2010年に放送されたオリジナルアニメ「Angel Beats!」。“泣きゲー”の名手として知られる麻枝 准が、初めて原作・脚本を手がけたアニメであり、放送から約15年が経つ今も、名作として語り継がれている。marinaとLiSAが歌唱を務めた劇中のガールズバンド・Girls Dead Monsterも人気を集め、1stシングル「Crow Song」は日本レコード協会にゴールド認定されるほどの大ヒットを果たした。
そんな「Angel Beats!」と、麻枝が原案・メインシナリオを手がけるRPG「ヘブンバーンズレッド」のコラボ第3弾が、12月27日より開催される。コラボシナリオはすべて麻枝の書き下ろし。第1弾では入江、第2弾ではひさ子、そして来る第3弾では関根と、ガルデモメンバーにスポットを当て、アニメ本編では描かれなかった彼女たちの背景が明かされる。
この記事ではGirls Dead MonsterキャストへのQ&Aをお届け。アニメ史に燦然と輝く「Angel Beats!」について今改めて振り返ってもらうとともに、コラボイベントの描き下ろしイラストや、ボイス収録の感想も寄せてもらった。なおコラボ開催に合わせてGirls Dead Monsterの楽曲もサブスク解禁されているので、当時を知る人も初めて聴く人も、この機会に楽しんでみては。
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取材・文 / 柳川春香
ユイ役 喜多村英梨
突き抜けたハイテンションなかわいさ、そして彼女の儚さ
──来年4月で放送開始から15年を迎える「Angel Beats!」ですが、未だに高い人気を誇る作品です。喜多村さんにとって「Angel Beats!」という作品、ユイという役柄は、振り返ってどのような存在でしょうか? また、これだけの人の記憶に残る作品となった「Angel Beats!」という作品の魅力はどんなところにあると思われますか?
青臭くて泥臭くて、でも美しく切ない、まさに青春の作品です。
とくにユイは、スパイスが効いたコミカルセリフが豪速球で飛び交う唯一無二の世界観に相応しい、魅力的なキャラクターであり、彼女自身の物語も、作品が愛されるための必然的な中毒性があるのではないかと感じます。
──アフレコ当時または役柄が決まったとき、ユイをどのように演じようと思っていましたか? 当時の思いや、当時受けたディレクションなどがあればお聞かせください。
オーディションを受ける際、歌唱する方がすでに決まっていて、キャストは芝居を担うということで、当時はどなたが歌を担当するかの情報は機密で知らされなかったため、オーディション原稿のセリフから想像した自分なりのユイという人物像を構築して、芝居に特化した姿勢で臨みました。
とにかく突き抜けたハイテンションで勢いのあるかわいさ、そして、抜粋されたセリフから彼女の儚さを汲み取って具現化することを重点的に演じました。
──「Angel Beats!」で印象に残るシーン、ユイのセリフなどがあれば、理由や好きなポイントなどと合わせて教えてください。
「ユイにゃん」より「アホですね」のユイが演じていて楽しいです。
──今回の「Angel beats!」コラボで、ユイがコラボキャラクターとしてガチャに登場します。久しぶりにユイを演じての感想、ユイのスタイル絵を見ての感想をお聞かせください。
台本では、ほぼ半分くらいが「ドス声」指定であり、かつ、ハイパワーな張り台詞のオンパレードでしたので、声帯的にも体力的にもスパルタ収録ではありましたが、テレビシリーズの収録当時を思い出せて、懐かしい気持ちでいっぱいでした。
なんといっても、素敵なスタイル絵の活力ある表情に、ヘブバンをプレイする皆さんのモチベが爆上がりするのではないでしょうか。
──「ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!」コラボ第3弾を楽しみにしている方や、「ヘブバン」をきっかけに「Angel Beats!」に興味を持った方にメッセージをお願いします。
ついにユイがピックアップされ、ガチャに登場するということで、とてもうれしく思います!
エネルギッシュなユイをお届けできればと収録しましたので、プレイヤーの皆様はぜひ堪能してください!
プロフィール
喜多村英梨(キタムラエリ)
1987年8月16日生まれ、東京都出身。声優・ボーカリストとして活躍。主な出演作は「魔法少女まどか☆マギカ」シリーズ(美樹さやか役)、「フレッシュプリキュア!」(キュアベリー/蒼乃美希役)、「〈物語〉」シリーズ(阿良々木火憐役)、「僕のヒーローアカデミア」(芦戸三奈役)など。
岩沢役 沢城みゆき
ぎゅっと抱きしめてあげたくなるようなキャラクターたち
──約15年が経った今、「Angel Beats!」という作品や岩沢は、ご自身にとってどのような存在でしょうか? また、「Angel Beats!」という作品の魅力はどんなところだと思われますか?
