあはそんな頼りにされるタイプじゃないから!」って焦っちゃいます。
上田 美舞ちゃんは今まで最年少メンバーでしたし、りるあちゃんも人生の中で先輩のポジションになったことがないと言っていたから、新メンバーにどんなふうに接するんだろうと、想像できないところがあったんですよ。2人がお姉さんらしく振る舞っているのを見て、日々いろいろなことを考えながら活動しているのがわかりました。
柳 恥ずかしい……!(笑)
──ところで、浅井さんと日南さんへの質問はありましたが、逢里さんに対してはどうですか?
逢里 私は自分からいろいろ話しすぎてるので。
浅井 1聞いたら100返ってくるからね(笑)。だから特に質問がないかも(笑)。
逢里 聞かれなくてもしゃべっちゃう。いつも自分の近況を報告しています
柳 うーたんもアヤネちゃんも、2人ともおしゃべりなんですけど、アヤネちゃんは1人でもずっとしゃべり続けられるタイプで、うーたんは誰かと会話をしたいタイプ。うーたんはある意味、甘えん坊なのかもしれない。
逢里 かまちょなんだと思います。自分の話を聞いてほしいけど、聞き役になるのは苦手なんです。
柳 愛想笑いをしていると「絶対興味ないでしょ!」とツッコまれます(笑)。ちゃんと聞いてあげないとダメなんです。
上田 楽屋では新メンバーの声ばかり聞こえますね(笑)。にぎやかなグループになりました。
公演情報
ばってん少女隊10周年記念ライブ
2025年8月3日(日)東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
プロフィール
ばってん少女隊(バッテンショウジョタイ)
スターダストプロモーションの女性アイドルセクション「STAR PLANET」所属の8人組グループ。通称F-girlsとして活動を始め、2015年6月にばってん少女隊としての活動を開始した。2016年4月にシングル「おっしょい!」でメジャーデビュー。「BATTEN×DANCE×MUSIC(BDM)」という音楽活動の指針のもと名だたるアーティストを作家陣に起用し、2017年6月に1stアルバム「ますとばい」、2019年6月に2ndアルバム「BGM」を発表した。2020年に自主レーベル・BATTEN Recordsを立ち上げ、同年10月にアルバム「ふぁん」をリリース。中毒性の高いメロディや曲調が特徴のリード曲「OiSa」がロングヒットを記録した。2021年4月に蒼井りるあ、柳美舞が新メンバーとして加入。最新のテクノロジーとのコラボを積極的に展開し、2022年6月にリリースした新曲「虹ノ湊」ではソニーの立体音響技術を使った新しい音楽体験「360 Reality Audio」バージョンの音源も配信した。2022年10月に4thアルバム「九祭」、2024年11月に5thアルバム「九伝」をリリース。新メンバーオーディションを経て2025年3月に浅井アヤネ、逢里みう、日南心那が加入して8人体制に。現在は九州の魅力を全国に届け、九州と日本全国を“つなぐ”活動をしている。8月に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で結成10周年記念ライブを開催する。
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