映画ナタリー Power Push - 桜井日奈子×前野朋哉が語る「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」

一歩踏み出す勇気が自分の世界を変える

私のお父さんとお母さんは“日奈子シック”にかかってる(桜井)

──ココネとモモタローの関係はどう映ったか教えてください。

桜井 お母さんがいない分、ココネちゃんが料理や家事をしてお母さん代わりみたいになっていますよね。モモタローに「ちゃんとご飯食べてよ」みたいなこと言っていて、いい関係だなって思いました。私の家は真逆で。モモタローはすごく寡黙ですけど、私のお父さんは多くを語ってしまう人で(笑)。反抗期で私からしゃべれないときもあったから、2人の姿を見ていて温かい気持ちになったし、ココネちゃんは反抗期来なさそうだなって思いました。

「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」より。

前野 深夜にココネちゃんも含めて麻雀をやっている感じとかすごく温かくて、田舎のコミュニティ、地域のつながりってうらやましいなと思いましたね。すごくまっすぐな子が育ちそうで、子育てにもってこいですよ。

──お父様との関係はその後いかがですか?

桜井 今は仲いいですよ。LINEでお父さん日記みたいなものがよく届きます。「今日はこういうことがあって、ああいうことがあって、明日はこうしようと思うんだ」ってとりとめのない内容なんですけど。嫌じゃないし、うれしいんですけど、照れもあっていつも返しはスタンプだけになっちゃうんです(笑)。あと2人でご飯行ったりとかもしますし、最近はカラオケに行きました。

──上京して家族に対する思いに変化はありましたか?

桜井日奈子

桜井 ありがたみを感じるようになりました。特に家事をしてくれていたお母さんに対して。実家では、いつもお母さんが片付けてくれていたからそんなこと起こらなかったんですけど、汚いまま部屋を出て、帰ってきても汚いままだったりすると「ああ……」って憂鬱な気分に。それで片付けをしているとお母さんってもっと大変だったんだろうなって、すごくありがたいなって思いますね。でも東京に来て寂しくもなりましたけど、そんなにホームシックにはかからなかったです。

前野 お父さんやお母さんは寂しく思ってるよ。2人とも“日奈子シック”にかかってるよ、たぶん。

桜井 そうだと思います。お父さんもお母さんもすごく頻繁に連絡来るし、わかりやすく「寂しい」って言ってくるので。でも、そうやって素直に言ってくれるとうれしいです。

勇気を持って一歩踏み出すことは、誰にだってできる(桜井)

──心に残るシーンはありましたか?

前野 ココネちゃんが涙を流すシーンがあるんですけど、それは自分がなんで今、ここにいるかわかる場面でもあって。18歳前後の子が、周りに助けられてここまで来たんだということがわかって大人になる瞬間に胸が打たれましたね。あと、失ってあきらめてしまっていたことが、1つのきっかけでつながる瞬間があるんだと信じさせてくれるラストも心に残りました。

──ココネは桜井さんと1歳違いです。同世代の女性に注目してほしいポイントはありますか?

左から桜井日奈子、前野朋哉。

桜井 ココネちゃんの行動力ですね。勇気を持って一歩踏み出すことは、誰にだってできることだと思うんです。私は表現するお仕事をさせていただいているということもあり、一歩踏み出すことで自分の環境が変わるってことを実際に経験していて。だからココネちゃんの姿に親近感を覚えて。周りを巻き込んでどんどん突き進んでいく姿は、観ている方々に影響を与えるんじゃないかと思います。

──では、最後にこれから作品を観る観客に一言。

前野 自分が親になったというのもあり、親目線で観てしまうシーンがたくさんありました。だから若い子だけでなく、お子さんをお持ちの方にも楽しんでいただけると思います。また夢と現実の行き来の仕方がちょっと特殊で、その交わり方がすごく面白いので注目してほしいです。親子3世代のことが大きく描かれているので、観ている人にも通じるところが多いと思います。

桜井 特殊な能力を持っているわけではないココネちゃんに多くの人が共感できると思います。あと、ファンタジーがあまり得意ではない方もすんなり入り込める作品だと思います。私はあまりファンタジー作品を観てこなかったのですが、そんな私がすごく面白いと感じたので、誰が観てもきっと楽しめるはずです。

フォトギャラリー

「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」特集
桜井日奈子×前野朋哉
神山健治×岩井俊二
「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」3月18日(土)全国ロードショー
「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」
ストーリー

岡山県倉敷市で父親のモモタローと2人で暮らしている平凡な女子高生・森川ココネ。眠ることが得意なココネは、最近ハートランドという機械作りの国のお姫様エンシェンの夢ばかり見ていた。そんな中、2020年の東京オリンピックを3日後に控える夏の日、突然モモタローが警察に逮捕され、東京に連行されてしまう。父親が悪事を働いたとは思えないココネは、次々と浮かび上がる謎を解決するため、幼なじみのモリオを連れて、東京に向かうことを決意。モリオとともにサイドカー付きのバイク・ハーツに乗り込んだココネは、いつも見ている夢の中に、事態を解決する鍵があることに気付き……。

スタッフ
  • 原作・脚本・監督:神山健治
  • キャラクター原案:森川聡子
  • 作画監督:佐々木敦子、黄瀬和哉
  • 演出:堀元宣、河野利幸
  • 音楽:下村陽子
  • 主題歌:森川ココネ「デイ・ドリーム・ビリーバー」(ワーナーミュージック・ジャパン)
キャスト
  • 森川ココネ / エンシェン:高畑充希
  • 佐渡モリオ:満島真之介
  • 渡辺一郎 / べワン:古田新太
  • ジョイ:釘宮理恵
  • 佐渡 / ウッキー:高木渉
  • 雉田 / タキージ:前野朋哉
  • 森川イクミ:清水理沙
  • 志島一心 / ハートランド王:高橋英樹
  • 森川モモタロー / ピーチ:江口洋介
桜井日奈子(サクライヒナコ)

1997年4月2日、岡山県生まれ。2014年に開催された「おかやま美少女・美人コンテスト」で美少女グランプリを獲得。2015年に出演したLINE MUSICのwebmovieをきっかけに“岡山の奇跡”と称され注目を集める。その後、大東建託、コロプラ、ニベア花王、GROPなどの広告に登場。2016年、舞台「それいゆ」で女優デビューを飾り、同年テレビドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」「そして、誰もいなくなった」に出演する。4月6日から舞台「それいゆ」が再演になり、5月3日に出演作「ラストコップ THE MOVIE」が封切られる。

前野朋哉(マエノトモヤ)

1986年1月14日、岡山県生まれ。2005年、石井裕也の長編第1作「剥き出しにっぽん」で俳優デビュー。その後、「桐島、部活やめるってよ」「日々ロック」「イニシエーション・ラブ」「エミアビのはじまりとはじまり」などに出演し、存在感を残す。映画監督としても活躍し、主演も務めた「脚の生えたおたまじゃくし」は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010のオフシアター・コンペティション部門で審査員特別賞とシネガーアワードを獲得した。現在、auの「三太郎」シリーズのCMに一寸法師役として出演中。公開待機作に「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」「エキストランド」などがある。

瀬戸大橋へVR上でトリップし、ハーツに乗って上空へ!?
主人公のココネやモリオの追体験が楽しめるトリップ・スポットを特設。

  • スマートパス
  • スマートパスプレミアム
  • ビデオパス

2017年3月17日更新