ダーリン視点……ハニー視点……それぞれから見る「ダーリンは71歳」
高須院長と西原2人の“バカップル”な日々が綴られるエッセイマンガ「ダーリンは71歳」。マンガでは高須院長のあられもない姿や、西原を怒らせる不可解な行動などがたびたび描かれている。一方の「ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて」では、そんな好き放題描かれている高須院長がインタビューで反論! ……と思いきや、西原との関係を惚気けるエピソードが多々見受けられる。“年を取ることの楽しさ”を感じさせてくれる2作品をあわせて読んでみては。
とっておきのサプライズ
記念すべき西原の誕生日に、高須院長は営業を入れてしまう。
高須院長のもとに届いた脅迫状
ある日高須院長のもとに、現金30万円を求める脅迫状が届くが……。
高須院長の遺言状
原因不明の高熱が出た際、高須院長は西原に遺言状を書いていた。
2人で見る桜
大喧嘩のあと、2人で桜を見に行く高須院長と西原。
ダーリン視点「高須帝国より愛をこめて」
「『ああ、美しいなあと思いながら、心ゆくまで桜を見ることが人生で3回あれば、それは幸せな人生なんだよ』
僕に、そう教えてくれたのは、おばあちゃんだった。
言われて、ハッとしたことを憶えている。
それまで僕は、なんとなくつきあいでお花見に行くくらいで、桜の下で飲めや歌えやで過ごすことはあっても、頭上に咲く花をちゃんと見たかどうかでさえ怪しいものだった。
ひょっとすると、心ゆくまで桜を愛でたことなんて、まだ1回もないのかもしれない。
今年もまた、サイバラと桜を見にいく。
もうそろそろ、3年くらい続けて、桜を一生懸命見る年をつくらなければいけないと思っている。」
「高須帝国より愛をこめて」第六章より。
「つきあって7年になるのに、彼女の作品を読んでいる時の僕は、いまだに漫画家・西原理恵子の一読者、一ファンなのである。
『あんなこと描かれて、よく怒らないですね』って言われるけど、怒らないよ。 だって面白いもん。
ずるいよなあ、ホントに。こうなるともう、芸ですよ、芸。
芸のためなら、克弥も泣かす。
漫画家というのは、実に、あこぎな商売である。」
──「高須帝国より愛をこめて」第一章より。
- 西原理恵子、高須克弥「ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて」
- 発売中 / 小学館
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書籍
1080円
熟年バカップル恋愛を赤裸々に描いた「ダーリンは71歳」のスピンオフ本です。「尿漏れ」「ツイ廃老人」「やわらかメンマ」などなど、描かれたい放題だった高須院長が、思いっきり反論に転じたロングインタビュー本なんです。彼女・西原理恵子さんの描き下ろしマンガも多数収録。感涙名作シリーズとなった「りえくまちゃんとぼく」の新作も!
- 西原理恵子「ダーリンは71歳」
- 発売中 / 小学館
- 西原理恵子「ダーリンは70歳」
- 発売中 / 小学館
- 高須克弥(タカスカツヤ)
- 1945年1月22日愛知県一色町生まれ。昭和大学医学部卒業。同大学院の医学研究科博士課程を修了し、1973年には医学博士を取得した。1976年に愛知県名古屋市にて高須クリニックを開設。同院は「YES、高須クリニック」のキャッチコピーでも知られる。1978年からは「11PM」などのテレビ番組にレギュラー出演し、一般的に美容整形を認知させた。また国際美容外科学会会長、日本美容外科学会会長にも就任している。
- 西原理恵子(サイバラリエコ)
- 1964年11月1日高知県高知市生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。大学在学中よりアダルト雑誌でイラストを描きはじめ、1988年ヤングサンデー(小学館)にて「ちくろ幼稚園」でデビュー。破天荒な人生を叙情的に描くストーリーマンガの旗手としても知られ、「ぼくんち」で1997年第43回文藝春秋漫画賞を受賞。同作は2003年に観月ありさ主演で映画化もされた。2005年には「毎日かあさん(カニ母編)」で第8回文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞、「毎日かあさん」「上京ものがたり」で第9回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した。