「婚ワケ。」ことドラマ+「結婚できないにはワケがある。」がついに最終回を迎えた。ABCテレビでは6月20日にオンエアされ、テレビ神奈川での放送は6月22日に控えている。ABCテレビ制作のドラマ「この男は人生最大の過ちです」で話題をさらった速水もこみちが、“人形愛好家”という一面を持つエリート課長・富澤光央役で本作でも主演。30歳までに理想の男性と結婚をしたいと夢見る社員・後藤まりこ役には若月佑美がキャスティングされた。劇中では光央、まりこ、光央が溺愛する人形・みちゅこが織りなす不思議な三角関係が描かれる。
TELASA(テラサ)では本編が配信されているほか、スピンオフとなるドラマ「結婚できないにはワケがある。『まりこの実家へ挨拶編』」の独占配信も開始となった。このたびのスピンオフ配信を記念して、映画ナタリーでは速水、若月のインタビュー第2弾を掲載。今回は速水が古川毅との共演エピソード、若月が“家族愛”を感じたアドリブシーンなどを教えてくれた。
取材・文 / 田尻和花 撮影 / 玉井美世子
ヘアメイク / 大江一代(速水もこみち)、オオクボエミコ(若月佑美)
スタイリング / 後原利基
速水もこみち演じる“クセ強エリート”のギャップにキュン!
光央はみちゅこの写真を壁一面に飾った部屋に住み、みちゅこ専用のキャリーバッグを常に持ち歩いている。子供にみちゅこを奪われれば茫然自失となり、みちゅこなしのデートで滝のような汗をかく様子はまさにコミカル。だがまりこに「結婚ってするかしないかじゃなくて、誰とするかが大事だと思うんだ」「まりこだからいいんだよ」と言葉を掛け、危険な目に遭った彼女のもとへ必死で駆け付ける一途な姿には、思わずキュンとなるはず。
“結婚したい女”に扮した若月佑美の豊かな表情に注目
「顔芸も楽しみにしてほしい」と自身で語るほど、感情をたっぷり込めた演技を次々と披露した若月。光央にうっとりとしたまなざしを向け、みちゅこにおびえ、そして小さな事件の数々に焦り……と、劇中にはまりこのバリエーション豊かな表情が満載だ。さらに必見なのは、まりこの脳内を表現したシーン。みちゅこと格闘する様子や、社内のうわさに翻弄される場面のほか、チアガール姿やみちゅこ風スタイリングも楽しむことができる。
テーマは理解と尊重、ポップだけど深いラブストーリー
若月はこの物語を「登場人物みんながお互いを理解し合って尊重して、助け合っている」と表現。当初まりこはみちゅこと光央の関係を理解できず、みちゅこをライバル視していたが、だんだんと「光央にとって大事なものは自分にとっても大事なもの」だと感じるように。さらに人形愛好家で“てちゅお”の持ち主・谷村鉄子が登場したことで、光央とまりこがよりお互いへの理解と愛を深めていくさまが描かれている。
スピンオフでは光央がまりこの実家へ!
- ドラマ「結婚できないにはワケがある。『まりこの実家へ挨拶編』」
- TELASA(テラサ)で独占配信中
- ストーリー
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日本とアメリカで離れて暮らし始めたまりこと光央。2人は休暇を利用してまりこの実家へ行き、みちゅこを紹介することに。まりこは光央、みちゅことともに過ごしてきた時間について一生懸命説明するが、両親はちょっと引き気味。しかし妹・杏奈はまりこたちの関係に感激した様子を見せ、擁護する。まりこはうれしい反面、その態度に何か怪しいものを感じていて……。
- スタッフ / キャスト
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脚本:モラル
監督:的場政行
出演:速水もこみち、若月佑美、加藤小夏、猪塚健太、細井学、松浦佐知子ほか
©ABC
若月さんの一言で火が着きました
──ついにドラマ最終回を迎えましたね。TELASA(テラサ)では独占配信を行っているので、これを機に「ここは観てほしい!」という部分を教えてください。
むしろそれは皆さんに見つけてほしいという気持ちもあるんですが、まりこと光央の掛け合い、みちゅこを含めた三角関係のところはぜひ観てほしいですね。まりこは最初みちゅこに対して「なんなんだ」という気持ちを持っているんですが、いつの間にかどんどん好きになっていく気持ちの変化が非常に面白いなと思いました。撮影中盤ぐらいには演じている若月(佑美)さん自身もどんどんみちゅこのことを好きになっていく感じがありました。若月さんのいろんな表情を見させていただいて、現場はすごく楽しかったですね。
──撮影で印象に残っていることはありますか?
