乃木坂46、欅坂46にはないAKB48の持ち味
──柏木さんはちゃんとした人ってイメージがありますからね。
指原 そう。ちゃんとしてるもんね。
柏木 いや、それは場所によって。私はイマイチ振り切れないから、そういう意味ではさっしーがいなくなったらめちゃめちゃヤバいなって思います。
指原 だからこそ、最近メンバーには「ずっと明るくいなさい」と言ってるんです、円陣のたびにしつこいぐらい。例えば、AKB48は「FNS歌謡祭」とかで大御所の方とコラボレーションさせてもらうことも多いんですけど、今はAKB48って名前だけでバックダンサーをやらせてもらえているんですよ。そのときにやっぱり明るいと使いやすいというか、「あ、こんなに盛り上げてくれるんだな」と思ってもらうことが大切で。恥ずかしいかもしれないし人見知りなのもわかるけど、それを飛び抜けないとだめだよって。AKB48の名前で使ってもらえるうちに「あ、この子たちホントに明るくて使いやすいな。次もバックダンサーを頼もうかな」と思ってもらえるような人にならなきゃだめだよねって話をしてますね。私もなんとなく明るいから。
──番組に呼べばなんとなく現場を明るくしてくれるんじゃないかって。
指原 そうです。そういうのがAKBらしさで。今……乃木坂とか欅坂にない部分はそこかな。なんて言うんだろう。
柏木 AKB48の持ち味。
指原 うん。AKB48の魅力はそうなのかなって思いますね。
柏木 どうしても、がんばったりするのがちょっと恥ずかしいみたいな時代かもしれないけど。
指原 時代だよ、これはもう。がんばってる人に対して「あいつ……」っていう目線。
柏木 「がんばっちゃってるな」みたいな。
指原 ほら、政治的な話になってきてイイね。
柏木 ノッてきたね(笑)。
指原 そういう“がんばってる人を笑う”みたいな風潮がちょっと嫌だよね。
柏木 やだ。昔はがんばってないほうがダメだった。
指原 だんだんがんばってる人のほうが恥ずかしくて、ちょっとスカしてる人のほうがカッコいいって感じになってるから、AKB48はそうじゃだめな気がする。
──48はがんばりが評価されるグループだったはずですからね。
指原 うん。そうなんですけど……時代が変わった。でもこれは別にアイドルだけじゃなくて、全体的にね。
柏木 そうだよね。学校とかでも。
指原 がんばり屋さんはちょっと笑われちゃうもんね。でも、がんばらないとダメだよねっていう話。ももクロちゃんはすごく明るいじゃないですか。ああいうふうに「いたら明るい」って感じがAKB48らしさだったはずだから、そうあってほしいなと思います。伝わってるのかわからないけど。
柏木 ふふ。伝わってるよ。
──微妙に話が違いますけど、ボクが秋元康さん監修の「EXD44」(テレビ朝日の若手ディレクターを育成する番組)の企画で、なぜかカレンダーを出すことになったじゃないですか。
指原 知ってる! あれなんなんですか?
柏木 見ましたよ(笑)。
指原 日めくりカレンダー。あれ、かわいかった。
柏木 めっちゃアイドルやってた(笑)。
──ああいう場を作られたらやり切るしかないですよね。「照れたら負け」「明るく元気に」っていう。
柏木 それ大事。
指原 ホントにそう。みんな絶対にがんばってるつもりなんですよ。でもそれ以上にやらなきゃだめなんだよね。
柏木 そうだね、思ってる以上に。
グループを支える大人たちに思うこと
──指原さんがいなくなったあと、柏木さんは大変そうですか?
指原 絶対に大変ですよ。
柏木 嘘!
