月刊コミックフラッパー移籍記念!「魔法少女ノ魔女裁判」作画・時任せつな&エマ役・三木谷奈々が明かす、キャラクター愛と制作の舞台裏 (2/3)

マンガのエマは「人の顔を見てしゃべれる子」

──ネームをチェックいただいているということでしたが、原作サイドとのやり取りではどんなことを話されているんですか?

時任 トリックの面はちゃんとすり合わせないといけないので、そこはきちんとフィードバックをいただきますね。それ以外は割とおまかせいただいているんですけど、ココちゃんの嘔吐シーンはこだわったところです。ネームを提出したときに、「体の向きを変えたりして、直接嘔吐が見えないようにしたほうがいいんじゃないかな」とお戻しがあったんですけど、私は譲りたくなくて(笑)。かわいい女の子が吐くシーンは背徳的かつ、私の中では美しいと思っている部分でもあるので、なるべくグロテスクにならないよう配慮しつつ、「すみません、正面から描かせてください!」と押し通させてもらいました。

三木谷 すごい(笑)。

第2話より、ココが嘔吐してしまうシーン。

第2話より、ココが嘔吐してしまうシーン。

──三木谷さんはゲームでエマを演じられるとき、プロデューサーさんや脚本家さんからどんなディレクションを受けたのでしょうか。

三木谷 特に細かい要望はなかったと思います。最初の収録でセリフをいくつか録ってみたところ、「その感じで行きましょう」とすぐOKが出て。

──ではきっと、三木谷さんが設定やシナリオを読んで膨らませたキャラクターのイメージが、ぴったりと合っていたんですね。どんなことを考えて収録に臨んでいらっしゃいましたか。

三木谷 ボクっ娘ではあるんですけど、男の子男の子しすぎないというか、あくまで一人称が「ボク」なだけの、等身大の女の子であるというか。そこのリアルさ、普通の女の子らしさというのは意識していました。

三木谷奈々

三木谷奈々

時任 マンガだと、原作よりも感情表現が豊かなエマちゃんになっていると思うんですけど……それは大丈夫そうでしょうか?

三木谷 こっちはこっちで、いいエマちゃんで大好きです!

時任 「元気っ子エマちゃん」みたいな感じですよね。原作の表情だけで回すと、絵として固くなっちゃうというのもあって、元気っ子になっているかもしれません。

──時任さんの中では、エマは元気っ子というイメージ?

時任 そうですね。最初シナリオだけを拝見していたときは、元気っ子だという印象がありました。

──三木谷さん演じるエマの声を聴いて、印象が変わった部分もありますか?

時任 大きくは変わっていないですね。思ったより女の子女の子してるなとは思いましたけど、おおよそイメージ通りでした。三木谷さんの演じるエマちゃんは女の子らしくもありつつ、一本芯が通ってるみたいなところがあるので、それはちゃんとキャラクターとして守りたいなと思った覚えがあります。

三木谷 元気っ子というイメージは私も持っていました。ほかの子より、牢屋敷でもがんばるぞという気持ちが強いですし、芯が強くないとみんなを引っ張っていけないですし。そこは一本芯を通しておかないと、潰れちゃうと思ったので。

──逆に三木谷さんが、マンガのエマを見て「エマってこういう子だったんだ」と感じたところはあったりしますか?

三木谷 ゲームだと、キャラクターの目線がわからないと思うんです。エマちゃんに対しては、もうちょっとオドオドしているというか、あまり人の顔を見れない子なのかなって印象があったんですけど、マンガだとエマちゃんはしっかり人の顔を見てしゃべる子で、それはそれでもちろんかわいくて……。印象の違いだとそこが一番大きいかもしれません。もしマンガのエマちゃんを演じるとなると、また変わってくるところがあるのかもなと思います。

第3話より、ノアと会話するエマ。

第3話より、ノアと会話するエマ。

エマ好きが揃って口にする「一周回って」

──難しい質問だと思うんですが、推しキャラクターは誰ですか?

時任 一周回ってエマちゃんです。

三木谷 (小さく拍手しながら)うれしい……。エマちゃん好きな人って、「一周回って」っておっしゃる方が多いんです(笑)。

時任 いろんなところを味わって、エマちゃんに帰ってきました(笑)。闇を抱えているというか、ドス黒い感情を持っている女の子が好きで。エマちゃんは「まのさば」のキャラクターの中で一番ドス黒い感情を持っていると私は思っているので、「おいしいな」と思いながらエマちゃんを追っています。

手前から時任せつな、三木谷奈々。

手前から時任せつな、三木谷奈々。

──三木谷さんは、もちろんエマには特別な思い入れがあると思うんですが……。

三木谷 エマちゃんは殿堂入りとして(笑)、けっこういろいろなところで言っているのですが、私はアリサが好きです。目つきが悪くてツンケンしてるけど、芯があって本当は優しいみたいなキャラクターがもともと好きだったので、アリサはドンピシャというか、タイプそのままみたいな感じだったので、ずっと好きですね。

──マンガ版のアリサはいかがですか。

三木谷 せつなさんの描かれる絵って、けっこう目力が強めじゃないですか? アリサの目もカッコよく強調されていて、すごく好きです。かわいさとカッコよさが同居している感じで、毎コマ楽しいですね。

第3話より、声を荒げるアリサ。

第3話より、声を荒げるアリサ。

──時任さんは、描いていて楽しいキャラクターを挙げるとすると誰ですか?

時任 作画的な意味で言うとアンアンちゃんですが、物語的にはシェリーとココ。盛り上げてくれるというか、ほかのキャラクターとも絡みに行くし、表情も豊かなので、いろんな顔が描けるんですよね。楽しい子たちだなと思っています。

──マンガはまだまだ序盤ですが、ゲームでは物語が進んでいくとキャラクターたちのバックボーンが掘り下げられて、見え方が変わったりしますよね。おふたりは、最初の印象と大きく変わったなと思うキャラクターはいますか?

三木谷 作品を通して変わったというと、ココちゃんかもしれないですね。ココちゃんはけっこう言葉も強いので、収録中はちょっとムカついてたんです(笑)。「なんでそんなこと言うんだよー」と思いながら、エマちゃんとして反論したりしていたんですけど、シナリオを進めていくと、だんだんそんな子じゃないんだよというのがわかってくる。もちろん、ここでは細かく言えないんですけど、ぜひゲームを最後までプレイしてみてほしいです。

時任 私はレイアです。あんまり王子様キャラとか、いわゆる優男タイプとか、そういうキャラクターには普段ハマらないんですけど、レイアは話を進めるにつれて「あー、おもしれー女だな……」ってところが見えてきて、評価がグングングンって上がったキャラクターだったので。「普通に好きなキャラクター」から、「グッズを買いたいキャラクター」に変わったくらい、印象が変化しましたね。