15年……!! もうそんなになるんですね……! にもかかわらず、未だにほかの作品とのコラボなども通して、たくさんの方に(岩沢の言葉を借りると)「名前なし男」こと、音無くんたちの奮闘を見守っていただけていること、本当に心強く思います。ありがとうございます。当時も感じていましたが、強烈なエネルギーが芯で燃えている作品で、時を経ても小さくなるような炎ではないなとも同時に思います。
──「ヘブバン」コラボ第3弾では、岩沢がコラボキャラクターとしてガチャに登場します。久しぶりに岩沢を演じての感想を教えてください。また、岩沢のスタイル絵を見ての感想もお聞かせください。
独特の天然さは、健在で、懐かしく愛しく収録しました。アニメ本編ではあまり見られなかった清々しい笑顔に、ぐっとくるような気持ちも……。
──「ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!」コラボ第3弾を楽しみにしている方や、「ヘブバン」をきっかけに「Angel Beats!」に興味を持った方にメッセージをお願いします。
ぜひアニメ本編にも触れていただきたいです。……ネタバレしてしまうので多くは語れないのですが、思い返しても、ぎゅっと抱きしめてあげたくなるようなキャラクターたちばかりで、一緒に彼/彼女たちを温める1人になっていただけたら、こんなに心強いことはありません。
プロフィール
沢城みゆき(サワシロミユキ)
6月2日生まれ、東京都出身。主な出演作は「ルパン三世」(峰不二子役・3代目)、「ゲゲゲの鬼太郎(第6期)」(鬼太郎役)、「鬼滅の刃 遊郭編」(堕姫役)、「HUNTER×HUNTER」(クラピカ役)など。
ひさ子役 松浦チエ
キャラクター、ストーリーとともに過ごした青春
── 約15年が経った今、「Angel Beats!」という作品やひさ子は、ご自身にとってどのような存在でしょうか? また、「Angel Beats!」という作品の魅力はどんなところだと思われますか?
「Angel Beats!」というと、キャストやスタッフの方たちと本当にたくさん遊んでいろいろな話をしたな、というのがまず思い出されるぐらい、充実した時間を過ごした特別な作品でした。キャラクター、ストーリーとともに青春を過ごしたと思いますし、ご覧になった皆さんが、それぞれの大切な思いを抱いた作品だからこそ、15年もの間愛していただけているんだなと思います。
──「ヘブバン」とのコラボでは、「Angel Beats!」本編では描かれなかったガルデモメンバーのエピソードが描かれました。シナリオの感想やボイス収録を行った感想をお聞かせください。
ひさ子の生前は、PCゲーム版やコミカライズ版で少し描かれていましたが、15年もの時を経て、彼女自身がさまざまな思いにきちんとケリをつけて心から満ち足りた気持ちで次のステップに進むことができました。それを収録という形で共有しながら見守ることができ、誰よりも彼女のファンである私としては、かなり感情が揺さぶられました。
──「ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!」コラボ第3弾を楽しみにしている方や、「ヘブバン」をきっかけに「Angel Beats!」に興味を持った方にメッセージをお願いします。
「Angel Beats!」は今まで何度も再放送・一挙配信等が行われてきましたが、そのたびに皆さんの熱のこもったコメントや放送当時に感じた気持ち、新たに抱いた感想などを目にして、時が重なるごとにたくさんの感動を覚えてきました。
放送は15年も前ではありますが、触れたその瞬間、その時代で、きっといろいろな感情が沸き上がる作品だと思いますので、ぜひその気持ちを味わっていただきたいです。
プロフィール
松浦チエ(マツウラチエ)
10月1日生まれ、埼玉県出身。主な出演作は「暗殺教室」(片岡メグ役)、「スポンジ・ボブ」(プランクトン役、サンディ役)、「ときめきメモリアル4」(龍光寺カイ役)など。
入江役 阿澄佳奈
ずっと彼女を思ってくれている人がいて、救われた気持ち
──約15年が経った今、「Angel Beats!」という作品や入江は、ご自身にとってどのような存在でしょうか? また、「Angel Beats!」という作品の魅力はどんなところだと思われますか?
収録当時から、台本を読むたび展開が気になって毎話わくわくしていました。それが皆様に届く形となり放映が始まったとき、ストーリーは知っているはずなのにさらに面白くて、15年経った今、さらに違う視点からの楽しみ方ができるようになりました。
登場人物たちがあまりに全力で生きていたからこそ(いや死んでるんですけど)、今を必死で生きている私たちはついつい大いに心を動かされてしまうんだろうなと思います。
──「ヘブバン」とのコラボでは、「Angel Beats!」本編では描かれなかったガルデモメンバーのエピソードが描かれました。シナリオの感想やボイス収録を行った感想をお聞かせください。
演じさせていただいた入江のこともほかのガルデモメンバーのことも、10年以上経ってまた新たなことが知れるのはラッキーでしかなかったです。ありがとうございました!
