「革命機ヴァルヴレイヴ」|逢坂良太ら豪華キャストと“曝く”「革命機ヴァルヴレイヴ」の世界

TVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」のBlu-ray BOXが、2月19日にリリースされる。2013年に放送された本作は、宇宙都市モジュール77が突然攻撃を受け、そこで暮らす高校生たちが偶然に手に入れた人型兵器・ヴァルヴレイヴで戦う姿を描いたSF作品。ロボットによる華麗な戦闘シーン、学園生活に戦争という非常事態が起きたことから生まれる人間ドラマ、そしてただの学生だった少年少女たちが運命に導かれるように“世界を曝く”ことになる壮大なストーリーが視聴者を惹きつけ、コアなアニメファンの間では今なお語り種となっている良作だ。

コミックナタリーではBD-BOX発売を記念して「革命機ヴァルヴレイヴ」の魅力を大きく4つの要素に分けて紹介。これに合わせて、本作のキャラクターたちに声をあてていた豪華キャスト10名から集めたコメントも掲載する。

文・構成 / はるのおと

キャストコメント付き 「ヴァルヴレイヴ」4つの革命的ポイント

1急展開続きのストーリーとキャッチーなシーンの連続

「オリジナル作品だから先が読めない」というテンプレート的なフレーズでは表現しきれないほど予想外の展開が連続した本作。ロボットアニメにおいて「主人公をいかにロボットに乗せるか」が重要となる第1話では、ヴァルヴレイヴⅠへのハルトの搭乗から活躍、そして殺されてから生き返るまでを一気に駆け抜けた。その後も仲間の死や学園の国家独立宣言、世界を裏から操る組織の登場とその存在の暴露など目まぐるしく物語は進行していく。

そのストーリーの間にはヴァルヴレイヴ搭乗時に出てくる「ニンゲンヤメマスカ?」というインパクト大な警告メッセージをはじめ、ハムエッグに関する問答、そこからエルエルフに付けられた「ハムエルフ」という奇妙なあだ名、流木野サキの孤独とハルトへの思いが溢れた「ふたりぼっち」発言など、キャッチーなフレーズやシーンが多数。緩急のついた展開で飽きさせず、視聴者を衝撃的な結末へと導いた。

COMMENT

中村悠一(山田ライゾウ役)学園という日常に近しい場所と、戦争という一番遠いところであって欲しい場所が隣り合わせており、かつそれが日常としてある世界が、これから物語がどう動いていくのか?とワクワクさせてくれました。
CGでのロボ戦も、この時代においてかなりのクオリティを発揮し、違和感なく作画シーンと連動していたと思います。

悠木碧(連坊小路アキラ役)テレビで福神漬けとクリームチーズの組み合わせを力説するショーコが、なかなか迷シーンで印象的でした。自分が迷シーンかましてるところをあげるとすると、やっぱり、「一緒に…スーパーあああああ!(魂の叫び)」でしょうか。でもすごく可愛いんですよね。緊迫した状況で、日常を糧にして一歩踏み出すアキラが愛おしかったのを覚えています。

小野大輔(カイン役)ヴァルヴレイヴの原動力は情報原子ルーンであり、それは人間の記憶である。その設定がとても好きでした。人間をその人間たらしめる要素は、その人だけの記憶であると思います。記憶は人が生きた証。だからこそ人は尊い。それを共有した人たちも然り。特に後半にかけてのドラマティックな展開に、胸が熱くなったのを覚えています。

2エルエルフを筆頭とする愛すべきキャラクターたち

ハルトの故郷・ジオールとエルエルフが所属するドルシア軍事盟約連邦に加え、環大西洋合衆国(ARUS)に101人評議会など、本作にはいくつかの組織とそれに連なるキャラクターが多数登場する。憎めない不良の“サンダー”にひきこもりながら奮闘するアキラ、エルエルフに異常な執着を見せるアードライなど、1度観れば忘れられない存在も多いだろう。中でもエルエルフは公式サイトで行われた「お気に入りのキャラクター」ランキングで主人公・ハルトを抑えて1位を獲得。2013年にはガジェット通信が毎年行うアニメ流行語大賞で彼の通称である「一人旅団」とネットスラングの「LLF」がランクインし、彼の人気ぶりをうかがわせた。

また登場人物を演じるのは、サブキャラクターも含めて主演級のキャスト揃い。収録は映像に先行して音声を録音するプレスコ方式で行われ、キャスト陣が伸びやかな演技で各キャラクターの個性を際立たせた。

