伊作ファンは僕のファンになるべき!(秋沢)
──「忍ミュ」初の製作発表会(参照:「忍ミュ」第10弾は観客参加型“大運動会”?初の会見に6年生集合)では、秋沢さんと反橋さんが6年生の皆さんを積極的に引っ張って、会見を盛り上げていらっしゃいましたね。
反橋 俺らの役割って、やっぱりそういうところにあると思うんです。例えば自分たちが出ない公演があっても、その公演の中心になるキャストには俺たちの思いを伝えていきたいし、第8弾でメインを務めた5年生にはそれがしっかり伝わった気がします。
──秋沢さんと反橋さんが6年は組としてタッグを組んで3年が経ちましたが、お二人の関係性は初めの頃と変わりましたか?
反橋 だいぶ変わりましたね。最初はバトってましたもん。
秋沢 捕食者と豆、みたいな感じでした。
──ははは(笑)。その状態をどうやって打破したんですか?
反橋 正直言うと、第7弾再演の公演中は打ち解けられていなかったかもしれません。第7弾再演のあと、別の現場で本気でぶつかったことがあって、そのときにようやく信頼し合える関係になったのかなって思います。
秋沢 第7弾再演は短い稽古期間で役を作り上げないといけなかったので、本当に余裕がなかったんですよね。そんな状況でも周りの方と打ち解けられる方もいると思うんですけど、僕はあまり得意じゃなくて……。ちぐはぐな状態で始まった僕たちでしたけど、そういうふうに構築してきた関係性が、のちに役にも影響したんじゃないかと思うんです。
──以前インタビューで、演じているキャラクターの性格とご本人の性格にギャップがあるとおっしゃっていましたね。
反橋 ファンの方によく「中身、逆だよね」って言われます。
秋沢 そうそう。だから伊作ファンの方は僕のファンになるべきなんですよ!
一同 ははは!(笑)
反橋 原作の留三郎&伊作はもちろん、僕たちが演じる留三郎&伊作も愛してくれて、かつ役者としての僕たちも愛してくれる。そういうお客さんの優しさが本当にありがたいです。
──「忍ミュ」ファンの方々は特に愛情の深い方が多いと感じます。
反橋 やっぱりスタッフ・キャストとお客さんで積み上げてきた10年の歴史は大きいですよね。
秋沢 例えるなら、お客さんは“先輩”みたいな感じ。「忍ミュ」はお客さんという“先輩方”に育てていただいたもの、っていう感覚が強いので、形が変わったとしても「忍ミュ」っていうタイトルは残るようにしたいんです。みんなで築いてきた温かい雰囲気を残しつつ、そのときのニーズに合わせて変容していきたいと言うか。
反橋 「忍ミュ」って2.5次元ブームのきっかけになった作品の1つだと思うんです。だから、これからも続いていってほしいし、続けていかなきゃいけない。絶対途絶えさせちゃいけないって気持ちが強いですね。
10年後の伊作&留三郎へ
──スタッフ・キャスト、そしてファンの皆さんから愛されている「忍ミュ」がこれからも末永く続いていくことを願って、10年後の伊作と留三郎にメッセージをいただけますか?
反橋 そうですねー、10年後、伊作の声優は置鮎(龍太郎)さんから反橋に代わってて……。
秋沢 いや、それただの願望やん!(笑)
反橋 ははは(笑)。伊作はたぶん、10年後も変わらず不運に見舞われてると思うんですけど、不運に負けないからこそみんなから愛されているわけで。あなたはこれからもどうかそのままでいてください。
秋沢 10年後の食満留三郎さん、こんにちは。あなたはきっと10年後も自分自身と闘い続けていることでしょう。常に挑戦し続けるあなたの姿に、僕はいつも背中を押されています。伊作の不運に巻き込まれても生きられるあなたの生命力、本当に大したものだと思いますよ!(笑) 伊作と仲よく、そして闘い続けてください。by 秋沢健太朗。
──心温まるメッセージ、ありがとうございました。さて10月には、「ミュージカル『忍たま乱太郎』第10弾 再演~これぞ忍者の大運動会だ!~」が開幕します。
反橋 第10弾初演では、僕が特発性気胸にかかったことで大阪公演に穴を開けてしまって(参照:「忍ミュ」第10弾、キャストの急病により大阪公演中止)……。あの日からずっと第10弾再演のことを考えてます。多くの方にご迷惑をおかけしてしまいましたが、このことがあったからこそ、自分がどれだけ恵まれた環境にいるのか、自分がどれだけ「忍ミュ」を大切に思っているかが身にしみてわかりました。第10弾再演、とにかく観に来てください! かまします。
秋沢 かましすぎてまた肺に穴開けないでくださいよ!(笑) あのとき、そりさんに「任せたぞ」って言ってもらったこと、今でもよく覚えてます。これまでずっと頼りっぱなしだったなって、そりさんが休演したことで気付いて。変な言い方かもしれないけど、貴重な体験をさせてもらえてありがたかったです。病気のことがあったからこそ、いい方向に進んでいくための努力の仕方を見付けられたので、第10弾再演はよりよい作品になると思います。絶対に後悔はさせません!
反橋 「10年後も20年後もずっと『忍ミュ』を応援したい!」、そんなふうに思ってもらえる作品にします!