ショートドラマ時代劇「戦国サウナ」に挑んだキャストの藤森慎吾、水橋研二、笠原秀幸、窪塚俊介、宮﨑香蓮にインタビュー

桶狭間の戦い、長篠の合戦、本能寺の変……これらの歴史上の出来事はすべてサウナで起きていた!? 「もしも、戦国時代にサウナがあったら」という設定で描かれる全51話のショートドラマ時代劇「戦国サウナ」が、同作のYouTube、TikTok、Instagramアカウントで平日正午に新エピソードを配信中。織田信長をはじめとする戦国武将たちが身も心もさらけ出して語り合い、だまし合うさまがコメディタッチで描かれる。

映画ナタリーは、信長役で主演を務めた藤森慎吾(オリエンタルラジオ)、明智光秀役の水橋研二、豊臣秀吉役の笠原秀幸、徳川家康役の窪塚俊介、帰蝶役の宮﨑香蓮に撮影現場で話を聞いた。縦型ショートドラマならではの撮影秘話や、お気に入りのセリフについて語るインタビューを、“武将グラビア”とともに掲載する。

取材・文 / 脇菜々香撮影 / 佐藤類

ショートドラマ時代劇「戦国サウナ」紹介映像公開中

藤森慎吾(織田信長役)インタビュー
ショートドラマ「戦国サウナ」より、織田信長役の藤森慎吾。

ショートドラマ「戦国サウナ」より、織田信長役の藤森慎吾。

小栗旬くんと肩並べたぜ!

──まずは、この企画のオファーを受けたとき、率直にどう思われたか教えてください。

笑っちゃいましたね。「なんだこれは!?」っていうのが最初の印象でした。僕はサウナが大好きで、さらに時代劇への憧れもあったので、これはもう好きなものと憧れのものがマッチする最高のお仕事じゃないかと、ものすごくテンションが上がりました。

──時代劇への憧れと、実際に撮影した作品のイメージは合っていましたか?

れっきとした時代劇です、これは。格好こそ、撮影中ずっとタオル1枚でしたけど、カツラがすごく本格的で、ぴたっと自分に合うものを作っていただいたんですよ。ディテールへのこだわりにテンション上がりますし、若かりし頃のカツラと中剃りしているカツラの2パターン用意していただいたんで、それはうれしかったですね。

──織田信長という人物は今までいろんな方が演じてきましたよね。本作での信長はどんな役作りをされたんでしょうか。

織田信長という人物を忠実にやるというよりは、“もし、当時サウナに織田信長たちがいたら”というイメージのものだったんで、素のままだったと思います。……すいません、役作りは特にしていないです(笑)。信長といえば大河や、親交がある小栗旬くんの「信長協奏曲(のぶながコンツェルト)」のイメージだったんですが、それらとはまったく違う、唯一無二の織田信長に仕上がりました。小栗くんに「俺も織田信長やったぜ! 肩並べたぜ!」って言おうと思います。

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

好きなセリフ「どうする? 家康」は語尾を上げちゃおう

──このドラマの中のサウナは、歴史上の重要な出来事が起こる場所ですが、普段の藤森さんにとってはどんな場所ですか?

仕事の大事な方向性を決めたり、何か考えごとをするときも使いますね。頭がクリアになったり、気持ちが落ち着いたりするので、最近は仕事の打ち合わせや顔合わせもサウナに集合してやったりすることが多いです。東京・代官山に自分でプロデュースしたサウナもあるので、打ち合わせの場所としても重宝してます。だから(本作の設定への)想像は付きやすかったですね。

──今回、2日間で全51話を撮影されたとお聞きしました。大変だったことはありますか?

香盤表を見たら、僕はとりあえず全シーン出てるんで……サウナ室からほぼ出る時間がなかったです。だけど本当に楽しかったので、それがモチベーションになりました。現場のスタッフさんたちとのコミュニケーションもうまく取れたし、共演者がすごく素敵な人ばっかり。俳優さんのお芝居から勉強になる部分もたくさんありましたね。やっぱり水橋研二さん面白かったなあ。明智光秀はかっこよくてクールな感じをイメージしてたんですけど、それを打ち壊すような面白い部分がありつつ、ちゃんと締めるところは締めてくれる。笠原秀幸はもともとプライベートで仲良かったんですけど、彼がいてくれなかったら最後まで集中力を保てなかったかなと思います。自分の出番がないときもサウナ室にひょこっと様子を見に来てくれたりして、そんな気遣いがうれしかった。心の支えでしたね。

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

──藤森さんが演じた信長の好きなセリフってありますか?

