とうしもえています

──メジャーデビューシングルの表題曲にはアイドル部の2グループ、Blue Springとハイスクールベイビーが合同で歌う新曲「君のことをまだ何にも知らない」が選ばれました。

女鹿　アイドル部13人全員で歌う初めての曲で、初めて13人でのおそろいの衣装もあって……私は選抜メンバーで歌った「青春のスピード」に参加できなかった悔しい経験があるので、表題曲を歌う責任をすごく感じています。ほかの部活のみんなの気持ちも背負って歌わないとなって。アイドル部だけイベントに出させてもらうときにも思っていたけど、今回はメジャーデビューということもあってより強くそう思うようになったし、アイドル部はいい意味で闘志を燃やしていると思います。

──川谷さんの闘志も燃えていますか？

川谷　もえてる？ どういうこと？ とうしもわかんない。

別所　闘志を燃やすの意味がわかってない（笑）。気合い入ってるみたいな。

川谷　あ、私もとうしもえています。

一同　あははははは（笑）。

川谷　表題曲がアイドル部に決まったとき、河野くんが泣いてたんですよ。ホントがんばんなきゃなって思うのは、あの河野くんの顔があるから。

持田　うん、わかるわかる。

川谷　あんな河野くんの顔見たことなかったし、私たちも生半可な気持ちじゃできないなと思って。小さい頃に板野友美さんを見てちょっとアイドルに憧れたことはあったけど、まさか自分が本当にアイドルをやるなんて青春高校に入るまでは思ってもなかったんです。でも、みんなの気持ちを背負ってるから本気でがんばらなきゃなって思いました。

──番組内での表題曲発表で、河野くんが悔し涙を流している姿は確かに印象に残りました。その後、楽曲ができ、ミュージックビデオができ、ジャケットができ……とデビューが現実に近付く中で、気持ちに変化はありますか？

河野　今でも悔しいですよ。悔しい気持ちはなくさないほうがいいと思ってるし。でも、ミュージックビデオでアイドル部の13人がそろって踊るシーンの撮影を横で観ていて、素直にカッコいいなと思いましたし、もちろん応援はしていますけど悔しさはあります。

──MV監督経験のないバラエティ畑の佐久間プロデューサーが撮影するということで、どんな映像になるのかと思っていましたが……バラバラに描かれたメンバー13人全員の告白シチュエーションがラストのサビで収束する、ストレートに青春を描いたグッとくる映像になりましたね。

チャーリー　かなりグッときますね……。

日比野　番組でやっていた通り、本当にギリギリまで決まってなかったらしくて。私たちも詳しいことを聞いたのは撮影の前日ぐらいだったんですよ。「青春のスピード」は全体のストーリーがわかる絵コンテがあったんですけど、今回は個人個人のシーンごとの絵コンテしかなくて「これがどうやってMVになるんだろう？」と思っていたので……完成版を観たときは感動しました。

──デビューを飾るシングルでセンターに抜擢された頓知気さんはどんな気持ちでしょうか。やはりセンターの重圧は大きい？

頓知気　ユニット曲でセンターをやらせてもらったことはありましたけど、今まではあくまで部活の中でのことという感じで、楽しい気持ちのほうが大きくて背負うものはそんなになかったんですよ。でも今回はユニットやアイドル部だけじゃなくて、男子アイドル部、ダンス＆ボーカル部、軽音部、みんなの気持ちを背負ったセンターだし……最初にアイドル部だけが表題曲を歌うと決まったときも、気持ちが「うれしい」まで到達しなかったんです。「全員でデビューできないんだな」という複雑な気持ちや、アイドル部が代表として出なくちゃいけないプレッシャーが先に立って。感情が定まらない状態でセンターだと言われたときは……ヤベえなと思いました（笑）。

