声優・大空直美がマンガの描き方を猛勉強!「大空直美 マンガ家への道」|企画裏はうれしい! 楽しい♫ カワイイ♡がいっぱい オリジナルグッズも受注販売スタート!

習った知識をフル活用!完成したグッズ、すっごくかわいい

──さて今回、そんな「マンガ家への道」を歩む大空さんが、連載の中で学んだ技術を生かして描いたイラストが、グッズとして展開されることになりました。今日は取材の席に、完成したばかりのグッズを並べていただいているのですが、大空さんも実物をご覧になるのは今日が初めてだとか。

そうなんです。部屋に入るなり、心を奪われてしまいました(笑)。

「描き下ろしイラストパーカー」を着用した大空直美と、「描き下ろしキャンバスアート」。

──せっかくなので、手に取りつつ今のお気持ちを聞かせてもらえますか。

いやあ、これは我ながら、すっごくかわいいのでは……? 私はもともとイラストを描くのが好きで、これまでも紙に描いたイラストをお渡ししてグッズにしてもらったことはあるんですけど、今回は自分でデジタルソフトで絵を描いて、色も自分で塗って、そのデータを入稿したので、それがこんなにしっかりしたグッズになったことに、とても感動しています。配色パターンとか、パーカーの生地とかも、細かく希望を聞いていただいたので、すごく私好みのテイストなんですよ。感激です。

──ぜひ1つひとつポイントを伺わせてください。こちらのキャンバスアートは?

このイラストは、頭の中で「こういう絵を描きたいな」と思っているものを、初めてそのまま再現できたと思っているイラストなんです。アナログで絵を描くのは好きだったんですけど、デジタルではこの企画を始めるまで、本当にヘボヘボの線しか引けなくて……。手ブレ補正を使ってまっすぐ線を引いてみようとか、バケツツールで色を塗ってみようとか、本当に全部イチから教わっているんですが、そうやって習った知識をフルに活用して描いたので思い入れがあります。チェックのパターンを素材の中から選んだり、レトロなカフェっぽいくすんだ色味がいいなと思って調整したり、そういう全体的な仕上がりのイメージも、思うように描けてうれしかったです。

──まさにこの企画のおかげで生まれたイラストだと。

稲葉先生もすごく親切に教えてくださって、「こういうことがやりたいんです!」って伝えると、そのやり方を丁寧に答えてくださるんです。自分1人だと何もわからなかったので、本当に先生と企画のおかげですね。それから「大空さんはデフォルメのイラストがとても上手ですね」って褒めていただいたのがめちゃくちゃうれしかったです(笑)。

──あ、わかります。キャラクターがかわいいのはもちろんですが、小物がすごくお上手だなと。このトートバッグとか……。

「描き下ろしトートバッグ」と大空直美。

小物は描き始めると気分がノッてきました。消しゴムの、使って丸くなった部分がちょっと汚れてるのを描いているときなんか、「イエーイ!」ってなっちゃいました(笑)。デフォルメしながらも、雲定規のプラスチックの照り照り感とか、インクの瓶の光沢感とか、そういうディテールを出すのがすごく楽しくて。「マンガ家への道」の中でも、稲葉先生はこの質感部分を大事に教えてくださるんですよね。金属のフレームはここに影を付けるといいとか、光の向きがこっちだからここが影になってとか、理科の授業みたいに理論的に教えてくださるからわかりやすくて。これも描いていて、習った知識を詰め込めてるぞっていう実感があって楽しかったです。

──缶バッジに使われている喜・怒・哀のイラストも、表情豊かでとても素敵だなと思いました。

うれしい! 実はそれも、稲葉先生にも「いい感じですね」と言っていただけたところです。私、声優の仕事のとき、台本によく表情を描き込むんです。目と口だけなんですけど、収録現場でものすごい速いテンポでセリフが流れていくときに、そういう手がかりがあるとすっと気持ちが入ることがあるので。それをずっと続けてきたので、表情を描くのが上手だと言っていただけると……えへへ♡って感じです(笑)。

──それはお上手なのも納得です。ほかには、マンガのコマ割りデザインが採用されたTシャツも、「大空直美 マンガ家への道」ならではという感じがします。

やっぱり「大空直美 マンガ家への道」というタイトルがあるからには、マンガっぽいデザインにしたいなって思って。マンガのコマや吹き出しを入れたり、雑誌の柱の部分、あれが私の中で“THE・マンガ”っていうイメージなんですけど、そこにタイトルを配置したり、背景はデザイナーさんに相談しながら仕上げてもらったんですが、楽しげな雰囲気が出ていてこれも気に入っています。

