お笑いナタリー Power Push - ジャングルポケット斉藤が語る「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」
モンストアニメ応援番組MC!斉藤が映画に見出した仲間を思う大切さ
30代半ばだけど、みんなとひとつになりたい
──映画をご覧になった率直な感想は?
お子さんもたくさん観にくる映画だと思うんです。子供たちの中にも、いろいろな人間関係があるはず。レンは仲間との冒険を通して、「周りがいるから自分がいる」ということに気付けた。それって単純だけど難しいことだと思うので、そういった部分を一番観てもらいたいです。
──お子さんにとっては等身大の物語になるでしょうね。
レンのように自分の弱さを解放したときに、見捨てずにそばにいてくれて、一緒に泣いてくれる。そういう人がいるのは恵まれていると思います。あとはドラゴンの優しさにもすごく癒やされました。寒いときに翼で包んでくれたり。ちょっとしたことなんでしょうけど、僕にとってはそれが異様な優しさに感じてしまう。
──たしかにすごい気遣いでしたね。
映画を観ているとそういった優しさにすごく惹かれる。もちろんバトルシーンは迫力があって鮮明に覚えているんですけど。感動できるシーンがたくさんあるので、1つひとつ見逃さないでほしいです。
──斉藤さん自身、こうした人の優しさを感じた経験はありますか?
あるとき、高校時代に仲のよかった奴から「結婚式に来てくれ」と招待されて、司会をさせてもらったんです。でも、そこでそいつに裏切られたというか、「こんなこと言うか?」というようなことを言われて。誤解かもしれませんけど。でも、その会場にいたもう1人の高校のときの友達が「あんなことを言うのはひどいな。お前が利用されているみたいで嫌だ。無理しなくていいよ」って怒ってくれたんです。
──いい友達ですね。
そうです。帰りのバスを待つ間にも、そいつが駅でコーヒーを買って待っててくれたんです。僕も「本当の友達ってこういうことを言うんだな。こんなに思ってくれる奴がいるんだ」って。本当の友達が近くにいたことに気付けなかった。ただ、僕はコーヒーが飲めないんで「ごめん、飲めない」ってもらったコーヒーを返したんですけど(笑)。
──ほほえましいお話ありがとうございます。
だからこの映画を観たときに「仲間が3人いるんだから、強がらなくていいじゃん。お前、恵まれてるぞ」とレンに対して思いました。戦闘シーンでも団結してひとつになっていて、僕も30代半ばですけど「みんなとひとつになりたい!」と。仕事でもプライベートでも、こういう仲間がいるだけで違うんだなと思います。
この映画からスタートしても大丈夫
──先ほどからレンについては語ってもらっていますが、ほかのキャラクターの印象は?
若葉皆実ちゃんの純粋な感じには癒やされます。緊迫したシーンでちょっとしたドジをしても許してしまう。水澤葵ちゃんも大きな存在ですし、かわいらしいですけど、皆実ちゃんのほうが好きです(笑)。神倶土春馬はクールだけど仲間思いですね。レンのことを見捨てない。1人ひとりの個性はハッキリしているけど、みんな仲間思いという部分が共通していると思います。
──どんなシーンに一番グッと来ましたか?
一番は歌を歌っているシーンです。レンという人間が、春馬に対して初めて優しさを見せたシーンだと思うんですけど。人が変われた瞬間というのが印象に残っちゃうんです。レンの姿に胸を打たれました。
──ではクスッと笑ってしまったシーンがあれば教えてください。
とあるシーンで皆実の置かれた状況が、今年「キングオブコント」で僕らがやったネタと重なって笑っちゃいました(笑)。皆実は純粋なところがかわいくて、そんなキャラクターだからこそ笑っちゃうんですよ。
──この映画は声優さんのキャストも豪華ですね。
石橋健太郎役の北大路欣也さんは俳優さんとして大好きで、1つひとつのセリフを聴き逃しちゃいけないなと。渋い感じの声がすごく好きです。石橋健太郎のキャラクター自体もすごく好きで、こんなおじさんになりたい。鍋もすごくおいしそうでした(笑)。
──もし斉藤さんがこの映画で声優をやるとしたら、やはり石橋健太郎役?
そうですね。ただ僕、ドラマに出演したときに1行のセリフで20回もNGを出したことがあって(笑)。当時、単独ライブの稽古を深夜までしていたので、そのコントのセリフを言っちゃったんです。打ち上げのときにスタッフさんにNGシーンをつなげたビデオをみんなの前で流されて、恥ずかしくて逃げ出したかったです(笑)。
──ちなみにYouTubeで配信されている「モンスト」のアニメは、ご覧になっていますか?
観ていないんですよ。逆に言うと、YouTube版のアニメを知らない僕でも映画にのめり込めました。「ストライクショットTV」ではキャラクターを紹介していますけど、ストーリー自体はあまり知らなかったので、そういった人間でも違和感なく面白いなと思える作品です。もちろん「モンスト」にもともと興味がある方は、迫力のあるシーンや感動的なシーンを劇場で十分楽しめます。
──間口の広さは大切ですよね。
いきなりこの映画を観るのが不安な人もいると思うんです。でも、どの角度からも安心して楽しめる映画だよ、この映画からスタートしても大丈夫だよ、というのがみんなに伝わればと思います。
- CONTENTS INDEX
- 特集トップ・作品紹介
- ジャングルポケット 斉藤慎二
- ヨーロッパ企画 上田誠&角田貴志
- スタジオジブリ 鈴木敏夫
- 超特急 リョウガ&ユーキ
- 大久保篤
小学4年生の焔レンは、3人のチームメイトとともにゲーム「モンスト」の開発に協力していた。ある日レンたちは研究所の地下で、現実世界にいるはずのないドラゴンを目撃する。弱っているドラゴンをもとの世界に戻すため、“ゲート”を目指し旅に出ることになった4人。その目的地は、かつてレンの父が失踪した場所でもあった。身勝手なレンはチームの輪を乱し仲間と衝突するが、徐々に自分が1人で生きているわけではないことに気付いていく。
スタッフ
監督:江崎慎平
脚本:岸本卓
ストーリー構成:イシイジロウ、加藤陽一
キャラクターデザイン原案:岩元辰郎
モンスターデザイン原案:近藤雅之
キャラクターデザイン・総作画監督:金子志津枝
美術監督:加藤浩、坂上裕文
色彩設計:大西峰代
チーフCGIディレクター:福島涼太
CG演出:川原智弘
音響監督:明田川仁
音楽:MONACA
撮影監督:野村竜矢
編集:長谷川舞
制作:ライデンフィルム、ウルトラスーパーピクチャーズ、XFLAG PICTURES
製作:XFLAG
配給:ワーナー・ブラザース映画
キャスト
焔レン:坂本真綾(小学生時代)/ 小林裕介(中学生時代)
水澤葵:Lynn
神倶土春馬:村中知
若葉皆実:木村珠莉
影月明:河西健吾
石橋健太郎:北大路欣也
オルタナティブドラゴン:福島潤
アーサー:水樹奈々
ゲノム:山寺宏一
エポカ:水瀬いのり
主題歌
ナオト・インティライミ「夢のありか」
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斉藤慎二(サイトウシンジ)
1982年10月26日生まれ。千葉県出身。NSC東京校12期生。太田博久、おたけと共にジャングルポケットとして2006年より活動している。「キングオブコント2016」準優勝。現在「モンストアニメ応援プログラム!ストライクショットTV!」(テレビ東京)でMCを務めている。
2017年1月4日更新