中国ファンタジー時代劇Q&A
LEVEL:初級
Q. 中国ファンタジー時代劇ならではの特徴は?
物語の世界観や登場人物は中国の古代神話がベース。天界には不老不死の神仙たちが住んでいて人間界を見守っている。また、物語に必ず登場してくる個性豊かな妖怪たちも、その原型は中国最古の地理書「山海経」に書かれた中国伝説のキャラクターであることが多い。一般的に神仙と人間の敵となるのは妖怪や魔族で、道士や妖怪ハンターが修行で培った霊的なパワーを使って彼らと戦う。
なお、「月歌行」に登場する獓狠(アオ・ヘン)は「山海経」の中で紹介されている神話時代の10大凶獣の1つに数えられる有名な人喰い妖怪をもとにしたキャラクター。そんな手強い敵に猟妖師と呼ばれる妖怪ハンターの陸離と柳梢が、霊力を使う“方術”と呼ばれる技で立ち向かうことになる。
Q. 人が空を飛んで戦うのは全部ファンタジー?
「月歌行」は空を飛んで戦うアクションも見どころで、“方術”で戦うシーンは幻想的でダイナミック。ただし、中国時代劇の場合、人が空を飛んで戦う作品ならなんでもファンタジーと呼べるのかというと、必ずしもそうではないので要注意だ。
例えば、「山河令」「蓮花楼」のように登場人物がすべて人間で、人間が修行によって本来持っている内なるパワーを鍛錬し、その力を最大限に引き出して戦う物語は“武侠”と呼ばれるジャンル。これは基本的にはファンタジーに属さない。一方、「陳情令」「琉璃~めぐり逢う2人、封じられた愛~」のように“武侠”によく似た設定でも、人間本来の能力を超えた霊的なパワーを使って戦う作品は“仙侠”と呼ばれるファンタジーのジャンル。この場合、霊的なパワーが色鮮やかな光線などで演出されるのも中国ファンタジー時代劇の特徴だ。
LEVEL:中級
Q. 人間も修行すれば仙人になれるの?
「月歌行」の柳梢のように人間が仙人になることを目指すのは、儒教、仏教と並んで中国三大宗教の1つと言われる道教の思想といえる。古代の民間信仰から発展した道教の考えでは、人間にとって理想の人生とは修行を重ねて天界に昇り不老不死の神仙になること。そのため中国ファンタジー時代劇では人間が仙人となる修行を行うストーリーが数多く登場する。
また、道教では万物に霊が宿ると考える。そのため草木や動物も意識を持っていて、それが人の形をした妖怪となって現れる。その中には悪名高い妖怪もいるが、必ずしも悪さをする者たちばかりとは限らない。「月歌行」の訶那のように神仙や人間たちと平和な共存を望む妖怪たちが登場するのも、中国ファンタジー時代劇あるあるだ。
Q. 黒いモヤモヤで表現される邪気って何?
「月歌行」でたびたび登場してくる邪気とは負のエネルギー。道教ではそれが人の健康状態や精神状態に悪い影響を与えると考えられていて、邪気を祓うために儀式を行ったり石碑で邪気を封じたりする。
つまり、邪気に侵された月光上神が四季碑に封印されているという設定も、そんな道教の思想が表れたもの。劇中では四季碑の封印を守ろうとする者、四季碑を破壊して月光上神を解放しようとする者の戦いが繰り広げられるだけでなく、その邪気がさまざまな登場人物たちに取り憑いて悪さをさせることになる。
LEVEL:上級
Q. 神仙があえて人間界に行く理由は?
神仙が人間界で人間としての人生を体験することは“歴劫”と呼ばれ、レベルアップするために必要な修行の一環。短い間に人間生活を体験するだけの場合もあれば、人間に生まれ変わって赤ん坊から人生を始めるパターン、人間界に自分の分身である“影”だけを送るパターンもある。
なお、いずれも人間界で過ごす間は自分が神仙であるという意識や記憶がなく、天界に戻ると人間界での記憶をすべて忘れてしまうというのがお約束。そのため「月歌行」でも洛歌には陸離の記憶がなく、洛歌が月光上神と戦う力を得るため人間界に行った際には神仙としての使命を忘れてしまうという展開になる。
Q. 神仙もいつかは死んでしまうの?
中国ファンタジー時代劇では、不老不死といわれる神仙も“元神”と呼ばれる魂のようなものが失われると、体が消えて死んでしまうという描写がよく登場する。また、修行によって得られる生命エネルギー(「月歌行」では神元、仙元)が大きく損なわれると死んでしまう場合もある。
ただし、“元神”が完全にこの世から消え去らなかった場合は復活もあり得るというのが、中国ファンタジー時代劇の面白いところ。「月歌行」でも愛する人を復活させることができるのではないかという一縷の希望が思いがけない結果を呼び起こす。
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