結成のきっかけは「あ、その曲……」

──PELICAN FANCLUBはどのようにして結成されたバンドなんですか？

カミヤマリョウタツ（B）　エンドウと僕は小学校と中学校が同じだったんです。高校に上がってからエンドウと僕はバンドを組んで、いろんなバンドと対バンしていくうちにクルマダくんと出会って。

クルマダヤスフミ（G）　で、エンドウに僕が声をかけたことから交流が始まりましたね。

エンドウアンリ（Vo, G）　うん。その頃はコピーもやっていたんですけど、リハである曲を弾いてるときにクルマダくんが「あ、その曲……」って話しかけてくれて。彼といろいろ話をしていくうちに音楽の趣味がすごく合うことがわかって意気投合したんです。そのあとしばらくして僕からクルマダくんに一緒に音楽をやりたいという話をしまして結成に至りました。それが2012年で、2013年の12月に前のドラマーが脱退しちゃうんですけど。

──そこからはサポートを迎えて活動していたんですか？

カミヤマ　そうですね。ドラマー脱退が決まった時点で翌年の2月のライブまでスケジュールが出ていたし、こんなことで活動を止めるわけにはいかないと思っていたので。

エンドウ　でもしっくり来る人が全然いなかったんです。しばらくしてクルマダくんがシミズくんを連れてきてくれた。

シミズヒロフミ（Dr）　僕とクルちゃんは大学が同じで、バンドを組んだりもしていたんです。

カミヤマ　それにシミくん、よくペリカンを観に来てくれてたよね。

シミズ　うん。すごく面白いバンドだなと思って観てた。サウンドは洋楽寄りなのに歌詞は日本語だし、なんか音はデカいし（笑）。

トラウマになったRadioheadの「Kid A」

──皆さんはどういう音楽に影響を受けてバンドを始めたんですか？

エンドウ　僕が最初にどっぷりハマったのはBUMP OF CHICKENですね。小学生の頃友達に誘われて「ONE PIECE」の映画を観に行って、主題歌の「sailing day」を聴いてカッコいいなと思って。その年の誕生日に「ロストマン / sailing day」のCDを買ってもらって、それをきっかけに音楽を深く聴くようになって。「NARUTO」の主題歌をきっかけにASIAN KUNG-FU GENERATIONもすごく好きになりました。

カミヤマ　マンガ「BECK」に出てくる海外バンドもよく聴いていたよね。

エンドウ　そうそう。「BECK」の中に出てきたRadioheadの「The Bends」のジャケットにすごく興味を持って、近所のリサイクルショップにRadioheadのCDを探しに行ったんです。そのときお店にあったのは「Kid A」。家に帰って聴いてみたらなんかトラウマになるぐらい怖くて。それからずっと棚にしまったままにしていたんですけど、高校生になるくらいのときにふと目について「年取ったし聴いてみよう」と聴いてみたらめちゃくちゃカッコよかったんです。今挙げたバンドのほかにはThe Cure、The Smiths、Sonic Youth、My Bloody Valentine、The Jesus and Mary Chainをよく聴いてたかな。あとCocteau Twinsは歌い方とかですごく影響を受けています。

──エンドウさんとカミヤマさんは小学校からの仲ということですが、お互いに聴く音楽を共有してきたんですか？

エンドウ　小学生の頃は顔見知り程度で、中学に上がってからBUMPをきっかけにすごく仲良くなったんですよ。

カミヤマ　そうだね。でも仲良くなってからはエンドウが探してきたものを教えてもらうことが多かった気がする。マイブラとかもそうだったし。ちなみに僕が高校生の頃ハマってたのはメロコアでした。高1の頃にエンドウから「Kid A」を聴かされたとき、小学生のときのエンドウと同じように怖いって思って全然聴けなくて。でも大学に入ってから聴いた「KID A」はすごくカッコよく聞こえた。なんか僕、ちょっとエンドウより遅れてるんですよね（笑）。