スキルを身に付ける感覚がすごく好き

──グッズに描かれているキャラクターのイラストは、大空直美さんご自身を、今日も着ていらっしゃる企画衣装で描いたものですよね。

「描き下ろしトレーディング缶バッジ」と大空直美。

そうです! このベレー帽とエプロンは、今回企画をやるにあたって買ったんですよ。衣装をどうしますかと聞いていただいたので、決まったものがあるといいなと思って、用意してみました。

──自前なんですか。では、このコーディネートのポイントは?

テーマは……“マンガ家らしさ”(笑)。マンガ家といえばベレー帽でしょ!というイメージがあって、「マンガ家 衣装」で検索したらやっぱりベレー帽が出てきて……。それから、原稿をアナログで描かれてる方々ってエプロンをされてるイメージがあって。私はデジタルだからエプロンいらないかもしれないんですけど、でも、そういう巨匠たちのイメージに、憧れを詰め込みました。

──ちょっと話が横道に逸れてしまうんですが、大空さんは最近Instagramでファッションコーディネートを披露されていますよね。

インスタ自体は以前からやっていたんですけど、Twitterと同じことをやるのもなぁ、と思い、何かいい差別化はないかしらと考えていて。ちょうどオシャレを勉強しようと思っていたので、こうしたら勉強しながらセンスが磨けるんじゃないかと、始めてみました。

──マンガのことも含めて、自分から何かを勉強しようという気概がすごいですね。

興味があることは吸収し尽くしたいんです。今までできなかったことが、向き合って努力したら1つできるようになる。そのスキルを身に付ける感覚がすごく好きで……。私の軸になっている部分かもしれないですね。どんどん新しいことに挑戦したい。今はコロナ禍で、挑戦するのが難しいこともありますけど、そのぶん何かを達成したときの、「人間やればできるんだ」って快感は増しているかもしれない。楽しいです。

──マンガもファッションも、スキルを習得したいという気持ちの延長線上だと。

そうですね。マンガは、もちろん描き方を教わってるんですが、それだけじゃなくて、頭の中にあるものを形にするっていう、今後もあらゆる場所で役に立ちそうな一生モノのスキルを教えてもらっているのかもしれないと思っています。最初の頃にがんばって描いたヘナヘナの線のイラストを見ると、いまだに「こんなにヘナヘナだったのに、できるようになったんだな」ってうれしい気持ちがこみ上げてきて。それがグッズになって、手に取れる形としてここに存在しているのが、おおーっ!て思います。うれしいです。

──ファッションの勉強は、キャラクターの服装を考えるときに生かされてくる気もします。プロのマンガ家さんでも、ファッション誌などを参考にしている人はいらっしゃいますし。

確かに! キャラクターの服を考えるのは楽しいですけど、やっぱりキャラクターデザインってオシャレさが必要なのかもしれないと思いました。特に、色使いのほうで生かされているかもしれません。ファッションの勉強を始めた頃、事務所のオシャレな子にコーデがまとまりやすい“3色ルール”というのがあると教えてもらって。今回のグッズでも、色数をしぼっています。

「描き下ろしイラストパーカー」を着用した大空直美。

──全部つながっているんですね。最後に、今回発売されるグッズについてと、「大空直美 マンガ家への道」の今後について、ファンへメッセージをもらえたら。

まずはグッズから。今回こうやって、企画の中で学んだスキルを活かして、デザイナーさんやスタッフの皆さんと一緒に作ったグッズたち、我ながらすごく愛おしいなと思っています。デジタル作画のこと、何もわからないところからのスタートだったので、すごく感慨深いです。これからも学んだスキルを使って、いろんなものを生み出していきたいなって思っているんですけど、これがその最初の一歩です。この楽しい気持ちを皆さんと共有できるものになっているかなと思うので、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです。それから「大空直美 マンガ家への道」については、私の妄想してきた楽しいことが世に生み出されるのだと思うと、とてもドキドキしています。私だけの力じゃなく、先生や編集の皆さんをはじめ、本当にたくさんの方に応援していただいたり、支えていただいたりしていて。お力をお借りしながら、初心者ではありますが、皆さんに楽しんでもらえるようなものを1本描き切りたいなと思っていますので、待っていてください!