「仮面ライダーギーツ」はまだ終わらない!「ファイナルステージ」を前に、簡秀吉、佐藤瑠雅、星乃夢奈、杢代和人、青島心がオーディエンスたちにメッセージ

「仮面ライダーギーツ ファイナルステージ」が、10月15日の東京・昭和女子大学 人見記念講堂における公演で最終日を迎える。本イベントは「仮面ライダーギーツ」の仮面ライダーたちが活躍するショーと、キャストによるトークショーおよびキャラクターソングの歌唱で構成されるもの。ショーではテレビシリーズの最終回後を描くオリジナルストーリーが展開されるので、これまで「ギーツ」を見守ってきた“オーディエンス”は必見の内容だ。

千秋楽の3公演はすべてゲストを招いた「スペシャルデー」として行われ、uP!!!およびTELASAで生配信。映画ナタリーではメインキャストである簡秀吉、佐藤瑠雅、星乃夢奈、杢代和人、青島心による座談会を実施し、ツアー開幕となる大阪公演の前日に、ショーの見どころや最終日への意気込みを語ってもらった。さらに8月に最終回を迎えた「仮面ライダーギーツ」についてのインタビューも実施。撮影裏話や、ゲームマスター、サポーターといった共演者のエピソードについても聞いている。

取材・文 / 桐沢たえ撮影 / 塩崎智裕

uP!!!およびTELASAでは、最終日・スペシャルデーの模様を3公演とも独占配信!

「仮面ライダーギーツ ファイナルステージ」東京会場 DAY2(SP公演)

配信情報
日時:2023年10月15日(日)
1回目 開演 10:00
2回目 開演 13:30
3回目 開演 17:00

アーカイブ配信期間
各公演ライブ配信終了後~10月22日(日)23:59

uP!!!での購入はこちら

TELASAでの購入はこちら


「仮面ライダーギーツ ファイナルステージ」

公演情報
東京公演 DAY1
2023年10月14日(土) 東京都 昭和女子大学 人見記念講堂
1回目 開場 9:15 / 開演 10:00
2回目 開場 12:30 / 開演 13:15
3回目 開場 15:45 / 開演 16:30

東京公演 DAY2(SP公演)
2023年10月15日(日) 東京都 昭和女子大学 人見記念講堂
1回目 開場 9:15 / 開演 10:00
2回目 開場 12:45 / 開演 13:30
3回目 開場 16:15 / 開演 17:00

ああ、僕もレジェンドライダーになってしまったんだなあ(佐藤)

──皆さんまずは1年間「仮面ライダーギーツ」お疲れ様でした。楽しい番組をありがとうございました。改めて撮影を終えた感想や、周囲からの反応など教えてください。

簡秀吉 そうですね。振り返ってみるとこの1年間はいろんなことが経験できたしいろんなことが学べて、「簡秀吉」という俳優の人生にとって貴重な1年間になりました。同年代が多いキャストのみんなで1年間切磋琢磨できたことは本当に誇りです。

佐藤瑠雅 やっている当時も思っていたんですけど、一番最初に俳優として携わった作品が「仮面ライダーギーツ」でよかったなと、この1年を振り返ってみてもそう思います。

杢代和人 長くもあったんですけど、あっという間だったなって感覚もあって、でもやっぱり振り返ってみるとすごくいろんな思い出があって、濃い1年間だったなと実感しました。

星乃夢奈 1年間、同じ役をやらせていただけるっていうのは数少ないお仕事だと思います。そこに携われて、私の人生の中でも、女優としての活動の中でもとても大きいものを得られたと感じています。

後列左から佐藤瑠雅、簡秀吉、杢代和人。前列左から星乃夢奈、青島心。

後列左から佐藤瑠雅、簡秀吉、杢代和人。前列左から星乃夢奈、青島心。

──クランクアップの6月末から3カ月ほど経っていますが、「終わったな」という実感も出てきましたか?

