ロマノフ王朝の最期
ロマノフオウチョウノサイゴ
АГОНИЯ
製作:1981年(ソ連)
解説 全ソ映画人同盟第一書記として知られるクリモフ監督の歴史超大作。帝政ロシア最後の王朝ロマノフ家のニコライ2世とその一族の最期を、当時の記録フィルムも挿入しながら、重厚かつ壮大に描く。1916年、ロシアは第一次大戦に敗退し、国家経済は破綻。各地で、帝政打倒を唱える民衆暴動が勃発した。対するは政府軍の弾圧と虐殺……。“流血のニコライ“と呼ばれたニコライ2世は実は気弱な趣味人で、重臣たちの献言に圧迫され、皇后アレクサンドルの忠言に思い悩む。皇后の背後で糸を引く者こそ、神がかりの修道僧ラスプーチンであった。農民出身の文盲だが、霊感を持つ彼は、皇后とその取り巻きの女連中を巧みに抱き込み、国家の命運を分けるほどの絶大なる権力を手中に収める。古都ペテルスブルグに保存されている宮殿や貴族の館を使った撮影が、セットでは味わえない現実感を醸し出す。ソビエト屈指の作曲家シニトケの叙情あふれる音楽が、ドラマを盛り上げる。
スタッフ |
監督:エレム・クリモフ |
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キャスト |
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受賞歴 |
第39回ヴェネツィア国際映画祭
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