はじめは騙されてるのかなと思った

──まずは、この番組の企画立ち上げから教えてください。

宮本博行プロデューサー　設楽さんとは、「さきっちょ☆」でがっつりやらせていただいたのが最初で。そのときに設楽さんが「海外行ってブラブラするような、あんまり力の入っていない番組やれたらいいね」っていう話をしていて。で、僕も「やらせてください」みたいなことを言っていて、ちょうどタイミングが合って始めたという感じです。

設楽統　はじめは企画書見ても、よく意味がわかんなかったんですよ。ネットでタダで見られる番組って、どういうことなんだと。

宮本P　ネットに力を入れている「コンテンツビジネス局」という部署に僕がいたっていうのもあり、ネットならではのユルさを番組にできないものかと。

設楽　はじめは騙されてるのかなと思ったよね。

日村勇紀　そうだねえ。

設楽　服とか脱いでシャワーシーンとか撮らされて。

日村　いまだに騙されてるから。

設楽　ネットで配信するっていうね。

日村　裸のシーンが多すぎるわ。

設楽　いわゆる最先端ですよね。

──この番組は、世界に通用するエンターテイナーを目指してバナナマンさんが世界中を旅するというのがテーマです。各国でお2人が挑戦する姿を動画で配信されていますが、地上波のテレビ番組との違いってどんなところですか？

設楽　そのとき起こった楽しいことをとことん撮るっていう。移動中もカメラ回してますから、全然違いますね。俺らは基本、何をやるのか知らない。「次なんすか？」って聞くと、たいてい「メシです」って言うんですよ。

日村　あははははは（笑）。

設楽　宮本さんは「さきっちょ☆」って番組を始めるとき、俺のことをもっと知ろうと思って、「1日1回設楽統で笑おう」って決めたんですって。だからラジオを聴いたり、DVDを見たりして、俺のことを無理やり好きになろうと努力して……。

日村　あははははは！（笑）

宮本P　違う違う！

日村　めちゃくちゃいい話じゃん、それ。

設楽　いい話だよ。自分がやる番組のMCをやってもらうにあたって、どんな人かを深く知ろうっていうので、そういう期間を設けてくれたから、例えばハワイ編の洋服を日村さんに買いに行くっていうのも、面白がって一緒に回ってくれる。

日村　そう、そこがいい。

泊まるところとメシは、もう安心してる

──YouTubeでは視聴者の反響がダイレクトに書かれますよね。

日村　「宮本気持ち悪い」っていう意見が。

宮本P　あははははは！（笑）

設楽　叩かれるんですよね。出る側じゃないから。「出過ぎだ」とか「偉そう」とかね。叩かれたことにやっぱヘコむんですよね。

宮本P　ヘコみますね、やっぱり。タレントの方は強いなと思いますよ。もっと叩かれてますから。

日村　プロデューサーでそんなにたくさんアクセサリーつけてる人いないよ。

設楽　ねえ。空港のところで一番時間かかっちゃうんだから。

宮本P　全部外して、また付けなきゃいけないのに。

設楽　変わった人なんですよ。でも彼、高学歴なんですよ。

宮本P　慶應大学なんで、常識はありますよ（笑）。

設楽　あはははははは！（笑） そうだよな。

日村　学歴は一番ね。

設楽　「バナナTV」の最大のいいところはね、宮本さん自体が汚いところに泊まりたくない、うまいもんしか食いたくないっていうね。これがもう圧倒的。泊まるところとメシは、もう安心してるんですよ。

──ネット番組の常識では制作費をかけられないからパリに行くなんて考えられないと思うのですが。

日村　考えられない。

設楽　これはどっから金が出てるんだか俺らも知らない。テレ朝動画全体の取り組みなんでしょうね。俺らもそこは不安なんですよ。

宮本P　このDVDが売れれば、またヨーロッパとか行けますよ（笑）。

日村　いいねえ。パリに行けたってことは、これ相当いろいろ可能性がありますから。