悔いはまったくないです

──さて、卒業公演の「-Un Nouveau Voyage-」千秋楽直前に、皆さんには卒業に向けた思いをアンケートに書いてもらっていました。

小山　ギャー！ ヤバーい!!

七木　どうしよう！ 字も汚いし、イヤだー！

高橋　……みんなの読んでるとヤバいね。泣けてくる。さーとん、「いつまでも寂しがってないで、前を向いて進んでください」って書いてあるけど。

大久保　寂しがってる！（笑）

七木　私、「常にレイちゃんなら、マーズならって考えて表現を考えてきてたので…3年という時間がつけた癖のような感じなので、抜けるのにも時間が掛かりそうな気がします」って書いてるけど、12月に「ライチ☆光クラブ」に出演したときに、自分に自信がなさすぎて、ユウちゃんに教えてもらったタロットカードをずっとやってたの。そしたらそこに「そろそろ何かが抜けます」って書いてあって……。今思えばレイちゃんのことだったのかな。

高橋　そうかもしれないね！ 私は「戦士の皆で、バレンタインデーガールズトーク、してるかなー???」って書いた通り、みんなでおしゃべりできてることがうれしい。今日もだし、頻繁に集まって、それぞれ現場の話したりできてるし。

──千秋楽への目標としては、皆さん揃って「悔いがないように」と書かれていました。

小山　悔いはないです。悔いはないですね、まったく。

──「もう1回公演できるよ」って言われたらどうしますか？

小山　それはやります。やりたいもん。

一同　あははは（笑）。

高橋　やっていいよって言われたらね（笑）。

千秋楽は、パワーが尋常じゃなかった

小山　「-Un Nouveau Voyage-」では終盤で、「セーラームーンはまだ生きてる！私たちがこんなところでくたばってちゃダメだ！」って言った後に歌う曲があるんですけど、千秋楽の日はそこにものすごいパワーがあって……。

七木・高橋・坂田　すごかったよね！

七木　さーとんがすごかった。

大久保　自分でもわからないんだけど、階段を降りてくところから、「あれ？いつもと違う」って思ってて……。戦士が1人ひとり出てくるんですけど、それぞれの歌声も力強さがいつもと全然違うし、自分もそうで、何かが溢れ出てそうだった。

高橋　周波数が違ったよね。全身全霊で、パワーが尋常じゃなかった。何から何まで……。

坂田　すべて捧げてるなっていう感じがしたよね。

──本編最後の、旅立ちを歌った曲「Un Nouveau Voyage」は、稽古のときは泣いてしまって歌えなかったとおっしゃっていましたが、本番では涙を流しながらも笑顔で歌いきる姿がとても凛々しかったです。

大久保　あの曲は稽古で渡されたときからもう、「全然楽譜読めないね」ってみんなで言ってましたね。曲を聴いた瞬間に号泣しちゃったくらい。

坂田　私だけ稽古のときに、3回連続くらいで泣いちゃって、いつも優しい演出の平光さんに「ここはお前たちが泣いてちゃダメなんだよ！みんなが笑顔で、涙を堪えて歌ってるのが逆に素敵なんだよ。だから絶対踏ん張れ！」ってガツンと言われたんです。本番も踏ん張ってたけど、お客さんの顔を見てたら、やっぱり涙が止まらなかった……。今でもダメだもん。あの曲流れると悲しくなるから、携帯で聴いてても早送りする。

大久保　聴いて、ちゃんと！（笑） しーちゃん、普段ステージ上ではそんなに泣かないタイプなのにね。そのしーちゃんが泣いたから、たぶんみんな堪えきれなくなっちゃったんだよ。

坂田　私は聡美が泣かなかったっていうのが、けっこう大きいんですよ。

大久保　なんでだろうね。曲を聴いたときから「これ千秋楽でみんな泣くだろうから、私は泣かずに堪えて歌おう」ってずっと思ってたんだよね。それでも泣いちゃうだろうなと思ってたんですけど、みんなからパワーをもらったシーンとかを乗り越えたら、本当に自分の中で「あ、これ卒業するんだな」ってストンと落ちて、涙が出なかった。

坂田　そういうところも、聡美は本当にうさぎだなあと思うよ。

──名残惜しいところですが、それでは最後に大久保さん、ひと言熱いメッセージをお願いできますか。

大久保　DVDには、今までのみんなの思いが一番詰まってる大千秋楽の公演が収録されているということで、私たちの思いもそうだし、作品の素晴らしさとか、伝わることがたくさんあるんじゃないかなって思います。私たち5人にしかできない空気感が全部詰まってるので、ぜひ何度も、たくさん観ていただけたらうれしいです！