「下駄箱にラブレター」はすごくアガる（佐藤）

──せっかくの機会なので、お互いに聞いておきたいことはありますか？

ミユキ　あの、佐藤さん、すごくおモテになると思うんですが……。

佐藤　そういう世界線だったらよかった（笑）。全然ですよ。

ミユキ　学生時代でもいいし、今現在でもいいんですけど、佐藤さんが憧れる、女の子からの告白シチュエーションみたいなものはありますか？

佐藤　告白かあ、されてみたかったなあー、ふふふ。えーっと、結構趣味が古いんですけど、「下駄箱にラブレター」とかすごくアガる気がするんですよね。「放課後、体育倉庫で待ってます」みたいなことが書いてあるやつ。そういう経験、してみたかったなと思いますけどね。

──まさにマンガにあるようなシチュエーションですね。

佐藤　いいですよね。僕のほうは、先生に聞きたいことというか、完全に「心配ごと」なんですが、これだけマンガのお仕事をたくさんされていて、ちゃんと眠れてます？

担当編集　ミユキさんは、意外と（お酒を）飲んでますよね。楽しみながらバランスをとってお仕事されてるような。

ミユキ　はい、飲んでます（笑）。

佐藤　飲んでる!? 余裕ありますね、まだ（笑）。

ミユキ　原稿やネーム中は一切飲まないですが、作業が全部終わったらご褒美に……という感じです！

アツい夏になりそうです（佐藤）

──ここまで成瀬の話ばかりになってしまいましたが……。

佐藤　センパイの話もしましょう（笑）。かわいいし、がんばり屋さん。責任感が強くて、周りにも優しくて素敵な人なんですけど、だからこそ、自分だけで背負いすぎてしまうところもあるので、そこをそっと支えているのが成瀬だと思ってるんです。

──センパイは6人きょうだいの長女で、お母さんもちょっとふわふわしているのでしっかりせざるを得ないわけですが、彼女のような隙のないように見える女子がちゃんと報われるというのはうれしいですよね。恋愛以外のところでも、ちゃんとがんばっていれば見ていてくれる人はいるんだ、と思えます。

ミユキ　（笑）。

佐藤　そう、家でも外でも、がんばってる人が強いかというと、絶対にそうじゃないんですよね。弱いところのない人間はいないわけだし、先生はそういった強さも弱さも描いてくれてるので、よりセンパイの素敵さが深まっていくばかりです。弱さを見せられる相手がいるというのは、尊いことですよね。

──「なまいきざかり。」には成瀬とセンパイのカップルだけではなく、濃いキャラがたくさん登場しますが、成瀬に次いで人気ナンバー2男子は誰でしょうか。ちなみに私は、殿（殿村）先輩が好きです。

ミユキ　ありがとうございます（笑）。2番はやっぱり成瀬のライバル・静ですね。ちょうど13巻と同時発売になる単行本は、殿くんとあみちゃんカップルがメインのスピンオフ「ピンクスクラップ」です。

佐藤　（ゲラのコピーをチラ見して）「めくるめく愛の記録」……おいおい！ どうなってんだぜ……。

ミユキ　これは、殿くんと彼女との、初体験の話なんです。

佐藤　（続けてゲラを読む）……あらあらあら、キスマークだらけやん……。えー！ おおっ！ あっ、じっくり読んでちゃダメですね！

──（笑）。この夏は、セクシーな展開が満載ですね。

ミユキ　そうですね！

佐藤　アツくなりそうですね……。