- デビュー作含む初期短編集
- 「スケルトン イン ザ クローゼット」2005年刊行 / フラワーコミックス（全1巻）
- 公認会計士を目指す貫一、従妹の女子中学生・野花、そして貫一の弟で新人マンガ家の公二。それぞれに事情を抱える3人の機微を描いた表題作のほか、隣人同士の兄妹2組の恋愛模様を描くシリーズ連作「雪みたいに降り積もる」「僕の一番好きな歌」「青という言葉のない国から」、デビュー作「その彼女の存在」などを収めた初期短編集。
- 幼なじみ2人の関係は
- 「Yesterday, Yes a day」2006年刊行 / フラワーコミックス（全1巻）
- 高校生の小麦は、母親が入院中で寂しい思いを抱えながらも日々を過ごしていた。そんなとき、東京の進学校に通っていた幼なじみの多喜二が戻ってくる。子供の頃のように多喜二の面倒を見る小麦だったが、多喜二はだんだんと小麦を女の子として意識していき……。「雨無村役場産業課兼観光係」と同じく、岩本の地元をモデルとした田舎町・雨無村を舞台に描く作品。
- 男子2人と女子1人の三角関係
- 「雨無村役場産業課兼観光係」2008年～2010年刊行 / フラワーコミックスα（全3巻 / 小学館文庫版全2巻）
- 大学卒業後、特産も名所もない雨無村の役場にUターン就職し、村おこしに奮闘する銀一郎。毒舌だが面倒見がよく料理上手なメグ、どこか頼りないボンヤリ系イケメン・スミオと、銀一郎を手助けする幼なじみ3人の恋模様が描かれる。メグに思いを寄せる銀一郎、スミオのことが好きなメグ、そしてスミオは……。小さな村で、のんびり事件が巻き起こる。
- 天狗だけど普通の女の子
- 「町でうわさの天狗の子」2007年～2014年刊行 / フラワーコミックスα（全12巻）
- 天狗を信仰する町・緑峰町を舞台に、天狗と人間のハーフとして生まれた秋姫を中心に展開する青春ファンタジー。天狗になるため修行に勤しむ幼なじみの瞬や、妖に好かれがちな同級生のタケルらも交えて、少し不思議な日常が描かれる。2009年に「輝け！第2回ブロスコミックアワード2009」、2010年には第55回小学館漫画賞少女向け部門を受賞した岩本の最長連載作。
- おとぎ嫁婿ものがたり
- 「金の国 水の国」2016年刊行 / フラワーコミックススペシャル（全1巻）
- 敵対するA国とB国。毎日つまらないことでいがみ合っていた2国だったが、あるとき神様が仲裁に入り、A国からB国に嫁を、B国からA国に婿をそれぞれ出すように両国の長に告げる。そんな中、A国の姫・サーラとB国の青年・ナランバヤルが偶然出会い……。「このマンガがすごい！2017」オンナ編で1位、「マンガ大賞2017」では2位を受賞した。
- 恋と謎に満ちた中世騎士物語
- 「マロニエ王国の七人の騎士」2017年～刊行中 / フラワーコミックスα（1～3巻、以下続刊）
- マロニエ王国の女将軍・バリバラには7人の息子がいた。彼らの名前は「眠くない」「博愛」「暑がりや」「寒がりや」「獣使い」「剣自慢」「ハラペコ」。それぞれ特性を持つ彼らは、友好のため周辺諸国へ赴くことに。最新3巻では「夜の長い国」に訪れた長男・眠くないとその婚約者・エリーの物語が完結。新章として「生き物の国」を訪れる五男・獣使いのエピソードがスタートした。同作は「このマンガがすごい！2018」オンナ編で1位を獲得。
マロニエ王国と7つの隣国
マロニエ王国の七人の兄弟たち
- 眠くない
- 長男。家族を溺愛している文系男子。夜の長い国へ赴く。
- 博愛
- 次男。恋多きプレイボーイ。好色の国へ赴く予定。
- 暑がりや
- 三男。暑さが苦手な肉体派男子。寒い国へ赴く予定。
- 寒がりや
- 四男。寒さが苦手な心優しき男子。暖かい国へ赴く予定。
- 獣使い
- 五男。獣と話すことができる動物系男子。生き物の国へ赴く。
- 剣自慢
- 六男。無愛想だが、剣の腕は一流。武力の国へ赴く予定。
- ハラペコ
- 七男。可愛いが、力持ちで大食い。食べ物が豊富な国へ赴く予定。
- 「岩本ナオ 古今東西しごと集」2019年発売 / フラワーコミックススペシャル
