僕、メタルしか聴かないんで

──ここまでお話してみて、神田さんがここまでガチヲタだと、河本さんは想像してらっしゃいました？

河本　正直、思ってなかったです。本当に恐縮なんですけど、TRUSTRICKの音楽も聴いたことがなくて。僕、メタルしか聴かないんで。

神田　あははははは（笑）。なんか、いろいろとギャップがありますね！

河本　それでダ・ヴィンチの記事を読ませていただいた後に、ミーハー心丸出しでアルバムを買いまして。

神田　えー、ホントですか！ うれしい！

河本　それで「World's End Curtain Call」とかノリのいい曲はもちろん好きになったんですけど、「恋人」とかバラードもすごく印象に残っていて。なんか、自分の音楽の興味の幅が広がったなって思いました。

神田　メタルしか聴かない方に「恋人」が刺さるとは、うれしい。相方（Billy）もすごく喜ぶと思います。私たちもマンガとか、興味を惹かれる作品と出会うときってそんな感じですよ。読むジャンルも広がっていくし、好きな絵の感じも変わっていくし。例えば「賭ケグルイ」から影響を受けて1曲作るっていうことも、当然あるわけですよ。

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──神田さんからは質問攻めでしたが、逆に河本さんが神田さんに聞きたいことはありますか？

河本　神田さんは作詞作曲をされると思うんですけど、詞と曲と、どちらを先に作るんですか？

神田　TRUSTRICKの場合は100%曲が先ですね。だからマンガに例えると、絵が先にできている感じ。その絵に対して何を言わせるか、っていう感覚だと思います。

河本　そうなんですね。実は4巻収録分のエピソードで歌が出てくるシーンがあって、生まれて初めて作詞をしなきゃいけないんですけど、どうしたらいいか全然わからなくて……。

──神田さんは普段から詞を書き溜めておくタイプではない？

神田　それは一切ないですね。曲のイメージありきです。私の場合は自分が共感するかっていうのは二の次で、そのメロディに合うかどうか、ということしか考えてないんですよ。だからこのイラストに対してこういうセリフを言いそうだなっていう正解を見つけ出したいタイプなんです。

河本　なるほど。でもそれってすごく難しくないですか？

神田　それが、何もないところから書くよりヒントをもらっているのでやりやすいんですよ。メロディがそこにあるっていうだけで8割方答えをもらってるみたいな感じだと思うので。ちなみに状況が気になるんですけど、どうして歌が出てくるんですか？

河本　生徒会にアイドルをやっている子がいて。夢見弖（ゆめみて）ユメミっていう目が星になってる子なんですけど。

神田　名前が素晴らしいですね。夢見弖ユメミ。

河本　彼女がライブをやるシーンがあって、歌詞つけたほうがいいなと思ってまして。

神田　そうですね、歌詞はあったほうがいいですよね！ この子にキャッチコピーをつけて、そのコピーを使用した歌詞にすると、イメージからも外れずいいんじゃないでしょうか。コールとかも作りやすそう。やっぱりアイドルだからコールもあったほうがいいと思うので。

河本　なるほど！ ありがとうございます。

──すごく的確なアドバイスですね（笑）。

神田　いやもう、本当に好きな作品なので真剣です。もし何かあれば、ぜひ作品に関わらせてください！ CVでも舞台でも主題歌でも。今この時点で3つカードがあるって素晴らしいですよね。いろいろやっててよかった！（笑）

河本　メディアミックス的な話はまだ何もきてないですけど、もしあれば本当にお願いします！（笑）