音楽ナタリー Power Push - バンドじゃないもん!

私たちはゴールを決めたくないもん!

Marilyn Mansonの可能性は2%

──そんな勢いに乗っている中でニューシングル「夏のOh!バイブス」が発売されます。先ほど「インディーズの頃からORANGE RANGEと一緒にやりたかった」と言っていましたが、皆さんもともとORANGE RANGEのファンだったんですか?

鈴姫 大好きだし、バンもん!とORANGE RANGEさんをちょっと重ねて意識してたところもあったんです。バキバキに演奏してる楽器隊が3人いて、ボーカル3人が歌って、っていう。

天照 それね、ももが「ビバ★ロック」のYouTube動画をみんなにLINEで送ったのを覚えてる。

七星ぐみ

七星 「ORANGE RANGEさんの曲をカバーしたら面白くない?」って言ってたやつね。ORANGE RANGEさんが好きなのはもちろんだけど、それ以上に「夏といえば」なバンドだから。

鈴姫 バンもん!には“夏曲”がなかったからね。みんな夏が大好きなのに。みゆちぃ以外は(笑)。

望月 みゆちぃは大っ嫌いです。早く終われって思ってます(笑)。

鈴姫 でも最初、曲を作ってもらえる可能性は低いって言われてたんだよね。

天照 そうそう、「2%」って。

七星 2%はMarilyn Mansonでしょ?

天照 逆にMarilyn Mansonで2%も可能性があったのか(笑)。

甘夏 Marilyn Mansonってもう意地になってるみたいにずっと言ってるよね(笑)。

鈴姫 そう。ぐみさんが最初に言ったんだよね。Marilyn Manson。

望月 私が加入する前から言ってるんですよ。

恋汐 言ってた! すっごく前から言ってた!

天照 絶対に叶えたいね!

甘夏 きっかけ作ろうとして全員でMarilyn MansonのTwitterをフォローしたもんね。

鈴姫 でもリプを送る勇気はなかった(笑)。

また1個ものすごい武器が手に入った

──「夏のOh!バイブス」はすごくORANGE RANGEっぽい曲ですよね。

一同 そうなんです!

天照 ってか、そうお願いしたんだよね。「ORANGE RANGEさんの曲みたいにしてください」って。

望月 自分たちでリリースしてもおかしくないレベルで“ORANGE RANGEさん感”がある。

七星 ORANGE RANGEさんが歌うバージョンも聴きたーい。

鈴姫 私、作家さんに「誰々っぽい曲にしてください」ってお願いして、表面だけそれっぽいけど芯がない曲になるのがすごく嫌なんですよ。でもこれは、ORANGE RANGEさん本人が自分の芯の部分をアイドルに提供してくれたような曲だと思ってて。それってすごいことだと思う。

天照 私たちの好きな「ビバ★ロック」に「さぁ、お手を拝借 ジャパニーズ・ピーポー」って歌詞があるんですけど、それのセルフオマージュがあったりして、うれしすぎて泣きましたね。

恋汐 うれしまるー。

鈴姫 その部分を聴いた瞬間に、フェスのお客さんが全員で一丁締めをする景色がバッて浮かんで、ゾワッてしたんですよね。

望月 TIF(「TOKYO IDOL FESTIVAL 2016」)でこの曲をやったとき、初めて聴いたであろう人もみんなやってくれたね。

七星 ORANGE RANGEっぽい曲に合わせて「お手を拝借」って歌った時点でみんな察すると思う。「やらなきゃ!」って(笑)。

天照 いや、ホントにすごい曲ができちゃったなって思います。すごく引力のある曲なので、また1個バンもん!にとってものすごい武器が手に入ったなって。

恋汐 初めての夏曲がこの曲でホントによかったー。

──ちなみにこの曲、ドラムのほかベースやキーボードも弾いてますよね?

甘夏ゆず

望月 弾きました!

甘夏 シンセは後半、痙攣してるみたいな速さで手を動かすんですよ。何度も録り直したから、音ゲーをやってるような気持ちで弾いてましたね。

鈴姫 まさに武者修行(笑)。ドラムも超むずいです。ただ、大変は大変だったんだけど「いやー! 叩けねえ! でもめっちゃ楽しい」って気持ちでずっと練習できた。

甘夏 レコーディングが終わったあとのやり切った感がすごかったよね。

君に会える今がつまり最強

──カップリングの「HAPPY TOUR」は武者修行ツアーのテーマソングとして作られた曲なので、僕もすでに会場で聴いてはいたんですが、歌詞カードを見て初めて意味がわかってグッときました。

鈴姫 そうなんです。「White Youth」とカバーソングを除く、「NaMiDa」までの全部の曲の要素を詰め込んだ、これまでの集大成みたいな曲です。発案したのはみゆちぃで、みゆちぃが考えた歌詞を私がまとめつつ、汐が書いたフレーズもちょっと混ぜた感じです。

望月 最初はツアーのテーマソングだと決まってたわけじゃないんですけど、集大成みたいな曲が欲しいとは前から思ってて。全国を回りながらそれを思い出して、ツアーの途中で書きました。