- 「町でうわさの天狗の子」「金の国 水の国」「マロニエ王国の七人の騎士」「雨無村役場産業課兼観光係」など歴代作品のカラーイラストや、単行本未収録の読み切り「紅い果実と花飾り」（増刊flowers創刊号掲載 / 2012年）、「夏の桜」（月刊flowers増刊・凜花10号掲載 / 2010年）、「6日しかない一週間」（モーニング2015年43号掲載）、ショート「100年生きた猫」（月刊ねこだのみ2号掲載 / 2016年）を収録。そのほか月刊flowersなどに掲載されたエッセイマンガや、サイン会にて配布されたペーパー、書店用の特典ペーパーや色紙、未発表ラフ画、さらにはカラーイラストのメイキング解説も収められた。
- 岩本ナオ「マロニエ王国の七人の騎士③」
- 発売中 / 小学館
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七人兄弟の騎士の長男・眠くないは、幼なじみで婚約者のエリーとともに「夜の長い国」へと赴く。しかし眠くないを狙った謎の人物の攻撃が始まり、眠くないは崩れ落ちる建物とともに姿を消してしまう。エリーは正体不明の敵に戦いを挑むが──!? 2巻で大きく動き出した物語は、さらに核心へ。そして眠くないとエリーの想いの行方は……!? 長男編完結、新章スタートの第3巻！
なお小学館の公式サイトでは、斉藤壮馬が3巻の発売に併せて寄稿したコメントのロングバージョンが公開されている。
- 「月刊flowers 2019年6月号」
- 2019年4月27日（土）発売 / 小学館
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雑誌 590円
岩本ナオの画業15周年を記念し、「マロニエ王国の七人の騎士」が表紙に登場。第3巻の続きが読める第16話が巻頭カラーにて掲載され、15年を振り返るロングインタビューも収録される。また描き下ろしイラストを使用した「マロニエ王国クッキングメモ帳」が付属。
- 斉藤壮馬（サイトウソウマ）
- 4月22日生まれ。山梨県出身。これまでの出演作に「ピアノの森」（一ノ瀬海役）、「ハイキュー!!」（山口忠役）、「KING OF PRISM by PrettyRhythm」（太刀花ユキノジョウ役）、「キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series」（エルメス役）、「アイドリッシュセブン」（九条天役）など多数。2017年6月にはSACRA MUSICからアーティストデビュー作となる1stシングル「フィッシュストーリー」を発表。今年6月5日には1stライブの模様を収録した「斉藤壮馬 1st Live "quantum stranger(s)"」がリリースされる。
- 岩本ナオ（イワモトナオ）
- 1月10日生まれ。岡山県出身。2004年、月刊flowers（小学館）にて「その彼女の存在」でデビュー。「スケルトン イン ザ クローゼット」「Yesterday, Yes a day」を経て、2007年からは「町でうわさの天狗の子」を発表。「雨無村役場産業課兼観光係」と並行して連載を行った。2010年には「町でうわさの天狗の子」で第55回小学館漫画賞少女向け部門を受賞。2016年に発売された「金の国 水の国」は「このマンガがすごい！2017」オンナ編で1位、「マンガ大賞2017」で2位に輝いた。2017年からは「マロニエ王国の七人の騎士」を連載し、「このマンガがすごい！2018」オンナ編で1位を獲得。同一作家が別の作品で2年連続1位を取るのは「このマンガがすごい！」史上初となる。
岩本先生、画業15周年、本当におめでとうございます。今回様々なご縁が重なり、こうして先生の作品について熱く語らせていただく機会をいただけましたこと、とても嬉しく思っております。これからも、先生の紡がれるあたたかくて素敵な世界を感じ続けられたら、それが何より幸せです。どうぞこれからも、穏やかに、健やかに、描き続けてくださいませ。改めまして、本当におめでとうございます！ そして、ありがとうございます。