映画ナタリー Power Push - メイズ・ランナー
藤岡弘、インタビュー メイズ攻略!“藤岡、流”サバイバルの極意
最強の槍があればグリーバーも倒せる
方位については磁石がありますけど、時計でも方角がわかるわけですね。北半球の場合、太陽のほうに短針を向けて、12時との中間が南になるわけです。まあいろんなものが入っているから全部紹介すると大変なんだけどね。
──なるほど。
斜めがけのバッグも持ってるんですよ。すごく役に立ちますよ。僕、何個も持ってますから。それを肩にかけて走れば、両手が使えるでしょ。あと僕の大好きなナッツ類と、ビタミン剤ですね。そうすればあとは大丈夫ですね。これがサバイバルのときに最低限私が持ち歩くものです。まだあるんですけど、こんなもんじゃないですよ! これの次のバッグがあるんです。
──ひと回り大きいものですか?
そう、僕は1つのことに頼らない。これが駄目ならあれがある、と思えるように常に用意する。人生に対しても備えをね。その備えがこの登場人物たちの中にはないんだよなあ。
──そうですよね。もしこのグッズを全部主人公たちが持っていけていれば……グリーバーも倒せますね。
倒せますよ! 例えばこれね、木の先にこれ(短いナイフ)を巻いちゃいますよね。そうすると槍になるわけ。わかります? 投げてしまったら失うけど、槍にしたら何回でも使えるから、最強なんですよ。まあそういうわけで、私はこのバッグを担いでサングラスを持てばどこでも行けるね。……ところで、今日はどうして僕を呼んだの?
──やっぱり、サバイバルと言ったら藤岡さんですから! 実践経験のある方にお話を聞いて、普段こういう映画を観ない人たちにも伝えたかったんです。
もう僕は映画が大好きなんでね。映画だったら1日中、3日間観続けてもいいくらいでね。これまでに何百本観てるか! 私はもう、本を読むことと映画を観ることと挑戦して実践すること、音楽を聴くこと、これをなくしたらもう、死をくれ!! 夢がないなら死をくれ! 僕の財産は、自分の中に貯まってる実践体験の引き出しだ。実体験、経験値、修羅場をくぐってきた。
若者よ、野性に目覚めろ!
これまでいろいろ言ってきましたけどね、容赦のない世界を生き抜いてきた実体験に基づいて話していることをわかってもらいたい。机上の論理ではなく。そこで、武士道やサバイバルにおいて何が大事か教えよう。決意、決断、覚悟、判断、信念、勇気なんだよ。これを持ってる男になってほしい。
──……はい! そういう点から見ても、トーマスは素晴らしいと。
素晴らしい! この彼を僕のところにつけたらもっとすごいリーダーになれるんじゃないかな。指導できるよ。今の日本の教育は問題がある。これからの若者よ、野性に目覚めろ! 野性を失うな! これ、「愛と勇気と夢を持て!」って本にも全部書いてるんだよね。ここにはすべて書いてありますよ(本をめくりながら)。「女の尻を追いかけるなら、ジャガーのケツを追いかけろ!」って書いてあるからね(笑)。
──それは難しいですね(笑)。
ははは、ごめんね(笑)。これは私の若者たちへの提言になったね。ちょっと、今、私のCDを聞いたらいいよ。「合掌」の。(ラップ楽曲「合掌 藤岡 弘、」が再生され、取材部屋に響き渡る)
──たしかに、ラップという形なら若い人に伝わりやすい気がします。
しかし、本当に素晴らしい映画なんだよね。これからの自分の人生の未来への大事な教訓として、学びの材料にしてもらいたい。生きて生きて生き抜くために、過去・現在・未来を見据えて。
──若い人に観てもらいたいですね。
そーう。ぜひ若い人に観てもらいたい。これがわからなかったら、もう生きていながら死んでるようなものだ、とも言えるんじゃないかと思う。挑戦もしない人間というのは自分の可能性や使命にまったく気付いてないんだね。
──はい。
今も僕は戦闘モードで、まだまだ自分磨きの旅を続けていますから。どうぞ若者よ、自分のスタートラインを見つけて、未来に対して雄々しく挑戦し続けてもらいたい。それが私の、この映画の感想ですね。そして……映画の終わりに「本当の困難はこれからよ」っていうセリフがあった。第2弾(「メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮」)の予告。あれでまた観たくなった。あっはっは!
