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いぎなり東北産「服を着て、恋したい」ジャケ写

いぎなり東北産 服を着て、恋したい

大森靖子の歌詞が呼ぶ女の子の共感、さらけ出された“病み”と“かわいい”

文 / 近藤隼人

スターダストプロモーションに所属し、東北を拠点に活動するレッスン生グループ・いぎなり東北産。彼女たちは2015年の結成時より、皆産(いぎなり東北産ファンの呼称)と魂でぶつかり合うような熱量全開のパフォーマンスを武器としてきたが、活動年数を重ね、メンバーの年齢が大人に近付くにつれてその表現力に大きな幅が出てきた。

汗だくになって歌う姿が似合うアッパーチューン以外にも多彩な楽曲が目立ち、近年はラブリーなナンバー「わざとあざとエキスパート」「沼れ!マイラバー」がTikTokで見事“バズ”を発生させた。そんな中、今注目され始めている楽曲が、大森靖子が作詞作曲した「服を着て、恋したい」だ。この曲は2022年に発売されたEP「いぎなりメジャーデビュー」の収録曲だが、「神様彼が私よりかわいい子がいることに気付きませんように」というサビのフレーズをはじめ、恋する女の子の内側をさらけ出したような歌詞が改めてリスナーの共感を呼んでいる。大森がこれまで手がけてきた400曲以上を対象に行われ、今年5月に結果が公開された「大森靖子楽曲総選挙」では41位にランクインした。

東北産の最年長メンバー律月ひかるは、かねてから大森のことをリスペクトしている。純白担当で、“うさぎ天使魔法少女”を名乗る彼女は甘い声、おっとしりした話し方、独特なワードセンスが特徴で、 “かわいい”を創作に込め続ける大森の世界観にぴったり。「服を着て、恋したい」での楽曲提供が発表された際、律月はブログで「大森靖子さんのことは女の子の神様って思うし、大森さんの歌で、たくさんの超えられない夜を超えてきたんだ」と憧れを表明していた。「服を着て、恋したい」では「世界が気持ち悪いおかげで今日も私が最高だわ」という一節で始まる律月のセリフパートが聴きどころで、“病み”と“かわいい”が大きな破壊力を伴い共存している。

乙女チックだが小悪魔的な一面を持つサンリオのキャラクター・クロミとの共演によって楽曲の世界観がさらに強調されたコラボライブ映像も必見。併せてチェックしてみよう。

いぎなり東北産「服を着て、恋したい」スターダスト仙台×サンリオキャラクターズ 杜の都コラボレーションライブ ライブ映像

いぎなり東北産「服を着て、恋したい」
2022年7月31日(日)配信開始 / スターダストプロモーション
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作詞・作曲:大森靖子 / 編曲:大久保薫

いぎなり東北産(イギナリトウホクサン)

いぎなり東北産

スターダストプロモーションの女性アイドルセクション・STAR PLANETに所属するレッスン生グループ。2015年8月に結成され、東京・日本武道館のステージに立つことを目標に東北地方を中心に活動している。愛称は東北産で、ファンの呼称は皆産。2017年3月に初のCD作品「天下一品~みちのく革命~ / ワンダフル東北」、2020年3月に1stアルバム「東北インバウンド」リリース。2023年3月より全国ツアー「いぎなり東北産 全国絶対に負けないツアー」を行い、東京・東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でファイナルを迎えた。同年12月29日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールでワンマンライブを開催。2024年4月に3rdアルバム「東北産万博」をリリースした。7月26日には東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールにて年末の大一番ライブに向けた前哨戦ライブ「東京ワンマンライブ~年末への前哨戦~」、そして12月29日には再びパシフィコ横浜 国立大ホール公演を行うことが決定している。