コミックナタリー PowerPush - オトナファミ

この青田買いマンガランキングの打率がすごい! インドア系エンタメ総合誌の魅力を編集長が語る

敷居を低くして間口を広げる

──オトナファミの記事はセレクトも面白いですが、キャッチもひと工夫あって楽しいです。「ドラゴンボール」フィギュア紹介ページの「つかもうぜ!匠のフィギュア」とか、ゲーム記事の「仕事中に使いたい呪文はルーラ。眠気解消にザメハ。気分転換パルプンテ。リストラされたらハロワ。」とか。

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こういうの、ずっと考えてるから寝る時間がなかなかないんですよね(笑)。キャッチはあくまで興味を持ってもらうひとつの仕掛けです。人が興味のない記事を見たときに最初に目に飛び込んでくるのって、キャッチと写真なんですよ。なので基本的には間口を広げるために、ある程度フレンドリーなキャッチを付けるようにしています。専門誌って軒並み敷居が高いけど、オトナファミは専門誌とは真逆で、「広げる」ということを目的にしているので。でも全部が全部ゆるいキャッチなわけじゃないですよ(笑)。作品のテイストに合わせてます。

──小澤さんって、敷居を低くして、総合誌の強みを意識的に出そうとなさってますよね。

そうかもしれないですね。ただ基本的には、流行りのものならなんでもありますっていうお店ではなくて、割りとネタがいいセレクトショップになってないと信用度が上がっていかないので、そこはちゃんとしてますよ。オトナファミって編集方針に三原則があるんです。「メジャーなものはマニアックに」「マイナーなものをメジャーに」「そのすべてを面白く」。だから、例えばメジャーな「スター・ウォーズ」を取り上げるときには、マニアックな特集をするんですよ。逆にマイナーなものは1人でも多くの人に知ってもらいたいので分かりやすい特集を組みます。マイナーなものをさらにマニアックに掘り下げていったら、クローズドしちゃうので。で、それら全部を面白く加工する。敷居を低くする工夫をたくさん仕掛けてます。

月に1度やってくる面白いおじさん

──ほかにもオトナファミの編集方針で守っているものはありますか?

そうですね。コンテンツを扱うメディアだったら、そのコンテンツを育てていかないといけないと思うんです。

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──刈り取るだけだとその業界も枯れていってしまいますもんね。

そうそう。ファンを育成するのが大事というか。毎日そのメディアを見て愛着が湧いてくると、そのメディアが“毎日会う友達”みたいな感覚に陥ると思うんです。例えばナタリーさんが毎日ももクロのニュース流してたら、「毎日会ってる友達が最近ももクロの話ばっかりするから聞いてみようかな」って思うじゃないですか。それってファンを育ててることになるんですよね。そういうことをできるのがポジティブなメディアだと思うんです。

──ナタリーは毎日会ってる友達。では、オトナファミは月刊だから……。

オトナファミは月に1度やってくる面白いおじさん、ですかね(笑)。

内容紹介
  • 第4回NEXTブレイク漫画ランキングBEST50
  • 下半期注目エンタ全員集合!2012年後半は、コレにハマる!本命 大穴教えます!
  • 知っとけばハズサない 夏の熱戦ムービー ガチゆるポイント
  • 主人公キャラに聞こう!どーなの?夏ドラマ
  • 岸本斉史「NARUTO―ナルト―」アニメ10周年を語る
  • もう観た?「おおかみこどもの雨と雪」宮崎あおい×大沢たかお
  • オンライン怖くない!「ドラゴンクエストX」お悩み解消し隊
  • けっこうあったよ異業種コラボ ゲームの歴史25年
  • アニメJAPAN「コードギアス 亡国のアギト」坂本真綾
  • [定番HISTORY]なんでそんなに美味くて安いの?サイゼリヤの秘密50
  • [表紙の人]瀧本美織

etc.

付録:LEDブックライト