ナタリー PowerPush - DISH//
メジャー戦線を突っ走れ! 理事長&ヒャダインからの激励
ももいろクローバーZや私立恵比寿中学が所属するスターダストプロモーションの若手グループ・DISH//(ディッシュ)が、6月19日にシングル「I Can Hear」でメジャーデビューを果たす。毎週末、主に関東各地でライブを繰り広げ、じわじわとファンを獲得しつつその名を広めている彼ら。今回ナタリーではメジャーデビューのタイミングにあわせてメンバー4人にインタビューを行い、知られざるDISH//の全体像に迫った。
特集後半ではメジャーデビューへの意気込みコメントやフォトギャラリーのほか、スターダストの“理事長”こと藤下リョウジ、3rdシングル「ギブミーチョコレート!」の作詞作曲を手がけたヒャダイン(前山田健一)からのメッセージも公開。DISH//の魅力をさまざまな角度から味わってみよう。
取材・文 / 伊藤実菜子 撮影 / 笹森健一 企画 / 富樫奈緒子
──今回はナタリー初登場ということで、皆さんのことを詳しくお聞きしていきたいと思います。まず自己紹介……ではなく、1人のメンバーをほかの3人から紹介してもらえますか? ではMASAKIくんはどんな人なのか、TAKUMIくんから教えてください。
TAKUMI MASAKIはこの中では一番しっかり者ですね。最年少なんですけど、ライブで重要な告知をやったり、MCの軌道修正をしてくれたり。
RYUJI TAKUMIの言った通りスゴいしっかりしてて頼りになるんですけど、性格的には気分にムラがあって感情の起伏が激しい子なんですよ。元気なときはテンションも高いんですけど、なんかあったのかなって思うくらいすーごい元気がないときもあって。あとDISH//で話し合いしてて、MASAKIの意見が通らなかったらすごいすねるんですよ。(ふてくされて)「じゃあいいよ!」みたいな(笑)。それが露骨に顔や態度に出るんですよね。
──そういうときはフォローするんですか?
RYUJI たいていTo-iとぶつかることが多いんで、そういうときは僕が止めに入ります。TAKUMIは見てるだけなんですけど(笑)。
To-i とりあえず頑固っていうのが一番ありますね。そういう面では自分と似てるかもしれない。俺すごい自己中なんで、いつもうまい具合に相手を言いくるめちゃうんですけど、MASAKIは言いくるめられないんですよ。だからぶつかるんだと思う。彼は自分の考えをしっかり持っていてプロ意識が高いんです。
──なるほど。MASAKIくんはこれを受けてどうですか?
MASAKI そうですね……ほんとに頑固とか顔に出るっていうのは最近自分でも自覚してて。そのせいで全体の空気が暗くなっちゃって「ああやっちゃったなー」って思うんですけど、「このまんまでいっか」みたいな(笑)。
To-i 超ヤな奴じゃん!(笑)
RYUJI MASAKIは1回機嫌悪くなるとそれを引きずるんですよ(笑)。そのあとで俺たちが普通に接しても、「俺は機嫌悪いから」っていうのを1日中貫き通すんですよね。「あ、普通に戻った!」って言われるのが恥ずかしいからだと思うんですけど。
──そこについてはMASAKIくんどうですか?
MASAKI めちゃくちゃ反省してます。話し合いがあるときは「よし今日は頑固にならないで、相手の意見も取り入れるぞ!」っていう気持ちで臨むんですけど、意見交換すると「いや、それは違うだろ」って頑固になっちゃって……。そこを直すのが今後の課題です。
──次はTAKUMIくんを紹介してください。ではMASAKIくんから。
MASAKI TAKUMIはB型なんですけど、ほんとに“ザ・B型”男子で。例えば僕とTo-iがぶつかったときも、RYUJIは止めてくれるんですけどTAKUMIはお構いなしに違う話始めたり。
RYUJI 僕A型なんですけども、僕には考えられないんですよTAKUMIは。もうありえないんですよ! 最近TAKUMIのことを観察してわかってきたんですけど、TAKUMIの中にはたぶんTAKUMIワールドがあって、それは俺にはちょっと理解できないというか。
TAKUMI 理解してくれよそこはー。
RYUJI B型の本とか読んだら、絶対全部当てはまるんだろうなあってくらいB型だし。けっこう適当だし、何にも動じない。
──その適当な性格に腹が立つことはないんですか?