──本当にありがとうございます。
あなたのような女性にとっても勉強になったでしょ?
──考え方が今日で変わった気がします。
あ、そう。ちょっと刺激が強かったかな(笑)。
──男性の選び方が変わりました!
それは問題があるかもなあ(笑)。私のせいじゃなくて映画のせいにしてくださいよ、わはははは。
「メイズ・ランナー」Blu-ray&DVD スポット映像
初回生産限定のBlu-rayには、監督の解説付き未公開シーン集やVFXシーン集、映画のベースとなったショートムービー「Ruin」など豪華映像特典を収録。メイズの謎や物語の世界観、ストーリーをより深く理解できること間違いなしだ。
2009年に発表されたジェームズ・ダシュナーのベストセラーを、ウェス・ボール監督で映画化した3部作の第1弾。テレビシリーズ「ティーン・ウルフ」のディラン・オブライエン、2017年公開の「パイレーツ・オブ・カリビアン」最新作のヒロインに抜擢されたカヤ・スコデラーリオ、「ラブ・アクチュアリー」のトーマス・ブローディ・サングスターら注目の若手俳優が集結し、謎の巨大迷路に放り込まれた少年たちの脱出劇をスリルたっぷりに描き出す。日本では2015年5月より上映され、10月23日には第2弾「メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮」の公開を控えている。
- 監督:ウェス・ボール
- 脚本:ノア・オッペンハイム、グラント・ピアース・マイヤーズ、T・S・ノーリン
- 原作:ジェームズ・ダシュナー
- 出演:ディラン・オブライエン、カヤ・スコデラーリオ、トーマス・ブローディ・サングスター、ウィル・ポールター、アムル・アミーン、キー・ホン・リー、ブレイク・クーパー ほか
- Blu-ray / DVD「メイズ・ランナー」好評発売中 / 20世紀フォックスホームエンターテイメント
- 初回生産限定 / Blu-ray+DVD 4309円 / FXXA-57508
- DVD 3590円 / FXBA-57508
初回生産限定特典映像
- 未公開シーン集(ウェス・ボールによる音声解説付き)
- 迷路の世界:メイキング映像集
- チャック・ダイアリー
- NGシーン集
- VFXについて
- ショート・フィルム「Ruin」(ウェス・ボールによる音声解説付き)
- ウェス・ボール(監督)と T・S・ノーリン(脚本)による音声解説
- スティル・ギャラリー
- オリジナル劇場予告編
藤岡弘、(フジオカヒロシ)
俳優、武道家。1965年、松竹映画にてデビュー。青春映画シリーズで主演後、1971年には初代「仮面ライダー」として一躍名を馳せ、当初はスーツアクターも兼任していた。映画「日本沈没」「野獣死すべし」「大空のサムライ」やテレビドラマ「勝海舟」「特捜最前線」など多くの作品に主演し、アクション俳優として映画界を牽引してきた。1984年にはハリウッド映画「SFソードキル」の主役に抜擢され、日本人で初めて全米映画俳優組合のメンバーとなる。2002年より水曜スぺシャル「藤岡弘、探検隊」の隊長として、アマゾン奥地やラオスの密林などでのサバイバルに果敢に挑む。著書は「あきらめない」「藤岡弘、の人生はサバイバルだ。」など多数。武道家としても知られ、世界各国で真剣による演武を行なっている。また、国内はもとより、世界数十ヶ国の紛争地域、難民キャンプへ救援物資を直接届ける支援活動も精力的に行ってきた。2015年、芸能生活50周年を迎え、2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」へ本多忠勝役にて出演する。世界を渡り歩いてプロデュースしたこだわりのコーヒー「藤岡、珈琲」の販売も行っている。
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