鈴姫みさこ

鈴姫 歌詞はずーっと熟考してたね(笑)。

天照 完成に至るまでがけっこう長かった。

望月 何カ月もかかったね。もともと私は代表曲のフレーズをさり気なく入れる方向で考えてたんですけど、みさこが「全曲入れちゃおう」って(笑)。

鈴姫 「いやこれ全部入るんじゃね?」って無理やり(笑)。

七星 今までのバンもん!を知ってて聴いた人は、この曲すごいグッと来ると思う。ダンスも今までの曲の振り付けが入ってたりして。

望月 自分たちも正直、やりながら泣きそうになる。“再メジャーデビュー”した日のライブで、この曲の落ちサビでもんスターが「おかえり」って書いた横断幕をバッて掲げてくれたとき、さすがに泣きました。

恋汐 個人的には、ものすごい大好きな、汐にとって“レジェンド屋さん”なMOSAIC.WAVさんが編曲に関わってくださったのがすごくうれしいです。

鈴姫 最初に奥脇達也(アカシック)さんから上がってきたデモは普通にバンドサウンドで、それもすごく素敵だったんですけど、MOSAIC.WAVさんがゲームっぽい雰囲気にしてくれたんですよ。

望月 詞を考えてたときからRPGっぽい曲をイメージしてたもんね。

鈴姫 ツアーという冒険をしながら仲間を増やして一緒にてっぺん行こうぜ、みたいな。

恋汐りんご

恋汐 サビの最後で「君に会える今がつまり最強」って歌ってるんですけど、これはライブに来てくれたみんなに一番伝えたかったことなので“思い入れ屋さん”があります。

鈴姫 この汐ちゃんが書いた歌詞を見て天才だなと思った。メッセージがあるのにメロディにハマッてて歌いやすい歌詞で。

──この曲はあくまで現時点での集大成の曲ですけど、今後何かターニングポイントがあるたびに、歌詞が増えたり曲が成長していくと面白そうですね。

鈴姫 「UP↑ぷらいむ」もメンバーが変わったときに歌詞変えたしね。アレンジをアップデートして、歌詞がまるっきり違うものになっても面白いかもしれない。

七星 「HAPPY TOUR 2」いいね!

望月 でもどっちがどっちかわからなくなって、歌っててパニックになりそうだね(笑)。

ニューシングル「夏のOh!バイブス」 / 2016年8月24日発売 / ポニーキャニオン
通常盤 [CD] 1296円 / PCCA-70479
Chou Chou Cream盤 [CD] 1080円 / PCCA-70480
ブルーツインズ盤 [CD] 1080円 / PCCA-70481
コットンラビッツ盤 [CD] 1080円 / PCCA-70482
通常盤 収録曲
  1. 夏のOh!バイブス
    [作詞:NAOTO、HIROKI / 作編曲:NAOTO]
  2. HAPPY TOUR
    [作詞:みさこ、恋汐りんご、望月みゆ / 作曲:奥脇達也 / 編曲:MOSAIC.WAV]
  3. 夏のOh!バイブス~instrumental~
  4. HAPPY TOUR~instrumental~

※初回プレス分のみ下記映像を収録した特典映像データが付属

  • 「夏のOh!バイブス」 Music Video
  • Live Movie@Akasaka Blitz 2016.05.17&18 ダイジェスト映像
Chou Chou Cream盤 収録曲
  1. 夏のOh!バイブス
  2. アイスクリームになりたいの♡
    [作詞・作曲・編曲:PandaBoY]
  3. アイスクリームになりたいの♡~instrumental~
ブルーツインズ盤 収録曲
  1. 夏のOh!バイブス
  2. シンデレラブルース
    [作詞・作曲:松永天馬 / 編曲:アーバンギャルド]
  3. シンデレラブルース~instrumental~
コットンラビッツ盤 収録曲
  1. 夏のOh!バイブス
  2. ヒーローズ
    [作詞:みさこ / 作曲:甘夏ゆず / 編曲:河合英嗣]
  3. ヒーローズ~instrumental~
「バンドじゃないもん!全国ツアー2016 ~てっぺん目指そうぜ!武者修行編~」追加公演
  • 2016年9月19日(月・祝)
    静岡県 HAMAMATSU FORCE
  • 2016年9月30日(金)
    北海道 函館club COCOA
  • 2016年11月12日(土)
    沖縄県 Output
バンドじゃないもん!
バンドじゃないもん!

神聖かまってちゃんのドラマーとしても活躍するみさこ(のちにこのグループにおいてのみ「鈴姫みさこ」に改名)を中心に、ドラム&ボーカルの2人組ユニットとして2011年初頭に結成。ツインドラムでアイドルポップスを歌う独特なスタイルで話題を呼ぶ。2012年10月にワーナーミュージック・ジャパンのunBORDEよりメジャーデビュー。2013年に恋汐りんご、七星ぐみ、望月みゆ、2014年に甘夏ゆず、天照大桃子がそれぞれ加入し、現在の6人体制となる。2014年にメジャーからインディーズに活動の場を移すも、その後2年足らずの活動の中で飛躍的成長を遂げ、2016年1月にポニーキャニオンに移籍し再びメジャーに復帰することを発表。5月にシングル「キメマスター! / 気持ちだけ参加します。」で“再メジャーデビュー”を果たし、7月にはグループ史上最大キャパシティとなる東京・豊洲PITでのワンマンライブを成功させた。同年8月にシングル「夏のOh!バイブス」を発表した。