ドリフターズのようになりたい

──今回初の映画が公開となり、アルスの活動が多方面に広がっている真っ最中なのかなと思うのですが、皆さんの実感としてはいかがですか？

アキラ　そうですね。「“アルスの輪”がどんどん広がっていっているのかな？」という実感はあります。僕ら、ドリフターズのようになりたいんですよ。「アルスマグナ」っていう言葉1つで、家族の中でどんどん会話が広がっていくような……どの世代からも受け入れられる表現をしたいんです。最近はライブにも親子連れのお客さんが来てくれるようになったりしていて、少しずつですがそういう広がりを感じられるようになってきました。

──ライブと言えば、今年の1月には過去最大規模となる東京・日本武道館でのワンマンがありました。あの公演は、アルスの歩みの中でどういったものになりましたか？

ケント　僕は武道館に立つまでは自分の過去なんて興味がなくて、ひたすらに前にあるものに手を伸ばして「欲しい、欲しい」と突き進んできたんです。だけど、この武道館のライブで最後の曲を踊っていたときに、進んできた一本道で初めて止まって、後ろを振り返ったような感覚がありましたね。とても感慨深かったです。

奏　俺は自分が「成長したい」と強く思う瞬間を経験しました。やっぱりすごい景色でしたし、楽しい時間の中でいろんな感謝を感じたりもしたんですけど、あの場所に立てたことでもっといろんな人にいろんなことを伝えたくなったし、もっといろんな人の力になりたいって思えた。

──そうだったんですね。では、奏さんが見据えたアルスのこの先の展望についても聞かせてください。

アキラ　映画の次は……。

奏　テレビでしょうか。映画って、「観よう」と思って足を運ばないと観れないじゃないですか。そこから一歩進んで、気にしなくても見れる、何気なく存在できるような場所に行きたいですよね。そういった場所がテレビなのかなと思うんですが、そういうところで自分たちを見てもらって「なんか面白そうな人たちだな」と思ってもらえたらいいなと思います。一度扉を開いてしまえば、アルスマグナはいっぱい引き出しを持っているから、それぞれの楽しみ方ができると思うんです。

ケント　泉が言ったように、地上波を通して僕らを知ってもらえるようにはなりたいね。それに加えて、僕たち、“アルスっぽさ”を広げたいなと思っているんです。ヒット曲を出したいっていう思いももちろんあるんですけど、僕ら歌はもちろんダンスを得意としているグループなんで、アルスっぽい踊りをマネされるようになりたい。ダンスの型をマネされるようになりたいっていうのは、本当に大きな野望です。「アルスマグナ」っていうジャンルの踊りができるくらい、これからも突っ走っていきたいと思います。