指原 本人は「そんなことないですよ」なんて言うと思うけど、やっぱり大変だと思います。
柏木 そうかな。
指原 大変に決まってんじゃん。
柏木 じゃあ、もうちょっとちゃんと捉えないと。マジで楽観的なんだもん(笑)。「寂しいな」はあるんですけど、「ヤバいな」とか「大変だな」は……。
──同じような愚痴を言う仲間がいなくなるだけ。
柏木 それはちょっとショック。
指原 同じ気持ちで共感する人が少なくなって、自分の意見が合ってるのか、みたいな。今までは2人で「これどうなの!?」みたいなこともグチグチ言ってたけど、誰も言わなくなって、ただキングレコードとAKSのおじさんたちが(笑)。
柏木 はー! どうしよう!
──ダハハハハハ! 踏み込んできましたね(笑)。
指原 結局おじさんなんですよね、制作の上の方って。クリエイターというか、もちろん実際に作ってくださる方は若い方なんですけど、最終的な指示を出すのは上のおじさんなわけじゃん。
柏木 会社的な人たちね。
指原 そうそう、上の人。ここを変えなきゃだめだよね。今もう、AKB48は。
柏木 どうする? 運営に乗り込む? 私が。
指原 うん、乗り込むしかない。
柏木 (笑)。
指原 そこをしっかりさせるしかない。誰も責任を取らないでこの現状はだめ。それは別にNGTとか関係なく。そもそも誰がまとめてるのかよくわからないじゃん。
柏木 確かに。誰が何を決めてるのか、なんなのかわかんない。
指原 このCDの企画を誰がどうやって動かしてるのかとか、そういうことをちゃんとするべきだよね。
柏木 確かに。
これからはゆきりんが戦う役?
──こういう毒抜きのバランス感覚が絶妙だと思うんですよ。これができる人はなかなかいない。
指原 ゆきりんはちゃんとしていてなかなか言わないから。思ってることはちゃんと思ってるけど、わざわざ言わない。
──この対談だからそれなりに話してくれてるんだと思いますけど、柏木さんが単独取材で運営批判し出したらこっちがビビりますもん(笑)。
柏木 確かに(笑)。
指原 ちゃんとしてる。でもそのちゃんとした意見は間違いなくゆきりんが持ってるし、世間の意見と外れてないから、ゆきりんがこれから運営と戦う役。
柏木 え! ちょっと待って(笑)。
──代わりに戦わされるんだ(笑)。
柏木 様子を見ながら(笑)。確かに変なところはいっぱいありますから。
指原 ただ、大きく変なところとかじゃなくて、ちっちゃいことなんだよね。ホントしょうもないことが変なの。
──それこそグッズのちょっとしたデザインだとか。
指原 そうですそうです。話題にもならないぐらいちっちゃいこと、しょうもないこと。
柏木 そうそう。
指原 以前、生写真でAKB48が毎月季節の野菜を持ってたことがあって。
柏木 あー、あった!
指原 私はHKT48だから関係ないんですけど、毎月小嶋(陽菜)さんが白菜を持ってたりするんですよ。
柏木 さすがに私も言ったもん。
指原 ごぼう持ってたりするんだよね。
柏木 しかも、めっちゃ土が付いてる。
──それは何かのコラボ企画とかじゃなくて?
指原 じゃないじゃない。ただ単に毎月季節の野菜を持ってたんです(笑)。そういうセンスがね。ファンがそれ見てうれしいの? 「うわあ! ごぼう持ってる! やったー!」とか思わないじゃないですか。そういうセンスがとにかく私は許せなくって。
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「ここがヘンだよAKB」
- AKB48「ジワるDAYS」
- 2019年3月13日発売 / You,Be Cool!
