開幕はまさかの社歌、反響を生んだ2期を振り返り
──大塚学監督をはじめとするスタッフの方々は、2期の1話の放送がプレッシャーだったと感じていたそうです。キャストの皆さんはいかがでしたか?
本渡 私は1話からこれは面白い作品だ!と確信を持っていましたよ。でも1期のインパクトを超えて、どんなふうに期待に応えるかというのは、いちファンとして台本をいただくのが楽しみでした。
──でも愛が、今ではおなじみになった小島食品工場の社歌を歌うところから始まるとは思わないですよね。
一同 (笑)。
種田 それだけはスタッフさんがうれしそうに匂わせしていたんですよ。「1話の最初は愛ちゃんの歌から始まるよ」って。フランシュシュの歌かな?って思ったら全然違うし。しかもフランシュシュが借金を抱えていたという衝撃の展開から始まったので、ビックリしました。
衣川 社歌から始まり、借金を抱え、幸太郎がまさかロン毛になっているとは……。その後もどう進んでいくか何も知りませんでしたけど、先ほども言った通り、「ゾンビランドサガ」なら何が来ても大丈夫!と思っていたので、不安はなかったです。どうなっていくんだろうって、楽しみしかなかったですね。
種田 楽曲も新しいものだらけで、楽しんでいただける自信がありました。2期もいい曲ばかりで1期以上に皆さんに刺さるんじゃないかと思える演出もあったので、すごく自信を持って収録しました。
田野 1期はみんなが同じ場所に集まって収録できていましたが、2期の収録はコロナ禍での収録だったので、作品自体への不安というよりは、収録がどうなるかという心配がありましたね。スタジオで笑いをこらえながらみんなでアニメを作り上げてきた、あの空間がどうなるんだろう、と。
本渡・種田・衣川 (うなずく)
田野 でもスタッフさんがブースの中にタブレットを置いてくださって、みんなが演技している様子を見えるようにしてくれたんですよ。愛がある現場でしかない! ここまでしてくれるなら、我々も1期以上に絶対いいものにするんだ!と燃えてました。
──コロナ禍でもたくさんのアニメが制作されて、いずれも収録に影響があったかと思いますけど、ここまで手厚くされた現場って、その頃だとなかなか珍しいですよね。
田野 そうですね。そんなことができるのか!って驚きでした。
幕張のリベンジライブは「自己肯定感が上がる」
──先ほど、「ここまでライブ活動をするとは思っていなかった」と皆さんおっしゃっていましたが、これまで行ってきた「ゾンビランドサガ」関連のイベントで一番思い出深いものはどれですか?
種田 私は2019年にアルピノでやったライブかな。翌日にちょっと佐賀の観光もできたので。って、あっ……。
本渡 うっ、ううっ……。
田野 行けなかったんだよね……!
本渡 三石(琴乃)さんも一緒だったんでしょ? すごいや……。
種田 楓ちゃんだけお仕事の都合で行けなかったんだったね、ごめんね……! 楓ちゃんの場合は?
本渡 うーん……2021年に幕張でやった「ゾンビランドサガLIVE~フランシュシュ 佐賀よ共にわいてくれ~」ですね。振り付け担当のJUNJUNさんをはじめとするスタッフの皆さんが本気で作ってくれて、私たちも負けられませんし、そうして向き合っていく中で、「これできるかな……」と思っていたものがみんなとできるようになっていったんです。さくらもこんな感じでがんばっていたんだなって感じました。本当にたくさんの方が応援してくれていたんだなってことを実感する、すごい2DAYSでした。今度は声が出せる状況でライブができたらいいなあと思います。
衣川 幕張のライブは1回中止になっていましたし、みんなにも会えてうれしかった。あとは三石さんと一緒に踊ることができたので、本当に思い出深いですね! しばらく経ってから、私と楓ちゃん、河瀬(茉希)ちゃんの3人で、幕張ライブの鑑賞会をしたんですよ。そうしたら、「私たちこのライブのときこんなに踊ったの?」って驚くぐらいで。いちファンとして本当に素敵だったし、これからこのライブを超えられるのかなって不安もありつつ、でも私たちなら最高のものができるって自信がある! そうやって自画自賛しちゃうぐらいすごい公演でした。
本渡 本当に。「自己肯定感が上がるなー」って言いながら3人で観てました。