お客さん全員がよく見えて、意識が高まる(永田)
──写真撮影もOKで、キャラクターとしてフォトグリーティングができる「グリーティングキャビン」があったり、お客さんとの距離が近いのも特徴的ですよね。
永田 おばあちゃんとお母さんと妹が観に来て一緒に撮ったときの写真、家に飾ってあります(笑)。
寶珠山 緊張しました?
永田 しないよ。何回演じたと思ってんの! でも3人揃ってすごい泣いてたことは覚えてる(笑)。
寶珠山 最近僕も、お父さん、お母さん、おばあちゃん、お姉ちゃんがみんな揃って観に来たんですよ。もう、演じながら笑いを堪えるのに必死で。
竹中 俺、ばあちゃん来たとき、「凌平ー!!」って叫ばれたよ。
一同 (笑)。
竹中 一瞬我に返りそうになったけど、耐えた(笑)。
永田 ステージから、お客さん全員がよく見えるもんね。なんていうか常に意識が高まるというか、がんばる原動力になると思います。あと海外の観光客の方もたくさんいらっしゃるんですけど、ウォーリーさんが最初、「日本語がわからない人、『ONE PIECE』を知らない人が観ても面白いものにしたい」って言ってたんですよ。
竹中 海外の方がすごく盛り上がってくれていたのをよく覚えてますね。いまだに自分が出る舞台とかに世界各地から当時のファンの方が観に来てくださって、一生懸命勉強して書いてくださった日本語や、それこそ様々な言語で「『ONE PIECE』のときから応援してます」って書かれたファンレターをいただいたりするので、ありがたいなと思います。
体育祭を1年中ずっとやってるみたいな感覚(永田)
──ずっと舞台上を駆け回っていますし、展開がすごくスピーディで、上演時間が20分くらいとは思えない密度ですよね。これを毎日、しかも1日に5~7回も上演していると考えると、改めてすごいことだなと思います。出演したことで、役者として糧になったと思うことはありますか?
永田 年間通して(トリプルキャストで)全2658回もの公演をやり遂げたっていうのは、ちょっとやそっとじゃ折れないぞっていう自分の基盤になったと思います。そんな感じ、ない?
竹中 うん、すごく自信になってる。毎回、1公演20分くらいを終えて、1度ゼロに戻すわけじゃないですか。で、また新たな気持ちで20分ステージに立つ、っていうのを毎日繰り返していたので、今それが生きていて、別の現場で1日2公演とかあっても、公演ごとにすぐにリセットしてまたすぐスイッチを入れるっていうのが自然と身に沁みついてるんですよね。
永田 今の、全部僕の発言に変えてもらっていいですか?
竹中 おい(笑)。
永田 (笑)。ショーなんだけどショーと思いたくなかったというか、僕はどうしても役者でいたくて、「これはお芝居だ」って思って毎日やってました。それは今につながっているかなと思います。普通に舞台やってたら立てないほどのステージ数をこなすし、こんなにお客さんが喜んでくれるのを目の当たりにできるってなかなかない。そういう意識を持って積み重ねていけるといいよね。
寶珠山 なるほど……。ほかにもアドバイスがあればぜひ聞きたいです!
竹中 アドバイスって、そんな偉そうに言えること、ないない(笑)。でもほんとがむしゃらに、今やってる感じでずっと続けていけばいいと思う。最初は1年もやるなんて長いと思っちゃうかもしれないけど、折り返したら本当に早いから。さっき駿も言ってたけど、梅雨の時期、ちょうど今くらいは長く感じたなあ。だらけそうになる自分がいた。
寶珠山 そういうときってどう乗り越えていきましたか?
永田 俺のチームは伊万里くんがリーダーっぽくなってて、引っ張ってくれた。俺は一番年下くらいの感じだったから必死でついていってがんばろうって。自分1人じゃできないし、一緒にやってる人たちを信じるというか、感謝するしかないんじゃないかな。俺はそういうところがキーな気がする。ここで踏ん張っておいたほうが絶対いいと思うよ。「ONE PIECE」の1年、役者人生の中ですごく大事じゃない?
竹中 大事、大事。キャスト全員そうだと思うけど、ステージに上がってて1回も手を抜かなかったと思うもん。当たり前のことだけどいつでも全部全力投球。
永田 とにかく熱かった。高校の体育祭をずっとやってるみたいな感覚でした。
──一年中ずっと体育祭。すごいエネルギーですよね。
永田 素敵な1年だったなって思います。でもなんか、このショーがもっと広がってほしいと思う。言葉で表すのは難しいけど、クオリティが本当に高いと思うんですよ。
竹中 うん、そう思う。
永田 いまだに東京タワーの中に東京ワンピースタワーがあるっていうことを知らない人たちがたくさんいると思うし、俳優たちが体育祭みたいにこんなに熱いものを毎日一生懸命やっているって知らない人もすごく多いんだろうなって。俺はファーストから全部見てきましたけど、どれを見ても自信を持って面白いと言える。ちょっとでも興味があったらぜひショーも見てほしいし、東京ワンピースタワーに足を運んでほしいと思いますね。
竹中 今の、僕が言ったことにしてもらっていいですかね?
永田 お前、それ俺の技だぞ!(笑)
ルフィ役を卒業し、役者として目指すのは
寶珠山 2人ともいまや映像や舞台で活躍されていますけど、ルフィ役でスタートして、役者としての最終目標があれば、聞いてみたいんですが……。
永田 そりゃもう挙げればいろいろあるけど……このお仕事をずっとやっていたい。今はそれしかないかな。でも「またいつかルフィやりたいな」と思うことはありますね。
寶珠山 いいですね、1日限定のゲストとかで!
竹中 俺、観に行くわ。
永田 出ろや!(笑) ルフィがなんか分身とかしてさ、2人同時に出ればよくない?
竹中 (笑)。俺は役者としての最終地点とかは決めないようにしているというか、決めたらそこがゴールになっちゃう気がするから。どこまでいけるか、みたいな感覚は常に持っていたいかな。
永田 ラフテルは見つけないままがんばりますということですね。……どうですか、この「ONE PIECE」的例え!
寶珠山 僕はファーストから受け継がれてきた、“ひとつなぎ”……“ワンピース”を大事にしていきたいです。
竹中 きれいに締まった! もうそれ以上のコメント出ないわ(笑)。
ONE PIECE LIVE ATTRACTION「MARIONETTE」
- あらすじ
-
物語の舞台は新世界に浮かぶ「トンガリ島」。
シーザーが開発した相手を意のままに操れるガスによって、トンガリ島の島民だけでなく、"彼ら"までもがルフィに襲いかかる……!?
原作者・尾田栄一郎が描き下ろしたオリジナルキャラクター・歌姫アンも登場! - キャスト
-
- モンキー・D・ルフィ(CV:田中真弓):志茂星哉/寶珠山駿
- ロロノア・ゾロ(CV:中井和哉):長塚拓海/山本郁
- ナミ(CV:岡村明美):橘里依/齋藤千尋
- ウソップ(CV:山口勝平):三小田芳樹/蓮井佑麻
- サンジ(CV:平田広明):千疋隼斗/長野将志
- トニートニー・チョッパー(CV:大谷育江)
- アン(CV:早見沙織):小島瑠奈/橋本樹
- サボ(CV:古谷徹):沖津海友/富永盛也
- シーザー・クラウン(CV:中尾隆聖):森大成/蝦名祥光
- シャーロット・クラッカー(CV:桐本拓哉):辻本将平/藤田真平
- ヴィンスモーク・レイジュ(CV:根谷美智子):木村美咲(映像出演)