小島の春

コジマノハル

上映時間:88分 / 製作:1940年(日本) / 配給:東京発声

解説 瀬戸内海・長島の国立ライ病療養所における患者救済の記録を女医・小川正子が綴った体験記をもとに、八木保太郎脚色、豊田四郎監督で映画化した名作。正子は、瀬戸の島々に隠れ住むライ病患者を探して療養所に入るように説得するが、患者たちは皆かたくなに拒否する。しかし彼女の心からの説得に患者たちも次第に心を開いていく。当時、不治の病と言われたライ病の実態を豊田四郎は、美しい風光に女医の短歌を添えた情景ショットを差しはさみつつ、厳しくヒューマニズムの中に描き出した。夏川静江が淡々としたなかに情熱をたぎらせ主人公の女医を好演。中村メイコが島の少女として登場し、懐いた女医を遠くに見ながら幾度もさよならを言う、別れの名シーンを作った。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:豊田四郎

キャスト

夏川静江
菅井一郎
杉村春子
勝見庸太郎
英百合子
中村メイコ