オレスカバンドのスカは、みんなで笑って踊れること

──それって、スカという音楽との向き合い方ともつながっていく話だと思うんですよ。というのは、スカって型のしっかりある音楽だと思うんです。その型をしっかり守りながら、6人それぞれの個性はしっかり出すという。そのことにも向き合えたんじゃないかと。

tae　スカというジャンルをやろうとしたら、ある程度決まりごとがあるんですよね。でもそうじゃないなって。オレスカバンドのスカはなんやろう？ってなったときに、みんなで笑って踊れることだったなっていうことに行き着いて。デビュー当時から“ツートーン”ということを大事にしてやってきたんですけど、自分たちのスカということに行き着いたら、もはやツートーンではないなという感じになって。もっといろんなことやれるし、もっとカラフルやし明るいし、みたいな。そういう風になっていったんですよ。

ハヤミ　最初はポップスとか歌モノに対して、拒否反応もあったんですよね。でもtatsuさんと一生懸命バンドの基盤を作れたから、もっと人に伝える手段を広げたいと思って歌モノに取り組めた。で、堂島さんという、人間自体がキラーチューンみたいな（笑）人がやってきてくれて、うちらにその表現力を加えてくれた。もう、ポップバンドだろ！って言われても、キャッチーとかギャルバンとか言われても、腹立てへん。

──そこは腹を括ったところなんですね。

ハヤミ　そうですね。全然いいっすよ、ポップ。最高やん！って（笑）。

──なるほど。その話が、アルバムのタイトルの「COLOR」にもつながってくるんですね。

ハヤミ　はい。ホンマにそう！ うまいこと言ってくれるなあ（笑）。タイトルを決めるときもいろいろ案はあったんですよね。でも「うちらってどういうカラーやったんやろうか？」っていうことを一生懸命追い求めてきた1年半だったよなって。その１年半自体がうちらにとって一番大事だし、そのものやなっていうので「COLOR」になったんです。

「my beat」は魂の叫びが生んだ曲

──曲についてもいくつか聞いていきたいんですけれども。まず１曲目の「my beat」をトップに置いたのは？ この曲はアルバムの中ではどういう位置づけの曲？

ハヤミ　位置づけっていうのも難しかったんですよね、今回のアルバムは。どの曲も1曲目に来てもええんちゃうか？くらいのものだったから。でも「my beat」は、自分が持ってる伝えたいものをビートのやり方やったり、音楽にちゃんと落とし込めた曲。それがハッキリした状態ででできた曲が、これが初めてだったんですよ。音楽を先に「こんな感じ」って作って、その上からメッセージを乗せることはあったけれど、音楽とメッセージが一緒にうちらの中からバーンと出てきて形になった。魂の叫びが生んだ曲だったんで、それが一番に来てるのは、すごく意味があると思いました。

──アルバムの歌い出しの2行がいいですよね。「あなたに今一番伝えたいことは　わたしが今ここで生きてること」という。

ハヤミ　もうね！ 鳥肌立つ!!（笑） みんな試聴機で聴いたときになんて思うんかな？って。

──そして中盤の「ORESKA MUSIC」は、バンドのテーマソングみたいな曲ですよね。

tae　これもほぼセッションみたいな感じで作ったんですけど。ホンマに「テーマソングみたいなん作りたい！」って言って（笑）。なんか、オレスカバンドのことを知ってる人も知らん人も同じように楽しめる曲が作りたかったんですよ。バンドがステージに出てきて、すぐに踊れる曲というか。

──フェスとか、そういう場所で武器になる曲だと思いますよ。

ハヤミ　そうそう。「WARPED TOUR」で「テーマソング欲しい！」って思ったんですよね。みんな持ってたんで。

tae　曲の中にバンドの名前が入ってて、それをお客さんが呼んでくれるというのがすごいじゃないですか。