-
Type A初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90613~4 -
Type A通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-613~4
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- Generation Change / AKB48カップリング選抜
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- Generation Change(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
- 「Generation Change」Music Video
-
Type B初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90615~6 -
Type B通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-615~6
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- 初恋ドア / 坂道AKB
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- 初恋ドア(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
- 「初恋ドア」Music Video
-
Type C初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90617~8 -
Type C通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-617~8
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- 必然性 / IZ4648
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- 必然性(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
※IZ4648「必然性」のMVは未収録。
- 「ジワるDAYS」
-
岡田奈々 / 岡部麟 / 荻野由佳 / 小栗有以 / 柏木由紀 / 坂口渚沙 / 指原莉乃 / 下尾みう / 白間美瑠 / 菅原茉椰 / 須田亜香里 / 高橋朱里 / 瀧野由美子 / 田中美久 / 中井りか / 松井珠理奈 / 松岡はな / 向井地美音 / 矢作萌夏 / 山内瑞葵 / 横山由依 / 吉田朱里
※センターは指原莉乃。
- 「私だってアイドル!」
-
指原莉乃
- 「Generation Change」AKB48カップリング選抜
-
浅井七海 / 太田奈緒 / 大西桃香 / 小田えりな / 加藤玲奈 / 行天優莉奈 / 久保怜音 / 倉野尾成美 / 込山榛香 / 佐藤栞 / 鈴木くるみ / 田口愛佳 / 谷川聖 / 谷口めぐ / 西川怜 / 前田彩佳 / 武藤十夢 / 村山彩希 / 山田菜々美 / 横山結衣
※センターは西川怜。
- 「初恋ドア」坂道AKB
-
梅澤美波 / 梅山恋和 / 大園桃子 / 岡部麟 / 小栗有以 / 加藤史帆 / 久保史緒里 / 小池美波 / 小坂菜緒 / 小林由依 / 齊藤京子 / 坂口渚沙 / 佐々木美玲 / 下尾みう / 菅井友香 / 鈴本美愉 / 瀧野由美子 / 田中美久 / 土生瑞穂 / 福岡聖菜 / 矢作萌夏 / 山内瑞葵 / 山下美月 / 与田祐希 / 渡邉美穂
※センターは山下美月。
- 「必然性」IZ4648
-
梅澤美波 / 岡田奈々 / 小栗有以 / 柏木由紀 / クォン・ウンビ / 小池美波 / 小林由依 / 齋藤飛鳥 / 指原莉乃 / 白石麻衣 / 菅井友香 / 須田亜香里 / チャン・ウォニョン / チョ・ユリ / 長濱ねる / 西野七瀬 / 土生瑞穂 / 堀未央奈 / 本田仁美 / 宮脇咲良 / 矢吹奈子 / 山下美月 / 横山由依 / 渡邉理佐
※チャン・ウォニョンと宮脇咲良のダブルセンター。
- 「「屋上から叫ぶ」Sucheese(すちーず)
-
石田千穂 / 梅山恋和 / 小熊倫実 / 久保怜音 / 末永桜花 / 矢作萌夏 / 渡部愛加里
※センターは矢作萌夏。
- AKB48(エーケービーフォーティエイト)
- 秋元康プロデュースのもと、2005年に始動したアイドルグループ。劇場に足を運べばメンバーに会える「会いに行けるアイドル」をコンセプトに、秋葉原にある専用劇場(AKB48劇場)で公演を行っている。楽曲の作詞はすべて秋元康が担当。2006年2月にシングル「桜の花びらたち」をインディーズからリリースし、オリコンウィークリーチャートでトップ10入りを果たす。同年10月にはシングル「会いたかった」でメジャーデビュー。2007年春には初の全国ツアーも開催されたほか、同年末の「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たすなど、着実に知名度を上げていった。2011年3月に20thシングル「桜の木になろう」をリリース。以降、5月に「Everyday、カチューシャ」、8月に「フライングゲット」、10月に「風は吹いている」とミリオンセールスを連発。2011年オリコン年間シングルチャートで1位から5位をAKB48が独占する結果となり、“国民的アイドル”と呼ばれる地位を確立した。2018年6月に10回目の「選抜総選挙」となる「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」を開催し、松井珠理奈が1位を獲得。宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美の3名が日韓合同アイドルIZ*ONE専任メンバーとなり、10月末に韓国でデビュー。2019年3月に「選抜総選挙」3連覇の偉業を成し遂げた指原莉乃の卒業シングル「ジワるDAYS」をリリースする。
2019年3月29日更新