RYUJI なんか、「TAKUMIだからしょうがないか」って思っちゃうんですよ(笑)。
To-i そう。TAKUMIは……カワイイんですよ。
TAKUMI 嘘だろ(笑)。ここにきて「カワイイ」。
To-i 適当だとかいろいろ言いたいことはあるんですけど、そういうの全部ひっくるめてカワイイんですよ。なんだろ、家にいる猫みたいな。猫って壁引っ掻いたりとかすげーイタズラするけど、結局カワイイじゃないですか。
MASAKI たぶんカワイイから許せちゃうんでしょうね。
To-i だって、俺とMASAKIでぶつかってRYUJIが止めてるのに、こいつ1人だけハンバーガーのこと考えてたりする感じなんで。
MASAKI 「今日夜ごはん何する?」って。
RYUJI でもそれに俺たち腹が立たないんですよ。それはやっぱりカワイイからなんじゃないかな。普通だったら怒りますもん、「お前参加しろよ」って。でもTAKUMIだとね、ならない。
To-i でもたまに出す言葉とか、出すアイデアが、ずば抜けて秀逸なんですよね。
RYUJI 天才的なんですよ、スイッチが入るとほんとに。
To-i あと、語彙力がある。言葉のレパートリーが大人っぽいというか。俺らのライブに「TAKUMIの言葉」っていうMCの場面があるんですけど、俺らもじーんとくるような言葉を毎回言ったりするんで。(TAKUMIに向かって)……ニヤけてんじゃねえよ(笑)。
TAKUMI こんなさあ、ここにきてこんなんあると思ってなかった(笑)。
──どうですかTAKUMIくん。
TAKUMI 僕はイライラされてるもんだと思ってたんで……。でもそういう一面をほんとに仲いい子にしか出さないから、素の部分をみんなわかってくれてるんだなって。みんながいるんで僕はすごい居心地がいいです。
──ではRYUJIくんはどんな人ですか?
MASAKI RYUJIは、もうTAKUMIとは正反対で“ザ・A型”って感じで。ほんっとに几帳面で、机がごちゃごちゃしてたら率先して片付けてくれるような。DISH//のお母さんですね。
TAKUMI RYUJIはほんとに、僕の適当なところを補ってくれるというか。キレイ好きだし、掃除とかゴミ捨てもしてくれるし(笑)。あとRYUJIもRYUJIでかわいかったり、ダンスがすごくうまかったりとかいろんな面があって。尊敬できるところがたくさんありますね。
To-i TAKUMIが言ったように、いろんな面を持ち合わせてる多重人格。適当なとき、真面目なとき、すげーバカなとき、几帳面なときみたいに5個くらい人格を持ってる。
RYUJI それはたぶん俺の気分というよりかは、どの俺だったら足して4で割って平均になるか考えて、足りてない部分を補おうとしてるんだと思います。みんながちゃんとしてるときは、俺ちゃんとしようと思わないですもん。
TAKUMI ちゃんとしろよ(笑)。でも確かに周りにすごい合わせてくれてる。
To-i 別に補わなくてもいいよ(笑)。あ、あと、人に流されやすい。
MASAKI そう、流されやすい! さっきの人に合わせるっていうのは、悪く言ったら流されやすくて。例えばみんなで「夜ごはんどこ行く?」ってしゃべってるとき、RYUJIが「パスタ食べたい」って言ったとしてもほかの3人が「ハンバーグ食べたい」って言ったら、すぐに「ああ俺もハンバーグ食べたかったんだよ」って。
RYUJI 実際「パスタ食べたい」とか言うけど、あんまり自分に意志がないんですよ。別になんでもいい。
To-i 大人なんですよね、たぶん。悪く言ったら流されやすい、よく言ったら大人。
──じゃあTo-iくん。
MASAKI To-iは一番年上なんですけど、一番子供っぽくて。ほんとにDISH//のバカさはTo-iから始まってるっていうくらい。あと、おしゃべり。おしゃべりさんです。
TAKUMI To-iはDISH//のムードメーカーで、To-iのテンションによってDISH//のテンションが決まる。DISH//のキーマンというか、DISH//はもうほんとTo-iが中心ですね。
RYUJI いつもすごいテンション高くてガキなんですけど、たまーに、たまーにね、しっかりするんですよ。しっかりすると……カワイイんですよ!(笑)
To-i はあ!?