ただ入江の生前のエピソードは思った以上にずしんと響く内容で、入江としてその物語を語らなければならないのは苦しかったです。個人的には入江の両親のことをつい考えてしまいました。
ずっと彼女を思ってくれている人がいて救われた気持ちでした。
──「ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!」コラボ第3弾を楽しみにしている方や、「ヘブバン」をきっかけに「Angel Beats!」に興味を持った方にメッセージをお願いします。
私自身コラボをきっかけに「ヘブンバーンズレッド」をプレイさせていただき、魅力的な楽曲やキャラクターの生き様にどんどん引き込まれていく感覚に懐かしさを覚えつつ楽しませていただきました。
コラボをきっかけに、よりたくさんの方に彼ら彼女らの物語を知っていただけるとうれしいです!
プロフィール
阿澄佳奈(アスミカナ)
8月12日生まれ、福岡県出身。主な出演作は「這いよれ!ニャル子さん」(ニャル子役)、「のんのんびより」(越谷小鞠役)、「ヤマノススメ」(倉上ひなた役)、「ぐらんぶる」(吉原愛菜役)など。
関根役 加藤英美里
コラボシナリオの台本を夢中になって読み進めた
── 約15年が経った今、「Angel Beats!」という作品や関根は、ご自身にとってどのような存在でしょうか? また、「Angel Beats!」という作品の魅力はどんなところだと思われますか?
死後の世界という、少し話が重くなりそうなところが、ギャグシーンも挟みつつもシリアスなシーンとの緩急が好きでした。
「神」と戦う、なんて気になる導入でした!
関根もとにかく明るくツッコミまくりで、特にコメンタリーでのやり取りがとても疲れたのを覚えています!(笑)
──「ヘブバン」とのコラボでは、「Angel Beats!」本編では描かれなかったガルデモメンバーのエピソードが描かれました。シナリオの感想やボイス収録を行った感想をお聞かせください。
まさか、これだけ時が経った今……こうして関根の背景を知ることになるとは思いませんでした。
私もずっと気になっていた部分でもあり、いったい関根に何があったのか。どうして死後の世界へ来ることになったのか……。そこを掘り下げてくださり、台本をいただいたときには夢中になって読み進めました。
収録中は、もちろん涙が出てしまって……ティッシュで何度も鼻をかみました! 久々の関根、うれしかったです。
──「ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!」コラボ第3弾を楽しみにしている方や、「ヘブバン」をきっかけに「Angel Beats!」に興味を持った方にメッセージをお願いします。
「Angel Beats!」はアニメ放送時から15年経ちますが、色褪せない作品です。「ヘブバン」で作品を知ってくださった方も、ストーリーをプレイして本編が気になって視聴してくださると、とてもうれしく思います。またこうして「Angel Beats!」を愛してくださる方に出会えるのかと思うとワクワクします! よろしくお願いいたします!
プロフィール
加藤英美里(カトウエミリ)
11月26日生まれ、東京都出身。主な出演作は「魔法少女まどか☆マギカ」(キュゥべえ役)、「SPY×FAMILY」(ベッキー・ブラックベル役)、「〈物語〉」シリーズ(八九寺真宵役)、「らき☆すた」(柊かがみ役)など。
ヘブンバーンズレッド×Angel Beats!
コラボ第3弾開催!
開催期間:2024年12月27日(金)11:00~2025年2月2日(日)21:59
◆POINT
- 芳岡ユイ(CV:喜多村英梨)のSSスタイル「Stir Soul Song」、岩沢雅美(CV:沢城みゆき)のSSスタイル「Dreamlike Days」がガチャに登場
※岩沢/ユイのストーリー登場はありません。 - 関根しおり(CV:加藤英美里)のSスタイル「ぬくもりの記憶」を限定配布
- コラボ第1弾&第2弾ストーリーイベントも同時に復刻開催! SS入江、SSゆり、SSかなでもガチャに再登場
- 最大80連ガチャが回せるミッション、最大3000クォーツ/ライフストーン50個が手に入るログインボーナスも
◆INTRODUCTION
「唐突にファザー ~オカンとアタシと弟と、ずっとアルコール依存~」
綴る思いと響くメロディ。
大食堂で目を覚ました31Aは学園でゆり、かなでと再会する。
そこで出会った関根の心残りがバンド活動に関係すると知った一行は、
彼女と一緒に新曲を作ることになる。