青島心 1年間、想像以上に早かったなという印象ですね。始まる当初は絶対に長いよなあと思ってたんですけど、自分たちでもあんまりまだ整理ができていないというか、感情が追い付かないまま、あっという間に終わっちゃったなという感じですね。

 「終わったな」とはまだ思ってなくて、「ギーツ」は一生、僕の心の中に生き続けるものだと思います。

佐藤 正直クランクアップしたときは終わった感はなかったんですけど、いざ9月に入って、毎週日曜に「仮面ライダーガッチャード」を放送しているのを観たときに、「ああ、もう僕もレジェンドライダーの枠に入ってしまったんだなあ」とは思いました。

星乃 私は日曜9時30分に「ギーツ」の放送が終わったら「仮面ライダー」でエゴサをよくかけていたので、今は「もうXのトレンドもギーツじゃなくなってる!」「(公式Instagramの)アカウントがガッチャードになってる!」と。流れてくるオフショットも「ギーツ」のメンバーの顔じゃなくてこれからシリーズを引っ張っていく「ガッチャード」のみんなの姿になっていったときに、まだ完全には終わってないですけど、でも一区切り着いたんだなと実感しました。

杢代 この「ファイナルステージ」もあるし、すでに発表されているVシネクストもあるんですけど、でもいったんテレビ本編が終わったという達成感は意外とあります。いろんな方面から「クランクアップおめでとう、お疲れ様」と連絡をいただきまして、1年間がんばったかいがありました。

──1年間の撮影中、「自分は今ヒーローを演じてるんだ!」と思った瞬間などはありましたか?

杢代 外での撮影が多かったんですが、最初の頃はギャラリーがあんまりいなかったんです。だけど放送中盤くらいになってくると、撮影しているときに家族連れの皆さんに「道長~!」や「バッファ~!」と声を掛けてもらうことも増えて。歓声をもらったときに、自分はヒーローになれてるんだなと思いました。もともとSNSのリアクションなどは見ていたんですけど、「ヒーローになれてる」と改めて実感できたのはそのときです。

佐藤 僕は、生活の中のあらゆる場面で自分の行動に気を付けるようになったということですかね。仮面ライダーに限らずヒーローに関わってきた俳優さんはみんなそうだと思いますけど、やっぱり日常生活から気を付けるのがヒーローだなって。

杢代 それは感じることがありますね。ヒーローになる前ももちろんそういうのは守ってましたけど、なってからは「見られてる」っていう自覚がより増して、普段の何気ない瞬間でも「自分はヒーローなんだぞ」っていう責任感は増しました。

杢代和人

杢代和人

杢代和人

杢代和人

星乃 イベントはすごくエネルギーをもらえない?

──横浜アリーナでの「超英雄祭2023」、グランドプリンスホテル新高輪 大宴会場 飛天での「GOLDEN DESIRE NIGHT」、「サマステ」(「テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER STATION2023」)などいろいろありましたね。

杢代 僕たちの最初のイベントは「超英雄祭」で、横浜アリーナは本当に大きなステージでした。特撮ファン、仮面ライダーファン、スーパー戦隊ファン、そしてニチアサファンの皆様を改めて目の当たりにしたことで、その後の撮影にはよりパワーアップした自分で臨めました。

星乃 うん! サマステとか超楽しかった!

 やっぱうれしいよね。仮面ライダーはスーパー戦隊よりも人前に立つ機会が回数的には少ない分、緊張感や楽しみな気持ちも倍増してます。

最初は「ツムリはたぶん敵のほうに行くから」と(青島)

──1年を通して「成長できたな」と思う部分があれば教えてください。

 杢代くんは今では普通に笑顔も見せてくれるんですけど、オーディションのときは絶対こんなに笑顔じゃなかった! なので1年間でこういう笑顔もできるんだなっていう新たな一面を知れて……。

杢代 最初から笑顔だったよ!(笑)

──本人としては笑顔のときもあったけど、英寿にはそう見えてなかったということじゃないですか?

