ジャン・コクトー、知られざる男の自画像

解説　天性の詩人コクトーの生涯を、生前の様々なインタビュー・フィルム、コクトー自身が撮った16ミリのプライベート・フィルム、若い時代の写真集、コクトー映画の抜粋などを織り交ぜてまとめ上げた異色のドキュメンタリー。詩、小説、戯曲、映画、デッサンと、多岐に及んだ自らの芸術を語り続けるコクトーの言葉は、エスプリと含蓄に富んで、観る者を想像界の迷宮に導いていく。さらに、前衛精神のあふれる1920年代のパリに端を発する、めくるめく交遊関係の紹介。ピカソ、ストラヴィンスキー、ダリ、サティ――なかでも、親友ラディゲの死のショックで始めた麻薬体験の告白が、詩人の苦渋を垣間見せて圧巻だ。コクトーをはじめとする芸術家たちの姿を見るだけでも価値がある。

スタッフ	監督：エドガルド・コザリンスキー
キャスト	ジャン・コクトー