2人でホテルに泊まるシーンですかね。リハーサルで僕が「みちゅこー!」と叫んで、みちゅこを抱きしめながら甘噛みしちゃったんです。そこはクセが強くなりすぎちゃって(笑)。台本を読み返して本番は違う形でやったんですが、若月さんに「ちょっと引きました?」って聞いたら「ちょっと引きました」って返されました。燃えましたよね、その一言で(笑)。「よしがんばろう」って火が着きました。
──甘噛みバージョンもぜひ観てみたかったです(笑)。ほかの方々との共演はいかがでしたか?
僕がびっくりしたのは、会社の後輩を演じた古川毅くんですね。いろいろと面白い演技をしてくれるんですよ。劇中で後輩が飲みすぎて酔っ払ってしまうくだりがあったんですが、現場でみんな笑ってました。古川くんとは初めてご一緒させてもらいましたが、すごく面白い子です。彼が出ていた深夜ドラマ「FAKE MOTION -卓球の王将-」を観たことがあったので、その話で盛り上がりました。
趣味のフィギュアは部屋に2000体
──あの酔っ払いの演技はお見事でしたね。ではドラマにちなんで、速水さんの大事にしているものがあれば教えてください。
アメコミのフィギュアをコレクションしてますね。部屋に飾っているものもありますが、数が多すぎるので箱でしまいこんでます。趣味部屋に2000体くらいあるんですよ。
──2000体ですか!?
引くでしょ?(笑) コレクターなので、いろいろね。何か新作が出れば今あるコレクションに加え続けるという感じです。昔はキーホルダーもいっぱい集めていたし、スニーカーと洋服も好きだし、ハマるとシリーズで集めちゃうんです。包丁も80本ぐらいあるんですよ。
──80本!
趣味で言うとDIYもやるし、絵も描くし、ペンキ塗りもできるんですよ(笑)。
──本当に多趣味でいらっしゃいますね。
そうですね。小型船舶免許2級と、フォークリフトの資格も持ってます。フォークリフトは昔撮影をきっかけに取得して、あとは番組の企画で河童の捕獲資格みたいなのも取ったかな……(笑)。ほかに大事にしているものとしては、人間関係や人とのつながりですかね。
映像作品は1日1本は観るようにしてます
──好きなドラマや映画についてもお聞きしたいです。TELASA(テラサ)のような配信プラットフォームでも、普段から作品をご覧になってますか?
アクションもの含め、いろいろ観ますよ。最近はなかなかできていないんですが、1日1本は観るようにしてるんです。最近で言うと海外ドラマの「エミリー、パリへ行く」を全部観ましたね。フランスが好きなので、あの景色をまた見たいなという気持ちで観始めたんですが、すごくよかったです。
──最近は配信オリジナルの作品も増えてきましたよね。では最後に同じく配信限定の本作スピンオフドラマへの思いについて教えてください。
制作が決まったときは率直にうれしかったですね。原作は連載中で40話近くありますが、ドラマ本編は全10話。本編ではまりこのパパとママに会えなかったので、そういう入り切らなかったところを描けるのが楽しみでした。こういう面白い現場でスピンオフをやらせていただけるのはありがたいですね。
- 速水もこみち(ハヤミモコミチ)
- 1984年8月10日生まれ、東京都出身。2002年に俳優デビュー。2005年放送のドラマ「ごくせん」第2シリーズで注目を集め、第30回エランドール賞新人賞に輝いた。2006年公開作「ラフ」では映画初主演を果たし、第30回日本アカデミー賞新人賞を獲得。以降主な出演作にドラマ「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」「絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット~」「この男は人生最大の過ちです」、映画「となりの怪物くん」「Bの戦場」「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」がある。
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若月佑美 インタビュー