杢代 英寿とはけっこうバチバチしてたので、確かに笑顔はなかったですね。でも最終話では平和な世界が訪れて道長の素の笑顔を見れて。しかもそれを一番最後に持ってくるっていうのが「仮面ライダーギーツ」という作品の面白さというか、魅力の1つですよね。

──星乃さんは祢音役を通して成長できたと思えた部分などありますか?

星乃 監督たちに「目のお芝居が上手になった」と言ってもらえるようになったことです。中盤あたりからずっとシリアスな展開が続いていたときに、「表情のバリエーションが少ない」「同じシリアスでも区別が付くような表情をしないと伝わらないよ」と注意をしていただいたことがあって。そこから自分の中で表情のことを考える時間が増えました。なので、撮影が終わってそう褒めていただいたときは自分でも成長できたのかなって思いました。

──ツムリはナビゲーターとして登場し、そこからだんだん人間らしい表情が出てくるようになりました。

青島 最初の頃は「ツムリはたぶん敵のほうに行くから。だから笑っていてもこれは優しくしてあげてるフリなんだよ」って中澤(祥次郎)監督に言われてたんです。

──えっ! そうだったんですね。

青島 けど、途中で「やっぱり仲間で!」となって「どうルート変更しよう!?」みたいな(笑)。最初の頃はわりと機械的だったんですけど、ナビゲーターから人間に少しずつ変えていかないと、視聴者の皆さんも戸惑っちゃうと思ったので、そのグラデーションはすごく考えました。

青島心

青島心

青島心

青島心

──それぞれ、全49話の中で特に印象に残っているのは何話ですか?

 僕の中ではやっぱりギーツIXが初めて登場した38話。英寿は母親に会いたいとずっと思っていて、母親との再会シーンがあったのは38話だけですしね。英寿がデザイアグランプリに参加する目的や目標が変わった瞬間でもあったと思います。

佐藤 作品から離れてみて、今思い返すと1話ですかね。桜井景和という役と初めて出会ったのも、初めてカメラの前でお芝居をしたのもそこだったので。今だったらここはもうちょっとこうするかなとかも含めて。

杢代 僕はベロバとの最終決戦があった46話です。彼女とは仲間というより不思議な関係で。一緒に戦ったこともあったし、バチバチしたときもあったけど、結局ベロバが消滅するときは自分の手で戦いを終えることができたのが印象に残ってます。(ベロバ役の)並木(彩華)さんはクランクインのとき中学3年生で、半年くらい一緒に撮影をやる中で、お芝居にしっかり覚悟を持って向き合っているところを見てきました。あの回は道長にとって1つの集大成と言えるのかなと思います。

星乃 印象に残ってるのはやっぱり自分のメイン回になっちゃうんですけど29、30話で。祢音は存在していなかったっていう衝撃の事実を突き付けられたときだし、一番台本とにらめっこしてる時間が長かったのも29、30話の台本でした。

──鞍馬家の1人娘であったあかりちゃんはもうすでに亡くなっていて、祢音は創世の女神の力で造られた娘だったというのはショックでしたよね。その設定はいつ頃知らされたんですか?

星乃 29、30話の台本を渡されるときに「これはあなたのお芝居に懸かってます。面白くなるかどうかはあなた次第です」っていう圧をかけられて、家に帰って読んだら驚きました。それまで知らない状態だったので。そこから台本を読んで、祢音ちゃんの孤独感や感情をどうしたら表せるだろうかと、現実でも周りに連絡しないようにするとか、プライベートから役にアプローチする、というのをやってみました。そういうことは今までしたこともなかったし、することもないんじゃないかなと思ってたんですよ。現場でスイッチを入れればどうにでもなると思ってたんですけど、これは想像でどうにかできるようなお芝居じゃないなって思ったので。

青島 私が印象に残ってる回は、ツムリが祈ることで英寿が復活する33話です。今まで人に対して平等に接してきた子が初めて自分の意志で1人の人間を想って祈りを捧げるっていう、ナビゲーターとしてではなくて1人の人間としてちゃんと行動に出た回だったので、私の中で大事な回です。

 素晴らしい回でしたね。

杢代 コメンテーターか!(笑)