COMMENT

逢坂良太(時縞ハルト役)収録方法が普通の録り方ではないプレスコという映像なしでドラマCDのような録り方をしていく収録方法だったので、どういった映像になるのかワクワクしていたのですが、最初にPVを見たときの衝撃とカッコよさは未だに覚えています。戦闘シーンは本当に毎週いちロボットアニメファンとして放送を楽しみにしていました。

瀬戸麻沙美(指南ショーコ役)ヴァルヴレイヴは本当に個性的なキャラクターたちが多かった印象です。
危機的状況のなかの学生たちには、集団でいるからこそ起こりうる心理的描写も見られたように思います。そして、容赦無く仲間たちが死んでいくストーリーには胸が苦しくなりました。ハルトとショーコのすれ違う気持ちや決断、今改めて物語を観ることで感じ取れる思いも変わってくるのではないかなと思います。

戸松遥(流木野サキ役)収録がアフレコでなくプレスコで収録していたことをすごく覚えています。
プレスコだからこその難しさもありますが、お芝居をその分自由にのびのびとやらせていただけたので緊張しながらもすごく充実した収録でした。
サキの台詞ではないのですが、印象に残っている台詞はアキラのスーパーに行きたい気持ちを思いっきり出す「スーパー!!!!!」と叫ぶシーンです(笑)

悠木碧(連坊小路アキラ役)サトミお兄ちゃんが、大好きでしたね。ちょっぴり情けなくて、妹が大好きで、本音はちゃんと家族で、とても素敵なキャラでした。

福山潤(アードライ役)アードライを担当した僕としては、やはりエルエルフに尽きると思います。
ストーリーやロボットアクションや豊富なキャラクターのトピックも多くあるでしょうが、とにかく僕の台詞の殆どがエルエルフの名前を呼ぶことでしたw。
絶叫ヴァージョンの「エルエルフ」は台本には「エルエルファァアアアアアア!!」と書かれていて、それを忠実に声に出しましたw。
エルエルフ好き過ぎでしょう、彼。

3フルCGによるロボットアクション

緑の蛍光色をまとい各機の特徴を活かして一騎当千の動きを見せるヴァルヴレイヴ。主人公チームらしいレインボーカラーの5機によるアクションは、ロボットアニメの例に漏れず本作でも花形となった。

本作はサンライズの練馬スタジオにとって初めてロボットをフルCGで制作したTVアニメ。スタッフの創意工夫によりCGで作られたロボットは松尾衡監督が目指したという「1980~90年代の作画アニメのような、影やハイライトが目立つ魅力的なルック」となり、メリハリの付いた動きで活躍。サンライズ作品らしいロボットアクションを実現した。

COMMENT

小野友樹(犬塚キューマ役)凄まじいクオリティで迫ってくる、ロボットアクションを軸にした戦闘シーン! その最中にも「8本腕だと!?」「元々の腕と合わせて10本です!」的な台詞を大真面目に放り込んでくるシュールな魅力! 今、再び見て欲しい作品です。

梶裕貴(クーフィア役)ロボットアニメらしいエネルギーと爆発力に満ちたアクションシーンが最高にカッコいい作品です。同時に、人間の儚さや輝きが強く感じられる生々しいドラマも、間違いなく本作の魅力だと思っています。個人的にはプレスコでの収録が印象的で、色々なお芝居にトライさせていただいた作品でもありました。

4T.M.Revolution×水樹奈々! だけじゃない
ハイレベルな主題歌群

西川貴教と彼のオファーを受けた水樹奈々という、アニソン界のビッグコラボレーションで生まれたオープニングテーマ「Preserved Roses」「革命デュアリズム」は、「NHK紅白歌合戦」にも進出。識者が平成を彩ったアニソンを讃える企画「平成アニソン大賞」においては2010年代部門の企画賞を獲得し、名実ともに2010年代を代表するアニソンとなっている。

その一方で、エンディングテーマも佳曲揃い。angela「僕じゃない」、ELISA「そばにいるよ」「REALISM」、かなでももこ「赤いメモリーズをあなたに」と4つの主題歌が変遷し、各エピソードを鮮やかに締めくくった。

COMMENT

悠木碧(連坊小路アキラ役)OPもEDも、1期・2期通してどれも好きで、未だに聴きますし、カラオケなどでも歌います。特に「Preserved Roses」はイントロからエンジンをガツンと入れてくれる感じが最高です。