TAKUMI・MASAKI ははははは(笑)。
RYUJI 「あっTo-iがしっかりしてる」って思うと、かわいく見えてくるんですよ。あのTo-iが珍しい!みたいな。
TAKUMI RYUJIは母性本能があるのかもしれないですね。がんばってる子を応援したくなっちゃう。
MASAKI でもほんと、To-iはふざけるときはふざけるけど真面目なときは真面目で。オンオフもしっかりしてるし。
──To-iくんどうですか、今の話を聞いて。
To-i ただただ照れます(笑)。要は3人は俺にガキだって言いたいんだと思うんで、もうちょい大人になろうかなと。
RYUJI いやいやいや、いいんだよ。To-iが大人になったらダメ。
To-i え、そうなの?
MASAKI DISH//には、To-iのその子供っぽさが必要なんだよ。
To-i そっか。
──普段から率先して盛り上げようとしてるんですか?
To-i そういうときもありますけど、勝手に俺が1人で盛り上がってるときのほうが多いですね(笑)。
TAKUMI 盛り上がってるTo-iを見て、僕らがちょっと遅れて盛り上がるっていう。
RYUJI 1列に並ぶとしたら絶対To-iが先頭で、前を走るTo-iに俺らが付いてくんですよ、基本的に。だからTo-iが騒げば俺らも騒ぐし、To-iが静かだと俺らも静かなんです。
TAKUMI ごはん決めのときも、例えばTo-iだけ違うとすると僕らはTo-iに従わざるを得なくなるっていうか。
To-i 3人がハンバーグって言っても俺が海鮮丼って言ったら海鮮丼なんです。
TAKUMI だから初めっから多数決取らないでTo-iが決めろっていうと1時間くらいかかるんですよ。
To-i 優柔不断の自己中(笑)。
TAKUMI みんな1人ひとり個性が違うので、逆にバランスが取れてる感じはします。
- デビューシングル「I Can Hear」/ 2013年6月19日発売 / Sony Music Records
- 初回限定盤[CD+DVD] 1500円 / SRCL-8285~6
- 通常盤 [CD] 1200円 / SRCL-8287
CD収録曲
- I Can Hear
- こくっちゃえっつーの!
- TENKOUSEI
- I Can Hear ~Instrumental~
初回限定盤DVD収録内容
「I Can Hear」ミュージックビデオ・スペシャルバージョン+メイキング
DISH//(でぃっしゅ)
TAKUMI、MASAKI、RYUJI、To-iからなる4人組ユニット。2011年にスターダストプロモーションに所属する音楽集団「EBiDAN」からの選抜メンバーで結成され、楽器を持ちながら踊るという“ダンスロックバンド”として活動を開始する。2012年6月に1stシングル「It's alright!」でCDデビュー。2013年1月にはTOKYO MXにてレギュラー番組「超×D」(現「超×D music+」)のオンエアがスタートする。2013年2月、前山田健一がプロデュースを手がけた3rdシングル「ギブミーチョコレート!」をリリース。同年6月、テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のエンディングテーマに採用されたシングル「I Can Hear」でソニー・ミュージックレコーズよりメジャーデビューを果たす。ライブ中に盛り込まれる寸劇や紙皿を投げるパフォーマンスが話題を呼び、着実にファン層を拡大している。