ニュートラルに音を楽しめるライブ空間を
——アルバム発売後は全国ツアーが控えていますが、ツアーに対する意気込みは?
そうですね。初のワンマンなので。いっぱい曲ができることがなにより。
——それはやっぱり嬉しいですか?
嬉しいんですけど……僕らの性格上、いっぱい曲ができないんで。中だるみする性格っていうか。
——はははは。
がんばってるんですけどね(笑)。今回のアルバムはもう、ライブでめちゃいい感じにするために作った曲ばかりなので。今までになかったショウを展開できたらと思ってますね。
——先ほどおっしゃってた「叫ぶつもりだった」という曲も、ライブではそういう方向も期待してしまいます。
そうですね。やっぱライブのほうが叫びたくなるんで。
——ファンにはどういうふうに楽しんでほしいと思いますか? ガンガン暴れたり、はたまたじっくり聴き入ったり……。8ottoのサウンドはどちらも求められるものだと思うのですが。
日本のライブってけっこう、このバンドのライブはダイブしていいとか、モッシュしていいバンドだからモッシュしまーす、みたいな変な決まりごとができているイメージがあるんだけど、それが僕はあんまり好きじゃなくて。
海外のオーディエンスがすごいなと思うのは、どんなタイプの音楽にでも、みんな赤ちゃんみたいに「ギャー!」って(笑)ダイレクトな反応をするんですよね。いいときはどんな無名のアーティストでも本気で盛り上がるし、たとえ大物でもつまらないパフォーマンスをすれば平然とブーイングを浴びせる。ああいう雰囲気に憧れますね。もちろんそのまま海外の雰囲気を日本でコピーしたいというわけじゃなくて。日本人ならではのいい部分もすごくあるし。もうちょっとだけ、ニュートラルに音を楽しめる感覚もみんなで一緒に育んでいきたいなと。
——初の全国ワンマンツアーでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、すごく楽しみです。
今までけっこう裸一貫でガーッとやるタイプだと思うんですけど、今回はVJや照明にもこだわってやっていきたいなと思ってます。8月にやった8otto主催の「080808(トリプルエイト)」では、VJに「BOXOP」という、大阪でめっちゃがんばってる友達を呼んだんですよ。彼らも可能なところではまた呼びたいな。
——全国で待ち構えているファンの方に、メッセージをぜひ。
アルバムが気になる人はぜひ聴いてもらって。最初は友達にCD-R焼いてもらってでもいいんで(笑)。それでライブも楽しんでもらえたら最高やし。それと僕ら、お客さんとしゃべるのが嫌いじゃないどころか大好きなんですよ。ライブハウスではみんなでバーカウンターに行って飲んでたりしてるから、気軽にしゃべりかけてほしいですね。メンバーみんな見た目がすごく怖いって言われるけど、優しい人ばかりなので(笑)。
——それはファンにとって嬉しいことばですね。
ライブはもちろん楽しんでほしいし、ライブ前後にはそういったことも楽しんでほしい。一緒に空間を作っていくことで“シーン”ができあがっていくと思うから。僕も小さいころにライブを観て、その最高に楽しかった気持ちが今バンドをやっていることにつながっているんです。お互いにね、日本を盛り上げて面白くしていけると思うので、ぜひ一緒に楽しみましょう。
プロフィール
8otto(おっとー)
1999年に前身バンド、sugar for a dimeを結成。数度のメンバーチェンジを経て、2004年8月に現在のメンバーが集結。バンド名を8ottoに改名する。自主制作CDの発表や精力的なライブ活動を行い、同年11月にはメンバー全員で渡米。ニューヨークにてライブやレコーディングを決行する。2006年7月に1stアルバム「we do viberation」をリリース。現在は大阪を中心に活動中。ドラム&ボーカルを中心としたアグレッシブなステージで着実に支持を増やしている。