「どうする? 家康」ってセリフ(笑)。大河ドラマっぽく仰々しく言おうかなあと考えたんですけど、ちょっと語尾を上げちゃおうと思い付いて。「どうする?(↑)」っていう感じでやってみました。けっこう気に入ってます。

──5話でそのシーンが見られますね! 最後に、観てくださる方に向けてメッセージをお願いします。

“究極のサウナスペクタクル時代劇”が完成しました! いまだかつて体験したことのない興奮を皆さんにお届けできるかと思います。ぜひ楽しんでご覧いただきたいと思います。

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

プロフィール

藤森慎吾(フジモリシンゴ)

1983年3月17日生まれ、長野県出身。2004年に中田敦彦とオリエンタルラジオを結成し、吉本総合芸能学院(NSC)在学中にM-1グランプリの準決勝に進出したことで注目を集める。俳優としては、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」第6シリーズ、Netflixオリジナルシリーズ「金魚妻」、映画「七つの会議」「ザ・ファブル」「赦し」などに出演。「トランスフォーマー/ビースト覚醒」日本語吹替版ではミラージュ役を務めた。

水橋研二(明智光秀役)インタビュー
ショートドラマ「戦国サウナ」より、明智光秀役の水橋研二。

ショートドラマ「戦国サウナ」より、明智光秀役の水橋研二。

衣装合わせに行ったらタオルしかない

──まずこの企画を聞いたときの感想を教えてください。

まさかカツラを着けてサウナの格好をすると思ってなかったので、「変なこと考えてるな」っていうのが正直な感想ですね。基本的に倉木義典監督の仕事はOKしているので、出演が決まって台本を読んでから「え、これどういうこと?」ってマネージャーに聞きました(笑)。

──今回、明智光秀役にキャスティングされましたが。

光秀さんを演じられるのはすごく光栄ですけど、サウナの中ですからね。衣装合わせに行ったらタオルしかないし、いろんな意味で面白かったですよね。楽しんで演じさせてもらっています。

──役作りはされたんでしょうか。

一応、真面目な光秀さんから外れすぎないでおこうと思ってたんですけど……まあ外れまくってる気がしております。全体通してコメディで、短いし、縦動画だし、真剣に重い芝居を意識するよりは、共演者の方々とのコミュニケーション、その場のお芝居を大切にできたらなと思っていました。

──普段、サウナには行かれるんですか?

ジムに付いているサウナに行くぐらいでしたが、この前知り合いのテントサウナに入って、出たあとは(水風呂代わりに)川に飛び込んで、すごい気持ちよかった。そこでちょっとハマりましたね。そしたらこんな仕事が来ました。

水橋研二

水橋研二

水橋研二

水橋研二

信長の目の前で堂々と「謀反でござる」

──ドラマの中で、ご自身の好きなセリフはありますか?

「信長! 謀反でござる」っていうセリフ。ほかにも面白いネタはいっぱいあるんですけど、信長の目の前で堂々と言った光秀はこれまでにあんまりいないと思うので気に入ってますね(笑)。さっき撮影したんですが、ちゃんと大声で堂々と言いました。

──そういったコメディ要素もいろいろ詰まっていると思うんですが、縦型ショートドラマのここが面白いなと感じているところはありますか?

縦型なので、(登場人物を画角に収めるため)通常の距離感ではないんです。キャスト同士ギリギリまで寄って行くし、ちょっと奇妙な現場でした。あとは、縦型動画っておすすめで勝手に上がってくるので、都合よく1話から順番に出てくることはないと思うんです。途中の話を観て「最初から観てみたい」って思わせられたら、それは制作陣の勝利ですね。

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

ショートドラマ「戦国サウナ」場面写真

──日本の歴史も学べます。その中でも水橋さんが注目してほしい歴史上の出来事があったら教えてほしいです。

サウナなんで、やっぱり“桶狭間”じゃないですかね。“桶で隠す”……まあ、ただの下ネタですよね。あんまり深く考えずに、大の大人たちが下ネタを一生懸命やってるなと思って観てもらったほうがいい気がする。

──それがたまたまおすすめに上がってくる可能性もありますしね。最後に、この作品をどんなふうに観てもらいたいですか?

ちびっ子ってすごい“ウンチ”とか好きじゃないですか。そういう感覚で笑ってくれたらいいですね。ちびっこの笑いのツボに入ったら勝ち。あとはもう当たって砕けろ!

水橋研二

水橋研二

プロフィール

水橋研二(ミズハシケンジ)

1975年1月13日生まれ、東京都出身。趣味はゴルフ、イラスト。1996年に映画「331/3r.p.m.」に主演し、俳優デビュー。そのほか主な出演映画に「月光の囁き」「美代子阿佐ヶ谷気分」「秒速5センチメートル」「カゾクデッサン」「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」などがある。