──その気持ちはレコーディングやMV撮影などを経て変わってきましたか？

頓知気　まだデビューするという実感が湧かないんです。リリースイベントだって始まってるし、遅いかもしれないけど。集まって練習しているときもピリピリする感じじゃなくて「ここの振り付けできてないよ」「変な動きしてるよ」って言い合いながらも笑って教え合ってる温かい空気なので、最初にあったプレッシャーよりは、このメンバーでやっていることがうれしいという気持ちが大きいです。

青春高校のゴールとは？

──デビューにあたって歌番組などに出る機会も増えてくると思いますけど、そこでは1組の新人アーティストでしかないですからね。例えば「Mステ」に出たとして、タモリさんと話す数秒で何をアピールするのか。シミュレーションしてみましょうか。

チャーリー　……（別所に）いける？

別所　タモリさんやったことねえよ！

本多　いけるとしたらベッティーだよな。

別所　お前らこういうときは前に出ないよな……ハイ、じゃあ次は青春高校3年C組の皆さんでーす。

アイドル部　お願いしまーす。

別所　君たちはどういう子なの？

日比野　私たちは2018年まで素人として活動してて……素人として活動？（笑） えーと、つい最近アイドルとして活動するようになりました。

別所　ああ……何も引っかかるところがないよ。

日比野　女鹿ちゃん、頼んだ。

女鹿　笑って泣ける高校からやって来たというコンセプトで……。

別所　ああ。

本多　マズいよ、タモリさんまだ「ああ」しか言ってないよ。

別所　俺もタモリさんボキャブラリーないからさ。

川谷　やっほー。どうもー（ギャルっぽいポーズ）。

別所　それは何？

川谷　挨拶です。

──タモリさん相手なら川谷さんが一番向いてるのかもしれないですね。なんだこいつは？と思わせたほうが話が膨らむかもしれない。

川谷　でも花音、本番になると何もできないから。

本多　本番ダメなんですよ。ガチガチの台本通りになっちゃう（笑）。

──アーティスト活動を前提にしていなかったとはいえ、デビューをするからには目標や野望、先を見据えた展望が必要かと思います。音楽とは別に番組としての成長目標もあるかと思いますけど、現段階ではどのような志を持っていますか？

日比野　ジャケット写真やアーティスト写真の撮影など、デビューにあたって初めて経験することが増えてきて。これをまた何回も経験したいなと思ったし、続けていける環境を自分たちで作ることがまずは目標になるのかなと思います。

持田　今回のCDは4タイプでこれまでの曲もいくつか入ってるけど、青春高校にはほかにもいい曲がいっぱいあるし、まずはデビューシングルを多くの人に知ってもらって、いつかほかの曲もCDに残してさらに幅広い魅力があることを広めたいです。

──音楽活動だけじゃなく、番組での目標もあるでしょうし……結局、青春高校にとってのゴールってなんなんでしょうね。

チャーリー　ハーッ！ それが一番難しいんですよ……。

日比野　ずっと考えてるんだけど、答えが出ないんです……。

女鹿　ゴールがないのが青春高校なんじゃないでしょうか。

チャーリー　うん。矛盾してますけど、番組がずっと続くこと、終わらないことがゴールなんですかね。番組が続けば「俺たちは間違ってなかった」って思えるのかもしれない。

頓知気　男女混合で、グループの中にさらにいろんなグループが入っているというのが前例がなさすぎて、何を基準にすればいいのかわからないんですよね。前例になるゴールがない。それで言うと私は……メンバーみんなそれぞれに夢を持っていて、アイドル部でもアイドルが目標じゃない子もいるし、なんなら芸能界が夢じゃない子だっている中で、「青春高校3年C組」という名前が大きくなって、みんなの夢が叶いやすい場所になるといいなと思います。

チャーリー　……めちゃめちゃいい結論が出たね。一番青春高校歴浅いのに、すげえな。

女鹿　うん、いいこと言った。「うちらに終わりはねえよ」って言おうとしてたけど、言わなくてよかった（笑）。