オーソン・ウェルズのオセロ
オーソンウェルズノオセロ
製作:1952年
解説 O・ウェルズの最高傑作として「市民ケーン」と並ぶとまで絶賛されながら、興行的な失敗からフィルムが行方不明となり、長い間“幻“であった作品。1991年に発見されたフィルムをもとに復元され、その壮大な映像芸術に改めて世界中が驚いたという一編である。物語はもちろんシェイクスピアの有名な悲劇。ヴェネチア公国の将軍オセロの地位をねたむ部下のイアーゴは、オセロを失墜させようと計画を練る。オセロの妻デズデモーナに不貞の疑惑をかぶせて、夫婦仲を裂こうという企みである。オセロはイアーゴの罠にまんまとはまり、破滅への道を歩き始める……。資金難、たび重なる撮影中断などの問題から断片的に撮影された作品であるが、その断片的な各場面を細かく編集していくことで逆に独特の幻惑的リズムが生まれている。この点も天才ウェルズならではの魔術であろう。台詞は原典に忠実なまま、全体の構成を大胆に脚色し常識破りの“オセロ像“が描かれる。
スタッフ |
監督:オーソン・ウェルズ
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キャスト |
オーソン・ウェルズ
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受賞歴 |
第5回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門
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