異世界で人間の生々しさを描く「灰と幻想のグリムガル」（島﨑）

桜田　「俺修羅（俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる）」も大好きなんですよ。ヒロインの1人のあーちゃん（冬海愛衣）がもう好きすぎて。あと「ハレグゥ」は世代ですね。僕が小学生くらいのときから連載されていたので。

島﨑　「ハレグゥ」いいよね。もちろん原作も面白いけど、アニメもすごくクオリティが高くてよかった。ここに並んでるマンガ、読んだことあるのばっかりだなあ。

桜田　僕は逆に読んだことがない作品もあって驚きました。

島﨑　あ、「灰と幻想のグリムガル」！ これは最近の作品なんですけど、アニメでは僕もマナト役で出演させていただいたんです。

桜田　どんなお話なんですか？

島﨑　ある日突然異世界に飛ばされる物語って、主人公に不思議な力が宿っていたり、異世界で現代の知識を活かしたりして、もともと強いパターンが多いじゃないですか。でもこの作品は、異世界に飛ばされても特別な力が宿るわけでもなく、ただの人間だからゴブリンの相手にも苦戦する……っていうお話で。

桜田　簡単にレベルアップしたりもせず。

島﨑　そうそう。しかもゴブリンを切っても煙みたいに消えるんじゃなくて、普通の生き物と一緒の反応で。剣で刺したら苦しむし、血を流すし、何を言ってるかはわからないけど「死にたくない」っていうような悲鳴をゴブリンが上げるんですよ。

桜田　主人公たちもそれに対する葛藤があるんですね。（中身を読んで）確かにゴブリンも愛らしく描かれてる。

島﨑　そうなんですよ。ゴブリンにもゴブリンの文化があって、家族がいて……っていう。「クズの本懐」も、読んでいると人間の生々しさを感じて心に響く作品ですけど、この「グリムガル」も異世界を題材にしているのに人間ドラマがすごく生々しく描かれていて、心にくるものがあるんですよね。

桜田　あ、でもちゃんとコミカルなシーンもある。

島﨑　コミカルで面白いところもあるから、命のやり取りを描いているシーンが辛くなってくるんですよね。

桜田　セリフも重いですね。ゴブリンも「嫌だ」って言ってるみたい。

島﨑　「死にたくない」って。必死に。

桜田　かわいそう……。ちょっとこれはマンガもアニメも速攻チェックします。

島﨑オススメのマンガを桜田に紹介！

──世代的には桜田さんより島﨑さんのほうが少し上ですよね。何か島﨑さんから桜田さんにオススメの作品などありますか？

島﨑　桜田さんはどういうマンガがお好きなんですか？

桜田　すみません、僕は萌え豚です。

島﨑　萌え豚!?（笑） 「萌え豚の人にオススメ！」って言っちゃうと語弊があるかもしれないけど、今でも連載してる「ながされて藍蘭島」はお好きかもしれないです。これは女の子しかいない無人島に、主人公が流されてしまうところから始まる作品なんですけど。

桜田　男の人が1人で？ ハーレムですね。いろんな女の子がいっぱい出てくるんですか？

島﨑　そう。このすずっていう、元気でまっすぐな子がヒロインで。いろんな女の子が出てくるんです。

桜田　やっぱりヒロインは元気な子なんですね。いやあ……最高ですね！

島﨑　……ふふ（笑）。大丈夫!? 事務所さん的には大丈夫なんですか？ 「萌え豚です」なんて！（笑）

桜田　最初の数年は嫌な顔もされたんですけど、最近はもう諦めてくださってます。

島﨑　諦められちゃった（笑）。よかった、じゃあ言えますね。それならこの作品は女の子キャラがいっぱい出てくるので、オススメです。

桜田　（ページをめくって）ああ、やっぱり主人公の布団に入って来ちゃうんですね！

島﨑　そうそう。お風呂とか覗いちゃうわけですよ。ラッキースケベが起こりまくるわけですよ。

桜田　ラッキースケベいいですね……！

──本当に大丈夫ですか？（笑）

島﨑　あと王道で言えば、誰しもがワクワクするこのコミカライズ。「（ドラゴンクエスト列伝）ロトの紋章」は読んだことありますか？

桜田　「ロトの紋章」はなかったです！

島﨑　これも面白いですよ。男の子ならみんなワクワクする展開で。「（DRAGON QUEST）-ダイの大冒険-」と「ロト紋」はホントにすごい。

桜田　「ダイの大冒険」はヤバいですよね！ 好きです。この機会に「ロト紋」も読んでみます！

──ちなみにおふたりは普段からスマホでマンガを読まれたりするほうですか？

島﨑　僕は結構Kindleで電子書籍を買ったりしてますね。comicoとかも読んでます。

桜田　僕もcomicoとかGANMA!とか、マンガワンとかのアプリを利用しています。でもアプリで読んだり、電子書籍で買ったマンガはあとで本でも買っちゃいます。好きになると単行本でも持ってないと嫌なんですよ。

──なるほど。でもそうやって普段からスマホでマンガを読まれているなら、マンガＵＰ！もちょうどいいかもしれませんね。

桜田　はい！ これだけ好きな作品が読めるのはすごいですね、うれしい。

島﨑　ガンガン系の昔の作品が読めるのは強いと思います。

──「クズの本懐」も読めますし。

桜田　いやあ、贅沢だ。いい時代に生まれましたね！

島﨑　ねえ！